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ベトナム南部の伝統料理バィンセオ
職場の仲間の婚約式で訪れたベトナム南部ホーチミンで狭い路地のあるお店に連れて行ってもらいました。
そこで食べたバィンセオ(Bánh xèo)とバィンコット(Bánh khọt)の美味しさが忘れられず、時折、思い出しています。
写真はその時ではなく別な機会に撮ったものです。
ベトナム風クレープとも言われる料理で、米粉とココナッツミルク(※ベトナムの中部や北部では、ココナッツミルク使用しないそうです)をベースにしたクレープ生地に、エビ、豚肉、もやしを包んで作られます。
ベトナム南部では甘い味が好まれるので、ココナッツミルクをベースに入れるそうです。
一緒に食べるのは新鮮な野菜やハーブ、ナムプラーなどです。
① 地域での特性
バィンセオはベトナム全土で広く食べられていますが、特に中部・南部地域で人気があります。ベトナム南部の地域では、より辛味を効かせたスパイシーなソースと共に提供されることが多いです。
また、地域ごとに具材や調理方法に微妙な違いがあります。例えば、南部地域ではエビや豚肉、もやし、豆芽などが一緒に包まれることが一般的です。
② 文化
バィンセオはベトナムのストリートフード文化の一部であり、屋台や地元の食堂で気軽に楽しむことができます。ベトナムの食文化はシンプルで新鮮な食材を重視し、バィンセオもそうです。
バィンセオは家族や友人と一緒に囲んでシェアすることが一般的で、交流と共有を重んじるベトナムの食事の一部として愛されています。
③ 歴史
バィンセオの起源は古く、ベトナムの伝統的な料理文化に根ざしています。その歴史は数百年にわたると考えられており、中国の広東料理やインドネシアの料理の影響を受けて発展しました。バィンセオは、ベトナムでは、元々貧しい農民の食事として生まれ、現在ではベトナム伝統料理の代表的な一品として知られています。
バィンセオの起源は、古代のチャンパ王国(9世紀から15世紀)にまで遡ることができます。この地域はベトナム中部に位置し、現在のダナンやクアンニン省の一部に相当します。当時、チャンパ王国は広範な貿易ネットワークを持ち、インドや中国との交流も盛んでした。そのため、バィンセオの起源にはインドや中国の料理文化の影響があります。
バィンセオは、チャンパ王国の人々の食事として生まれました。彼らは米とココナッツをよく使用し、バィンセオの麺にも米粉とココナッツミルクを使った独特の生地を作り出しました。また、バィンセオの具材には地元の食材が使われ、エビや豚肉、もやし、豆芽、玉ねぎなどが一般的でした。これらの要素が組み合わさって、バィンセオの特徴的な味わいが生まれたと聴いています。
時間の経過とともに、バィンセオは他の地域にも広がっていきました。特にベトナム南部では、中国広東料理の影響を受け、よりスパイシーなソースや具材のバリエーションが加わったそうです。ベトナム戦争中には、多くのベトナム人が南部に移住し、バィンセオも一緒に広まったと考えられているそうです。
現在、バィンセオはベトナム料理の代表的な一品として知られ、国内外で人気を集めています。ベトナムの各地域や家庭によって微妙なバリエーションがありますが、その豊かな歴史と文化的背景から、バィンセオはベトナムの食文化の一部として大切にされています。
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④ 作り方
バィンセオの麺は、米粉とココナッツミルクを混ぜた生地を使用します。フライパンに生地を流し込み、薄く広げて焼きます。具材としては、エビや豚肉、もやし、豆芽、玉ねぎなどを生地の上にのせます。
麺がサクサクとした食感になるように焼き、具材が熱くなったら折りたたみます。バィンセオは、そのほとんどが、大きな円形の形状になるそうです。
バインセオの麺の生地を作ります。まず、ボウルに米粉とココナッツミルクを入れ、よく混ぜ合わせます。適切な consistency(粘り気)が得られるように水を少しずつ加えながら、滑らかな生地を作ります。生地はしっかりと混ぜ合わせることが重要です。
フライパンを中火に熱し、生地を流し込みます。生地をフライパンに注ぐ際には、フライパンを傾けながら、生地がフライパン全体に均等に広がるようにします。生地を薄く広げることがポイントです。
生地が広がったら、具材を追加します。バィンセオの具材としては、エビや豚肉、もやし、豆芽、玉ねぎなどが一般的ですが、好みに応じて他の野菜や具材を追加することもできます。具材を生地の上に散らばるようにのせます。
生地と具材を焼きます。バィンセオは焼くことでサクサクとした食感を得ることができます。フライパンの底が軽く焦げ目がつくまで焼きます。具材が熱くなり、生地が固まったら、バィンセオを折りたたみます。一般的には、バィンセオを半円形に折りたたむか、四角形に折りたたむ方法があります。
バィンセオは一般的に大きな円形の形状になりますが、サイズは好みに合わせて調節することができます。焼き上がったバィンセオは、きれいな黄金色に仕上がります。
バィンセオは焼くことで外側がパリッとした食感になり、内部はもちもちとした食感を持ちます。焼き上がったバィンセオは、温かいうちに食べるのがおすすめです。
⑤ 食べ方
バィンセオを食べる際の一般的な方法をご紹介します。
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手で食べるか、ナイフとフォークを使って食べるかは個人の好みによりますが、一般的には手で食べることが多いです。
バィンセオは大きな円形の形状をしており、パリッとした食感が楽しめます。まず、ナイフやスプーンを使ってバィンセオを小さなピースに分けます。一口サイズに切り分けることで食べやすくなります。
バィンセオの周りには通常、レタスやミント、シソの葉などの生の野菜が添えられます。これらの野菜を手に取り、バィンセオの中に包むようにします。これによって、食べる際の食感や風味が豊かになります。
さらに、バィンセオを包む野菜の中に、ベトナムの伝統的なハーブであるラウエ(Rau răm)やタイバジル(Húng quế)などを加えることもあります。これによって、さらに香りと風味が引き立ちます。
バィンセオには通常、特製のダークソース(タレ)が添えられます。このソースは醤油や魚醤、レモンジュースなどをベースに、ニンニクやチリを加えたものです。このソースをバインセオにかけることで、さらに風味が増します。
そして、バィンセオを口に運びます。野菜と一緒に、バィンセオのサクサクとした食感、具材の旨味、そしてソースのコクとスパイシーさを楽しみます。
バィンセオは一度に多くの人と一緒に楽しむことができる料理です。家族や友人と共に、テーブルを囲んでシェアすることが一般的です。各自が自分の皿にバインセオと野菜を取り分け、自分の好みでソースをかけて食べるスタイルが一般的だそうです。
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バィンセオは食材と風味を組み合わせて自分なりに楽しむことができます。
私が昨年、食べた際は、バィンセオ(Bánh xèo)とバィンコット(Bánh khọt)を一緒に頂きました。記事が長くなってしまい、次回はバィンコット(Bánh khọt)の思い出を書いてみたいと思います。
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