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コム活日記☆

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半僧半俗である虚無僧の俗人目線で虚無僧活動を綴ります✏️
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記事一覧

やっとかめ☆コム活 

やっとかめ☆コム活 

お久しぶりのコム活再開日記。

気候的にも申し分ない今日このごろです。

「やっとかめ」とは「久しぶり」という意味で、正しくは「やっとかめだ(や)なも」と言う。

名古屋か岐阜出身まちがい無しの挨拶だ。

前回のコム活日記は6月。
あの暑い夏を通り過ぎ、はや立冬も過ぎてしまった。

いつも何か書けるようなネタがあるわけではないのだけれども。今回は本当にやっとかめ。何も報告がないと自称コムジョを名乗

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虚鈴の音。

虚鈴の音。

古くから伝わる尺八曲のことを「古典本曲」と言うのですが、その中でも古く伝わる三つ曲があり、「古伝三曲」と言われていて、その中の一つに、「虚鈴」という曲がある。

『虚無僧雑記』によると、忌日などに虚無僧を招いて供養する時に吹く曲が『虚鈴』であったとのこと。(神田可遊著『虚無僧と尺八筆記』)

『虚鐸伝記』という普化宗創始伝説には、普化禅師が鐸(鈴)を振りながら市中を歩いていた時、それに感銘を受けた

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20分の奇跡☆下北沢コム活

20分の奇跡☆下北沢コム活

下北沢と言えば、演劇、音楽、アート、古着屋など、サブカルの街、そして若者が集まる街で知られている。

若い頃は、ライブを聞きに行ったり、自分も個展をやったり…、芝居は今でも観に行ったり時々しておりますが、最近はもっぱら虚無僧でお世話になっている。

改札口すぐ横のいつもの場所に陣取ると、

左の方からは、ギターか何かを弾いて歌っている声、

右の方では「6時から無料お笑いライブやってま〜す」の声(

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托鉢の鐸の音が聞こえる☆上野にてコム活

托鉢の鐸の音が聞こえる☆上野にてコム活

チーーーーーーーン

チーーーーーーーン

と、鐸(鈴)の音が聞こえる。

近くに托鉢僧がいるらしい。

来るときには姿は見えなかったが、ここ上野駅前は、ものすごい人通りなので隠れていたか。

いや、目立つはずだが。

このまま虚無僧の格好で確認しに行くのもなんだし…、
来たばかりだから止めるのもなんだし…、

吹き続けてみるか…。

向こうも聞こえているだろうけど、どうなんだろう。

銀座で会っ

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地下道のライバル現る☆コム活日記

地下道のライバル現る☆コム活日記

久々に新宿某地下道の端っこに陣取り、さて、吹き始めようと息を入れたら音が出ない。

最近練習も怠っているし、とうとう劣ってしまったか!

