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アジア現地採用エッセイ

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#海外移住

国際新婚生活からの離婚寸前まで衝突しまくった話

今年はじめに入籍してからというもの、「新婚っていいな、結婚生活って楽しいな」と、のほほん気分にひたっていた矢先に、事件は起きました。 今週未明、犬も食わない夫婦大喧嘩が勃発。からの、離婚寸前までまっさかさまに。 堕ちてディザイア、燃えてディザイア。 ふとしたことがきっかけで 「オレのメンツをつぶすな!」 「こうなったらもう離婚だぞ!明日は役所行きだ!」 と大激怒のヤンくん。 そのへんにあるものを片っ端からブン投げて、夕食が載ったテーブルをまるごと盛大にひっくり返し、顔を

求人情報に「40歳以下歓迎」はあっても「50歳以上限定」がない理由を考えてみた

TwitterのDMやブログで、転職に関する問い合わせを、ちらほらといただいています。 私自身は今の仕事(本業+副業)にも、深センでの生活にも満足しているので、いまんとこ転職する予定はありません。しかし求人情報はいつながめていてもおもしろい。 なんで求人情報と賃貸物件の間取りって、見ているだけでワクワクしてくるんでしょうね。体ひとつでは住む家も働く場所も複数選択できないのに。 話を戻して、私のもとへ届くお問い合わせは主に20代から30代の女性からのものです。 大卒で、日

【実録】中国旦那の実家で過ごす旧正月

旧正月(春節)は、日本で言うところの仕事納めから三が日までの大型連休です。 基本的には大晦日の1日と、新年の5日間を合わせて6日間がカレンダー上のお休みですが、みんな前後に休暇をくっつけまくってとにかく休みます。 我が家は10日間で、長い人では3週間もの休みをとる人も! 仕事初めはだいたいみんな一緒なので、年末の休みを前倒しにするパターンがほとんどです。 この旧正月の連休、多くの人が老家( lǎo jiā )と呼ばれる実家へ帰省します。 中国旦那に嫁入りしたら、そこはもう

中国式交渉力を前にして、私は圧倒的無力でした

スマートにメンツを立てる力 何度しつこくされようが断る力 ケンカをコミュニケーションとしてやり抜く力 海外生活ならびに中国生活では、普段まったく必要としない力を求められ、ヘンなところばかりメキメキとたくましくなったりします。 今回は、また新たな能力が私の中で目覚めたというお話です。 それは「交渉力」 私はコミュ力には自信がなくて、むしろ自信がないからこそ「うまくなりたい」と火がついてYouTube見たり本読んだり、そして実践して、失敗して自信がなくなり、を繰り返す毎日。

「日本人でよかったな」感謝しかない海外生活

香港、カナダバンクーバー、シンガポール、そして現在は中国深セン。4ヶ国で暮らしてみたけど、どこでもだいたい快適です。 「なにが私にとって快適だと感じるポイントなんだろう?」 ここを詳しく掘り下げたくて、いろいろ考えてみました。おそらく、どこにいてもなにをしていても快適さを感じられる理由は日本人であるというバックグラウンドと、もうひとつは母語である日本語に加えて第二言語の英語も話す能力があるからかな、と。 英語運用能力に関して、具体的には①中学英語レベルの単語と文法で、②誰とで

私のマリッジがブルーだなんて、そんなかわいいもんじゃない。結婚を前に頻発する大ゲンカにうちのめされっぱなしでエンドレス苦悩&悶絶

前回の記事では、婚活に臨む心がまえについてアレコレ書いてみました。 これまでひとり楽しくのんびりマイペースでやってきたものが全部ひっくり返るんですから、そりゃあ大変に決まってます。 (もしも「ひとりは楽しくない」と思ってパートナー探しをするのなら、一言あるある言いたい。誰かといることはひとりでいることよりも楽しくないこと盛りだくさんですからね。ひとりでいた時間と比較して、初めて分かるあの落差。世界はあれを快適さと呼ぶんだぜ) 今回は婚活と結婚生活の狭間で生ける屍と化してい

婚活の必須技能は持続力と発想を転換した鋼メンタル。近距離・中距離・遠距離とエネルギーが続く限り弾をこめて全方位に打ちまくれ

婚活ってまずなにから始めたらいいんですか? こんな質問をいただきました。とてもいい質問です! ありがとうございます。 今でこそ婚約者がいる私ですが、日本で1年間毎日婚活をしているときはコテンパンに叩きのめされました。365戦365敗。新記録を樹立かな! それでもあきらめずにしぶとく弾を込めては打って、外れて、絶望の淵に何度も立って、もう誰でもいいし国籍なんてぜいたく言えないと日本での戦線離脱を表明。 中国生まれ中国育ちのヤンくんと、コミュニケーションと称した激しめのケン

