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ダイエット成功の鍵を握る「カロリー密度」という考え方【食品ごとの満足度】

「ダイエットするにはカロリー制限が大事なのはわかってるけど、やっぱ空腹がきついんだよなあ。
カロリーが少なくて美味しくてお腹いっぱいになる食べ物、ないかなあ。」

ダイエットするには「カロリー収支」が大事です。
摂取カロリー<消費カロリーにすれば痩せますし、
摂取カロリー>消費カロリーにすれば太ります。

ほとんどの人は
「そんなことはわかってるけど、実践するのが難しいんだよ!」
と考えていると思います。

確かに、美味しいものはカロリーが高い。
カロリーが低いものを食べても満足できない。

筆者もなかなかグルメなほうなので、そういう気持ちもわかります。

でも、痩せるためには、腹筋を割るためには、カロリーをコントロールしなければいけない。
減量中だろうと、少しでも満腹感があって少しでもカロリーが低くて少しでも美味しい食事をしたい。

そんな人のために、今回は、【カロリー密度】という考え方をお教えしようと思います。


●ダイエットのたった一つのルール

ダイエットのたった一つのルール。
それは、カロリー収支をマイナスにすること。

冒頭でも言いましたが、
摂取カロリー<消費カロリーにすれば痩せますし、
摂取カロリー>消費カロリーにすれば太ります。

これは全人類に共通で、覆ることのない絶対的なルール

「カロリー収支」をクリアした上で、「食事のバランス」「食事の質」「食事の回数」「食事の時間」を考える必要があります。

例えば、いくら「てにをは」や「漢字」が合っていても、「主語述語」が間違っていれば日本語として成立しませんよね。

「カロリー収支」というのはそれだけ絶対的なルールなのです。

カロリーを抑えることが大事なのはわかりました。

実際にカロリーを抑えようとすると、どうなるでしょうか。
例えばこんにゃくやサラダだけしか食べないとします。
やったことがある人はわかると思いますが、お腹が空きます。(それはそう)

かといってお米やパスタ、ナッツ等を食べていると、あっという間にオーバーカロリーになってしまいます。

どのようにしたらこのジレンマを解消し、適切なダイエットができるのでしょうか。


●「カロリー密度」という考え方

そこで取り入れてほしいのが、「カロリー密度」という考え方。

カロリー密度とは、「1gに対してのカロリー」のこと。
食材や調理法によって、同じ100gでも500kcalだったり100kcalだったりします。

実際に見てみましょう。

・和牛サーロイン 100g 498kcal

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・鶏ささみ 100g 105kcal

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いかがでしょうか。
同じ100gでも、和牛サーロインよりも鶏ささみのほうが5倍もカロリーが低いのです。
逆に言えば、和牛サーロイン100gと同じカロリーを摂取するためには、鶏ささみを500gも食べなければいけません

というのも、グラムあたりのカロリーは栄養素ごとに決まっています。

1gあたりのカロリー
P(タンパク質)…4kcal
F(脂質)…9kcal
C(炭水化物)…4kcal

このことから、脂質が高い食品は、同じ重量でもカロリーが高くなる傾向があります。

結果として牛サーロイン(高脂質)よりも鶏ささみ(低脂質)を選んだほうが、少ないカロリーで満腹感が得られやすい。
これが「カロリー密度」の低い食品を選ぶということです。


●「カロリー密度」の高い食品、低い食品

超低エネルギー密度食品(<0.6)…野菜(葉菜類)
低エネルギー密度食品(0.6~1.5)…ごはん、野菜(根菜類)、果物、鶏肉、白身魚
中エネルギー密度食品(1.5~2.25)…パスタ、豆類、卵
高エネルギー密度食品(2.25~4.0)…食パン、牛肉、赤身魚、チーズ
超高エネルギー密度食品(>4.0)…クッキー、ベーコン、バター

これをなんとなく分析してみると、
カロリー密度が高い食品の特徴として、「糖、脂が多い」ことが挙げられます。
カロリー密度が低い食品の特徴は、「旨味、水分量が多い」ことだと思います。

「野菜を食べる」「甘いものを控える」というダイエットのセオリーにも、一応の理屈はあるのではないでしょうか。

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●「食事の満足度」を計測した研究

1995年にシドニー大学のスザンナ・ホルト博士によって行われた研究では、参加者たちに特定の食品を240kcalずつ食べてもらい、以下の2項目を測定しました。

・食後にどれだけ満腹感があったか?
・その後の食事の量は増えたか?

その上で、食パンの満足度を100として、各食品の満足度を数値化しました。
結果は以下の通り。

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満足度(SIスコア)は、食品の満腹反応曲線(AUC)の下の面積を、食パンのグループ平均AUCで割り、100を掛けることで算出されました。

この研究から得られる示唆は以下の3点。
奇しくも、先ほど「『カロリー密度』の高い食品、低い食品」で述べた内容と一致しています。


SIスコアは、食品の重量と正の相関があり、嗜好性の評価と負の相関がありました。
カロリー密度の高い食品ほど好まれやすいが、カロリー密度の低い食品ほど肉体的な満足度は高い。


食品のタンパク質、食物繊維、および水分含有量は、SIスコアと正の相関がありました。
タンパク質、食物繊維、水分が多いほど食品の満足度は高くなる。


脂肪含有量はSIスコアと負の関連がありました。
⇒脂質が多いほど食品の満足度は低くなる。


●満足度の高い食事をしよう

上記の研究から、「高タンパク・低脂質」がダイエットに適している理由が改めてわかったと思います。

脂質が高い加工食品はなるべく控える。
タンパク質を選ぶなら、牛肉よりも鶏肉。赤身魚よりも白身魚。
炭水化物を選ぶなら、パンやシリアルではなくオートミールやイモ類。

また調理の面でも工夫をすることができます。

・水分量を意図的に増やす「沼」
・食材の水分量を極限までキープできる「低温調理」

は、やはり減量に適したテクニックといえるでしょう。


●まとめ

・ダイエットには「カロリー収支」が大事
・カロリー収支を保つために「カロリー密度」を意識しよう
・満足度が高い食品を選ぼう
・高タンパク、低脂質は満足度が高い


●おわりに

このnoteは、筋トレを始めたばかりで、しっかり身体のことについて勉強したい人をターゲットに、健康的な生き方に関する情報を論理的に発信しています。

過去にもいろいろな記事を投稿しているので、もし気になったら読んでみてください。
また、記事にしてほしいトピックのリクエストもコメント欄から募集中です。

筋トレについてそこそこ詳しい方や、実際にトレーナーとして活動されている方にとっても、「こんな考え方、こんな表現があったんだ!」という発見になってくれれば幸いです。


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