脳梗塞と塩分制限
脳外科の医者がボクに言った。
「脳梗塞になったのは血液が
ドロドロになったこともあるけど、
血管が老化して細くなったこともあります」
医者はボクに続けて言う。
「血管は若返りません。
この細くなってしまった部分に
血栓が詰まってしまったのですね」
僕の顔を見ながらさらに言う。
「お酒、好きなんですね。
それも老化を早めたのでしょう。
塩分の取り過ぎもあったでしょう」
医者はきっぱりと宣言する。
「まずは薬を忘れずに飲むこと。
お酒を控えめにすること。
塩分を制限してくださいね」
管理栄養士がボクに言う。
「塩分は1日5g以内にすること。
小さじ擦り切れ1杯です。
料理はとても薄味になりますよ」
外食すれば簡単に5gを超える。
うどんやそば、ラーメン、
カレーも一食で塩分5g以上。
大好きな寿司も食べられない。
塩分は何よりも旨味となる。
醤油や味噌も塩分が多く使いにくい。
味気ない食事は酢でカバーする。
昆布や鰹で深みの出汁を取る。
ハーブや唐辛子でも味を補う。
果物は塩分がなくていいが、
糖分に注意しなければならない。
糖尿病の怖れが出てくるからだ。
それでも脳梗塞の再発症は
何としても避けなければならない。
再発症は酷い病状になることも多い。
寝たきりになるのはご免だ。
それでも発症以来5年が経ち、
自分に課した塩分制限が最近、
やや緩んできたようにも思う。
友人と酒を飲むことが増えてきたからだ。