どこでも生きられるように世界仕様で自分の最適化を進めた結果、日本で超生きにくくなってしまった。これはヤバい。

2020年2月から11月まで、およそ9ヶ月に渡る日本一時帰国を経て、中国深センに戻ってきました。 2週間のホテル隔離生活を終えて、自宅にたどり着くまであと少し。 日本での生活は快適で楽しくて、経験値をガシガシ積み上げて、めったに会えない友人達と最高にくだらない時間を共にして、また新たな出会いや発見にも恵まれて、つまり超充実していました。 「中国帰りたくないな、ずっとこうしていたいな」なんてちょっと思ったりもしました。 そして実際に私の日常である海外生活に戻ってみて。楽しく

現地採用なんてもう二度とやるもんか

「海外アジア現地採用の光と影」と題してお届けするシリーズ。光があるとこには影がかならず生まれるもの、今回は後編・ダークサイドです。 前編はこちら。 はじめての現地採用で内定がもらえなかった、就労ビザがおりなかった、想像してた仕事や生活とは全然違った、という実話をもとにしたフィクションです。実在する人物、国名、企業などとは一切関係がない読み物としてお楽しみください。 まったく新しいなにかを始めるときには、トラブルやハプニングは必ず起きます。例えば私の場合、シンガポールで初

「自分をもっている」ってなんだろう

先日、noteの記事にこんなコメントをいただきました。りりーの日常さん、貴重なご意見をありがとうございます! こんな風に直接フィードバックをいただけて幸せだなあと思います。noteのある時代に生きててよかった。 自分をもっていてかっこいい と、こんな風にたまに言われることがあります。ほ、褒められている・・・? おそるおそるになるのですが、これには明確な理由がありまして。 たぶん、私、けっこう前から変わっていないんですよね。思い出せるところまでさかのぼると、14歳から

【海外移住に語学は必要?】海外生活6年目でぶち当たる言葉の壁

日本の田舎で正社員になれずにもがいてフリーターをやっていた28歳の私が、人生逆転を賭けて片道航空券で飛び出し、体当たりではじめての海外転職をつかんでから、早いもので6年が経ちました。 シンガポールで3年半、カナダ・バンクーバーで半年、そして現在は中国・深センで働きながら生活しています。 経済活動が盛んな活気のある街を選んで仕事を探して転々としたので、物価が高い国で給料は上がり、そして労働時間は減っているので、バリバリのキャリアアップというわけではないけれど、南国特有のゆっ

コロナ禍が私に運んできた○○

コロナ禍が私にもたらしたものについて、あれこれ考えてみる。 自分の意志とガッツがあれば、いつでもどこにでも自由に行けると思っていた。 これまでは。 世界はすっかりボーダレス化して、安全で便利になった。LCC格安航空路線の恩恵を受けまくって、引越しも転職も旅行も、パスポートを片手にフットワーク軽く飛び回っていた。日本のパスポートは観光ビザを準備しなくていいのも、海外ホッピングに拍車をかけてくれていたんだな。 アジア圏全域の行動範囲が当たり前だったので、2020年は全く

かえりたいよ、あいたいよ

近年にない涼しい初夏が、今年の日本にはやってきたらしい。 近年の日本の夏は知らないけど、こんな気候でオリンピックを開催していたら選手たちにとって最高の条件だっただろうなと、朝と夕方の散歩をしながら考えた。 2020年2月、中国深センに住んでいた私は、新型コロナウイルスの感染拡大の状況で日本に一時帰国を決めた。そのまま自宅に帰れなくなって、無期限延長の日本での生活は半年を越え、未だなお中国再入国の見込みはない。 朝起きてまず思うことは「あ、今日も帰れないんだ」という現実。

日本式贈り物ウォーズ 〜この支配からの卒業2〜

贈り物とかプレゼントが苦手だ。あげるのももらうのも、いつも一大事。 自分の好みが偏っていることを自覚しているから、自分好みで選ぶのはよくない気がする。かと言って、なにを基準に選べば良いのかわからない。 とはいえ古き良き日本の文化も最近は進化してきて、クーポンを送り合うというスタイルのプレゼントがちょっとしたブームらしい。 ひょんなことからTwitterのフォロワーさんからURLリンクのプレゼントをいただいた。リンク先はスタバのギフトカードで、好きなものを注文して、レジで