一瞬焦りましたが…、

地下道から吹いてくる強風のせいだった。

コム活の一番の大敵は風。
ここは風が強いと分かっちゃいるが排除されない安心な場所。どっちを取るかなのだ。

せっかく来たので意地でも吹いてやろうと風に負けないようにとこちらも吹いてやる。

その日

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歩く供養塔☆の話

歩く供養塔☆の話

最近、あちこちにある石塔やら石仏やらを調査していたら、自分もなんだか石塔やら石仏になったような気がしてきた。

時代錯誤も甚だしい格好で、江戸のかけらも無い真新しい街中に立っていると、虚無僧は石塔並みかも知れない。

ということで、

ワタクシ石塔です。

なんて気持ちで吹いていた。

この日は吉祥寺駅周辺エリア。

すると珍しくいつもより反応があった。

年齢層の幅も広く、若い人から年配の方まで

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コム活日記☆海の近くの某駅前にて

コム活日記☆海の近くの某駅前にて

最近、三浦半島に引き続き、神奈川に行く機会がありまして…、

初めての茅ヶ崎🌊

ゆーちゅーぶにアップしたりして。

この動画、実は茅ヶ崎に住む友人が撮ってくれました。

岐阜県高山市在住であったその友人は、最近茅ヶ崎に移住し、移住先で早くも活動開始で、こちらの市民研究員として活躍中。

企画展「小津生誕120周年 小津安二郎・野田高梧展 ―二人の日記が映し出す茅ヶ崎―」

企画展「クリエイター

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くりすます🎄コム活

くりすます🎄コム活

年の瀬です。

ひさびさにコム活報告です。

場所は高円寺。

実は最近また喘息がはじまり辻立ちに出られなかったのが、どうせ低空飛行だし(良くも悪くもならない)、クリスマスだし行く気になったのだ。

さて、

いつもの場所で吹きはじめようと思った矢先に、

背後からマイクで何やら怒っている声。

よくよく聞いて見ると、今世界で起きている戦争に対する批判。

そりゃ、戦争はいけないことだしどこかの金

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ついていないコム活☆

ついていないコム活☆

某地下道にて。しばらく吹いていてもいつものことだが人々の反応はない。オバチャンが10円くれただけだった。

場所を変えようと、隣の駅に行く。

ここは、後ろが壁で、高架下のため音がよく通るので、誰かしら聞いてくれる場所ではある。

が、

眼の前に、下校途中の高校生が5、6人たむろしはじめた。

元気な高校生の話し声には負けてしまう。

そして、何やらチクリとすると思ったら、蚊が飛び立っていった。

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路上の人々★

路上の人々★

駅前で何か活動をやっている人というと、募金活動や署名活動、政治家の辻立ちや、物販、演奏活動やパフォーマー等々。

あとは、宗教活動者だ。

誰でも見たことのあるキリスト教系の二人組、富士山の写真のチラシを配る人。

虚無僧なので私もそのひとりになるのかも知れない。網笠に絡子、偈箱の「不生不滅」は仏教感あふれている。

先日、とある女性が話しかけてきた。

「あなたはもしや2〜3年前、吉祥寺でも活動

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男の人と、男の子。

男の人と、男の子。

最近のコム活ばなし。

とある駅前で、吹いておりました。

仕事帰りではなさそうな感じの(編み笠からは足元しか見えませんが、サラリーマンぽくないゆるい格好の)男性たちが、どこの居酒屋に行こうか相談しているようだった。  

しばらくして私に気がついて、目の前で立って聞きはじめた。

一曲吹き終わっても、立っている。

これは吹きつづけた方がいいのかな、

ともう一曲、短めの「大和調子」を吹いてみる

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夜の虚無僧☆中央線・総武線篇

夜の虚無僧☆中央線・総武線篇

高円寺〜大久保〜新宿〜飯田橋

普段はあまり夜は虚無僧しませんが、この8月は夕方5時過ぎても30℃超えが続き、流石に日が沈んでから行くことにする。

何故、夜やらないかって、

編笠かぶった全身黒尽くめの格好をした虚無僧が夜、駅前に立ってたら怖い。

周りにマンションあるような駅だと通報されやすい。

朝3時半起きしている。

というわけで、

夜は周辺に住宅のない賑やかな駅を選びます。

神楽坂

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夏のコム活☆夕暮れ時の人々

夏のコム活☆夕暮れ時の人々

いやはや、永遠にこのまま暑い日々が続きそうです。

あまり暑すぎると野菜の成長が止まってしまうのだそうだ。

そう言えば我が家のベランダ菜園のインゲンもキュウリも全然大きくならない…。

ピーマンも暑さで傷んでしまっている。

その代わり、この晴天続き。

梅干しは干し放題だ。

ということで、

ご飯と梅干しの日々が続くのか。

ま、我が家の事情はいいとして…、

あまり気温が高すぎるとコム活に

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乞う。を考ふ☆地下街の洋服屋の前で

乞う。を考ふ☆地下街の洋服屋の前で

コム活中、あまりの暑さで朦朧としてしゃがみ込んでいたら、目の前の偈箱にチャリンと入れてくれた人がいた。

後ろ姿は、見るからに日本人ではない海外の人。

しゃがんでいるだけでくれたということは…、

改めて自分の姿を見てみるに、完全にボロをまとった乞う人。

夏仕様の虚無僧スタイルは、上着はかなり使用感のあるインド綿の黒の羽織のようなもの。パンツはもんぺ型で作った黒パンツ。黒布が足りなかったため二

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