【マーケ基礎】“早い者勝ち”を忘れてはならない。
どれだけ優れた商品・サービスを提供しても、
動きの遅いビジネスは成功の可能性が低いものです。
逆に、“そこそこ”程度の商品・サービスであっても、
いち早く世に出し、真っ先のPRしたところは、
成功の可能性が高くなります。
『巧遅(こうち)は拙速(せっそく)に如(し)かず』。
孫子の兵法にも登場する言葉です。
マーケティング理論においても、
「No.1」になることの大切さを説いています。
「地域で一番になれ」「カテゴリーで一番になれ」。
これはビジネスの規模のことではなく、
スピードの速さなのです。
「○○のことなら、ココ!」と思われるよう、
すばやくPRすることです。
言葉のイメージは良くありませんが、
「早い者勝ち」なのです。
人は、一番以外を記憶しません。
二番手以下は、どこも同じなのです。
良く出てくる例えとして、次のような問答があります。
日本で一番高い山は? と聞かれると、
「富士山」と言えますが、二番目は?
ほとんどの方は言えないはずです。
クイズマニアなら良くご存知ですが、
「北岳」という山です。
では、日本で二番目に大きな湖は?
一番は琵琶湖だと誰もがわかりますが、
二番目が「霞ヶ浦」だとは知りません。
このように、
二番手以下は知らない存在となってしまうのです。
一番になることの大切さがわかりますよね。
そのために“日々精進すること”は、
もちろん大切なのですが、
この話のポイントは「スピード」です。
早く知らしめることの重要性を話しているのです。
世の中には、「元祖」「本家」がたくさんありますが、
お客さまがNo.1だと思っているのは、
自分が見聞きしたことのあるお店の方なのです。
例えば、珍しい商品を開発して、
売れ始めたお店があるとします。
そこに、それをマネして売り出したお店が、
メディアを使って広告を打ったとしたら、
お客さまが最初に知るのは、マネした方のお店です。
すると、このお店が元祖だと
無意識に思い込んでしまうのです。
いくら「うちが元祖だ!」と言ったところで、
時すでに遅し。
マネしたお店の商品が粗悪なものでない限りは、
No.1として売れ続けるのです。
まさに“早い者勝ち”。
生み出した早さではなく、PRする早さのことなのです。
不条理だと思うかもしれませんが、
ビジネスの世界は非情です。
怒っていても、勝てません。