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防災。 わたしたち、地域は、どう動くのか―周南から能登へ、災害ボランティアを経て。

この記事は、周南市の魅力をPRする周南市市民ライターの活動として市民の目線で発信しています。

元旦、石川県能登半島地方で最大震度7の地震が発生しました。
また、9月には能登半島豪雨が発生。
令和6年能登半島地震、豪雨ーー中山間地域が被災地となりました。

その現状を知るため、私は周南市で行われた「能登の現状を聞く会」に参加しました。
そこで、阪神淡路大震災や熊本地震など数多くの災害ボランティアに携ってきた村山 嘉昭さん(防災士・写真家)の話を聞き、防災について深く考えさせられました。

地震発災からおおむね1カ月前後の、能登町内。 
©石川県ホームページから
地震発災からおおむね1カ月前後の、のと里山海道。 
©石川県ホームページから
豪雨被害 輪島市役所周辺
©石川県ホームページから
豪雨被害 珠洲市大谷地区
©石川県ホームページから

私たちは、地域で、どう動くのか。
何を知りどう捉え、備え、また実践していくか。

能登町災害ボランティアセンター

10/5「能登の現状を聞く会」 in周南市金峰

村山さんは、徳島県在住。
農業専門出版社の写真部勤務などの経験から、被災地を取材しSNSで発信されたり、全国各地で写真展を行ったりとフリーで活動されています。

車中泊をしながら能登ボランティア活動をされている村山さんは、この日も車中泊をしながら能登から周南市へ。
山陽自動車道・徳山東インターで降り、ホームセンターにて現地で必要な用具を揃えてから会場に来られたそうです。

主催・会場となった「かいたファーム」の海田さんは「地震で液状化した石川県内灘町で知人の実家が酪農をしていて、断水と停電が続き、牛が水を飲めず搾乳が出来ない状態でした。そこを村山さんが取材・SNS発信されており、村山さんを知りました。‘能登を知ってほしい、写真展をしたい’ という発信を夏前に見て、なしやぶどう狩りで秋に沢山人が来られるかいたファームでぜひやってほしいと約束を交わし、今日を迎えました」と話して下さいました。

かいたファーム 海田さん(左)と村山さん(右)

元旦の地震発災から数日後、酪農専門誌からの依頼で断水が続いていた内灘町へ向かわれた村山さん。
1月は3週間滞在され、取材の合間には積んでいった支援物資を現地で手渡しされたり、現地で追加購入して届けたり、SNSで炊き出しなどボランティアを募る個人活動をされてきました。

支援物資は、基本的に現地で被災者の方から具体的に要望があったものを購入。
ボランティア募集は、「友人限定」や「自己完結」できる人やグループに絞り、一緒に大型連休や3連休など長期的な活動で呼びかけを行っておられます。

自己完結
装備や宿、食料などボランティア自身が利用するものは自分で準備するのが基本です。

被災地につなげる災害ボランティア活動ガイドブック/環境省

村山さんがこれまで被災地へ何度となく駆けつけた経験から、いかに地元の方々にさらなる負担をかけず、‘本当に必要な支援’を届けるか、被災地への思いが伝わります。

これまで能登半島各地での活動報告、現状やボランティアの人手不足、「災害ボランティア経験がない方も、一緒に行きましょう」というお話から、ボランティアに行きたくも留まっていた私の心が定まりました。

「行きたい」から、「行く」へ。

能登支援のJAZZチャリティライブや、能登の特産品販売も行われました。

11/3能登・初めての災害ボランティア活動

災害ボランティアを申し込み、11月能登へ。
山口県周南市から車で片道約11時間、能登半島先端の珠洲市にあるボランティア活動のためのベースキャンプ場「ボラキャンすず」で車中泊をし、そこから活動へ向かいました。

復旧作業を経て現在は全区間で対面通行可になった、のと里山街道(助手席から撮影)

私がボランティア参加した日、「ボラキャンすず」からは50人が参加。
珠洲市・能登町・町野町の現場へ配置され、私は能登町ボランティアセンターへ。

「ボラキャンすず」作業出発前の朝礼

能登町ボランティアセンターでは、ボランティアを必要とする案件とボランティアとのマッチングが行われました。

事前検索・購入していた作業用軍手や安全長靴などは持参し、その他ボランティアセンターで各作業場毎に必要な専門用具を軽トラに積み込みます。

私は6人の班で現場へ向かいました。
班のメンバーは神戸から毎月活動に来られる方、東京や富山から複数回来られている方でした。

現場では、班リーダーの指示や分別のアドバイスを受けながら午前・午後と個人宅での災害廃棄物の片づけ及び運搬作業を行いました。
実践した分別の具体例として、ガラス戸を廃棄するためまず空の土のう袋を地面に敷き、その上でガラスをハンマーで割り、ガラスと木枠を分けて運搬しました。

移動中に立ち寄った、宇多津港

作業中、また終えてから、ご家族が話してくださる大切にされていた物への想いや思い出、発災当時や今について—――言葉を受けとめました。

地震で形をなくす陶器が多かった中、残ってくれた大切な陶器。

次は、長期で必ず再訪します。
また、防災士を学んで知識と技能を習得し、災害ボランティアの現場で、暮らす地域での災害時に備えると決めました。

国内外からボランティアに訪れた人のしるし
(能登町ボランティアセンター)
輪島

12/1周南市・市民総合防災訓練2024

周南市で12月1日「市民総合防災訓練2024」が行われます。
9回目となる今年は、周南市と長穂地区自主防災協議会が主催となり、長穂市民センターで開催。

当日は、地震の影響による土砂災害や孤立集落を想定しドローンを活用するなど、中山間地域の特性に応じた訓練が行われるようです。

地域、行政、関係機関が一体となっての総合防災訓練で、連携強化による地域防災力の向上を図る目的で行われます。

住民主体の訓練として、今回初めての取り組みはペット同行避難があります。
市主体の訓練としては、災害対策本部設置訓練にてドローンによる被災現場の映像をライブ配信で確認。

体験・展示では、大型ドローンによる物資輸送訓練の実施や、災害VR体験、トイレカーなどの展示も初めて行われます。

主に長穂地区の防災訓練となりますが、地区以外で訓練参加をされる方は旧翔北中学校に駐車後、市公用車で会場へ送迎が行われるそうです。

防災訓練について、詳しくは周南市・防災危機管理課へお問い合わせ下さい。

私たちは、地域は、どう動くのか―――。

防災・災害を自分事ととして捉える―――。
自分の身や近くで起きていない場合、どう自分事にするのか・・・正解はなく、一人一人出来ることや方法はさまざまだと思います。

実際に現地へ向かうことでした。
災害ボランティアに参加しようと何度も交通手段を調べるも、女性であるが故の不安が重なり、留まるばかり。
決意してからも、役に立てるか自信がありませんでした。

それでも、自分に出来ることで被災地の力になりたい。
自分の目で見て、考えたい。
災害時に自助・共助を率先する自分で在りたいという思いで、現地へ向かいました。

今回、周南市で行われる総合防災訓練。
自分事にする一つの取り組みだと考えます。

周南市・防災危機管理課
【電話】0834-22-8208

内閣府
防災情報ページ

内閣府
令和6年能登半島地震 ボランティア・被災地への支援をお考えの方へ

村山 嘉昭さんの特集記事(NHK徳島)

村山 嘉昭さんの特集記事(朝日新聞)

かいたファーム
【梨・ぶどう狩り】環境と体にやさしいくだものづくり

※本記事の内容は、執筆時点(2024年11月)のものです。

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