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複素関数論を使って定積分の値を求める
この記事は上のアドベントカレンダーの10日目です。
はじめに解析学の教科書によく載っている冒頭画像の定積分を求めてみます。
いろいろな方法があるようですが、本記事では複素関数論の知識を活用して計算してみます。
教科書にも載っているような解法ではあるのですが、複素関数論のちょっとした復習にはなると思います。
※本記事を読むには大学2年(3年?)の複素関数論の知識が必要です。
考えるべき積分$${
整数のつくり方〜自然数に順序対を添えて〜
この記事は次のアドベントカレンダーの2日目です。
Math Advent Calendar 2024
整数をつくろう!! ただし使っていいのは自然数の加法と乗法の性質だけ!! という内容です。本記事を読むには、大学数学における集合論の同値関係やwell-definedという概念に関する知識が要求されます。
整数は中学校で既習であるため、わざわざ再定義する意義はさほどないようにも思われますが
韓・伊理のp97のジョルダン標準形
今日も今日とてジョルダン標準形。今日は韓・伊理のp97の行列。我が家にある手計算でジョルダン標準形にできるものはこれで最後となります。
固有多項式は普通に計算すればよいようでした(出だしも途中も迷いまくった)。
A+2Eのランクは2。これでジョルダン標準形と最小多項式は分かりました。
(A+2E)(A-2E)を計算すると、1列目が0でなく固有値-2の固有ベクトル。これをu_1とします。A-2
西山先生のSGCのジョルダン標準形
今日も今日とてジョルダン標準形!
今日は西山享先生のSGCのp54の行列で!
今日の行列は固有多項式が難しい。愚直に計算しました。
A-Eのランクは2。これでジョルダン標準形と最小多項式が分かりました。
(A-E)(A+E)を計算したら1列目が0でないので、A+Eの1列目をu_1する。u_2:=(A-E)u_1とすればこれが固有値1の固有ベクトル。
次に(A-E)^2の0でない列を探せば1
高橋線型のジョルダン標準形
今日も今日とてジョルダン標準形。今日は高橋礼司のp202から。
まずは固有多項式の計算。これは簡単だった。
A-2Eのランクを見ると2。ジョルダン標準形と最小多項式が判明する。
(A-2E)^2を計算して、ゼロにならない列ベクトルに注目すれば、
(A-2E)e_2=:v
(A-2E)v=:u
として、[u v e_2]によってジョルダン標準形にできる。
おしまい。
ある偏微分方程式のオイラーによる解き方がやばい件
どうしてこの記事を書いたか※この記事は微分方程式アドベントカレンダーの1日目のために書きました。
高瀬正仁先生による『オイラーの難問に学ぶ微分方程式』という本を読みました。この本はオイラーが1768年から刊行を開始した『積分計算教程』に収められた微分方程式のいくつかを解説したものです。おかげでオイラーによる微分方程式の解法をいろいろ学ぶことができました。線形微分方程式、完全微分方程式、積分因子(