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小説「部屋に帰れば」1100字【ふたりの日々】
部屋に帰ると、暖気が冷えた体を包んだ。同居人はすでに帰っているようだ。すっかり冬の空気になった屋外との気温差に、ふっと気分が緩んだ。
「さむかったぁ」
玄関で思わず独り言が出る。
「おかえり〜、もうすぐごはんできるよ」
カナデはキッチンでグツグツと音を立てる寸胴鍋を煮込んでいた。ホワイトソースの香りだろうか。
「お、もしかしてシチュー?」
カナデの顔がぱぁっと明るくなる。
「
部屋に帰ると、暖気が冷えた体を包んだ。同居人はすでに帰っているようだ。すっかり冬の空気になった屋外との気温差に、ふっと気分が緩んだ。
「さむかったぁ」
玄関で思わず独り言が出る。
「おかえり〜、もうすぐごはんできるよ」
カナデはキッチンでグツグツと音を立てる寸胴鍋を煮込んでいた。ホワイトソースの香りだろうか。
「お、もしかしてシチュー?」
カナデの顔がぱぁっと明るくなる。
「