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随筆(2020/11/8):人生は、世界と自分との、和解の旅

前の職場で食い物にされてから、「食い物にされると、損をさせられると、許せない気持ち」があまりにも強い。

だが、世界とうまく付き合っていくなら、やはり、和解する気持ちが、どうしても必要になってくる。

「自分の生活を破壊されない程度に、問題や問題児を飼いならす、問題に対処出来るあしらい方を手に入れる」。そういう「和解」が。

(だいぶ塩気のきつい、割り切った「和解」だな)

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いや、許せねえよ。

許したらあいつらがのさばるだけだ。俺は食い物にされただけだ。

何故そんなことを、食い物にされた俺が、許してやらねばならんのだ?

あいつらが頭を下げて100万円(生々しい金額)でも持ってくるのがスジというものでは?

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だが、そうならなかった場合(何せ、ふつうはそうならないんだからな)。

いつかは世界の「許せない」やつらと、そして自分の「許せない」気持ちと、向き合わねばならない。

直面している問題が、最早何もかも許せなくなった気持ちに起因するなら、許せなくなった気持ちを解決しなければ、その問題はどうにもならない。

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復讐の公正が、何を解決してくれるというのだ?

問題苦しみを起こしているだけではないか。

じゃあ、そんなものに頼らない方がいいですよ。

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復讐の公正による損の経済の決済は、あるよ。確かに。

同様に、後で自分がビッグになって、好き勝手絶頂をやって幸せになって、許せない気持ちごと癒されて何もかも忘れて解き放たれていく、得の経済というのも、ある訳です。

損の経済は、得の経済より、よろこびが少ない。

俺は、もう、ごめんだ。得で報われたい。

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俺の精神を破壊した、過労や情報技術。 

俺に身体的苦痛をもたらす、筋トレやダイエット。 

社交や処世。搾取的な盗人たち。 

そうした忌まわしい全てとの、忌々しい、きりのない、和解の旅。

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いつかは、その忌まわしい感情や、忌々しさとも、和解しなければならない。

そうした時に初めて、心の平安が訪れるであろう。

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そして、それまでにやらねばならないことがある。

世界との和解によって、世界を呑み、世界に俺のニーズを、呑ませられるだけ呑ませる。

最初は薄い粥のように、そのうち羊のグリルのように、ニーズが満たされていけば。

怒りも憎しみも、恨みも呪いも、そのうち満足感の奥に埋没して、安らかに彼岸へと解き放たれていくだろう。

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そして、世界から呑み込んだリソースの力で、今度は盗人たちを、あらかじめ退け、何なら叩き潰すことも出来る訳だ。

こうなれば奪われることはかなり減る。

許せない気持ち云々以前に、許されざることをあらかじめ起こさせない。これが一番大事ではないか。

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防衛の実質的な要は、見えないところでの予防だ。

それが全てではないが(全部予防しきれるのだったら、なおも迫り来るリスクや脅威に対する、リスクマネジメントなどというものはそもそも成り立たないだろう)、これでかなり防げるのも確かだ。

もちろん、残ったリスクが脅威に化けるのを恐れるなら、残ったリソースがあれば、それで防衛すればいい訳だ。

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満たされたニーズと、呪われた自分や呪う自分への許しと、呑み込んだリソースによる十全な予防や防衛。

それが、俺を、より安定的な幸福に導くのだ。 

やるぞ!

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