本条寺京太郎
毎日1つ即興詩を書いている本条寺京太郎氏の2023年4月14日〜2024年4月13日までの365日すべての詩を集めた2023年シーズン詩集。本条寺氏が日々感じたこと心模様、音楽、絵画、映画、スポーツ、さらには生物や草花、空や宇宙などの自然を謳ったものなど、あらゆるジャンルを網羅した作品集。
毎日1つ即興詩を書いている本条寺京太郎氏の2022年4月14日〜2023年4月13日までの365日すべての詩を集めた2022年シーズン詩集。本条寺氏が日々感じた心模様や音楽、絵画、映画、スポーツ、さらには生物や草花、空や宇宙などの自然を謳ったものなどあらゆるジャンルを網羅した作品集。
毎日1つ即興詩を書いている本条寺京太郎氏の2020年4月14日〜2021年4月13日までの365日すべての詩を集めた2020年シーズン詩集。本条寺氏が日々感じた心模様や音楽、絵画、映画、スポーツ、さらには生物や草花、空や宇宙などの自然を謳ったものなどあらゆるジャンルを網羅した作品集。
毎日1つ即興詩を書いている本条寺京太郎氏の2021年4月14日〜2022年4月13日までの365日すべての詩を集めた2021年シーズン詩集。本条寺氏が日々感じた心模様や音楽、絵画、映画、スポーツ、さらには生物や草花、空や宇宙などの自然を謳ったものなどあらゆるジャンルを網羅した作品集。
梅で有名な東京青梅には 「澤ノ井」の小澤酒造がある。 小川が流れる美しい景観の酒蔵で 美味しい豆腐料理もいただける。 義兄夫婦がここでたっぷり試飲して 極上の日本酒をお土産に持ってきた。 「凰(おう)」という純米吟醸酒。 箱入りで酒瓶には黄金の紐が掛かる。 レベル字は書家抗迫柏樹によるもの。 鳳凰の「凰」を酒名にしたのだが、 鳳凰は鳳が雄で凰が雌のつがい。 天下昇平の世に姿を現す伝説の鳥だ。 身の丈六尺の大鳥で梧桐に棲み、 竹の實を食い、醴泉を飲む。 その聲は五音に當たる
約百年も前の日活映画。 伊丹十三の父、万作監督の時代劇。 原作は仙台伊達家の「伊達騒動」を 志賀直哉が小説にしたもの。 伊丹が普通の時代劇では面白くないと、 落語風喜劇に仕立てた笑える作品*。 赤西蠣太は白石の殿様の命を受け、 伊達兵部の悪事を暴くべく屋敷に入る。 密書ができたが江戸に帰る暇をもらうため、 美人の腰元、小波に恋文をしたためる。 ふられたショックでお暇をもらう算段だが、 逆に恋を受け入れられ困った蠣太。 二度目の恋文を落として笑い者となり、 ようやくお暇をも
谷川俊太郎さんが死んだ。 11月13日、享年92歳。 いつだったか、彼が自分の詩を 朗読したのを聴いたことがある。 かすれた声だったが力があり、 妙に感動したのを覚えている。 詩は朗読を聴くものだと思った。 谷川さんの詩で好きなものは 歌になっているものも多い。 「死んだ男の残したものは」は 1955年「ベトナム平和を願う会」で 谷川が詩を作り武満徹が曲を付けた。 バリトン歌手の友竹正則が初めて歌い、 その後多くの人が歌い続けている。 倍賞千恵子、鮫島有美子、石川セリ、
秋ってえのは 蓮根が旨くなる季節でね、 あたしゃ、あの歯ごたえが堪らん。 茹でたり炒めたりすると、 すぐにやんわりなるからさ、 歯ごたえを残そうとすれば きんぴらやなますってことになる。 でも今夜は洋食の気分なんだねえ。 ってことで、最近知った 蓮根のガレットを作ろうと思う。 ガレットなんていやあ、 漢字で蓮根でなくカタカナにして レンコンのガレットでさあ。 “La Gallette de Racines de Lotus” スライスしたレンコンを オイルを敷いたフライパ
秋が近づいて 朝の風がひんやりして ぼんやり歩いて はっと気がついたら ハナミズキの葉が 赤く色付いていた。 サクラやクヌギなど まだ緑の葉なのに、 ハナミズキだけが 赤く染まっている。 お酒でも飲みましたか? 赤くなってますよ! 白やピンクに咲いた花は 赤い実になって、 道端にも落ちている。 拾ってポケットに入れ、 家の小庭の土に潜らせた。 芽が出るのだろうか?
創業50年以上の老舗出版社、「青娥書房」。 青娥とは眉墨で美しく描いた眉のこと、 眉目美しい顔の美人のことである。 哲学者で詩人であった串田孫一が名付けた。 渡辺淳一の小説『阿寒に果つ』の主人公、 早熟の画家で詩人だった加清純子の姉、 加清蘭子が創業者である出版社だった。 この歴史ある出版社を大学の友人が所有した。 彼が初めて発行人となった本が出版された。 江戸時代の心学者である柴田鳩翁が説いた 『鳩翁道話』を現代語訳したものである。 心の幸せをつかむ真の道案内書である。
来年の2月で92歳を迎える サックス奏者の渡辺貞夫さん。 私めの憧れの存在である。 「カリフォルニアシャワー」 「オレンジエクスプレス」 「モーニングアイランド」など カリフォルニアの青い空を 喚起する明るい曲と澄んだ音が好きだ。 92歳になっても変わらない音。 「音は鍛えてますから、変わらないです」 おお、毎日稽古して吹いてるってことだ。 「前よりいい音だそうと思ってますから」 天才ほど努力しているのはサックスも同じ。 「ぼくの音を聴けば、みんな『貞夫の音』だって わかっ
1日だけのランデブー。 ブダペストからパリへ向かう列車の中で、 偶然に知り合ったアメリカの青年と ソルボンヌに通うパリジェンヌ。 彼らはウイーンで降りて街を散策する。 列車の食堂車で彼、ジェシーは 子供の頃にホースで庭にミスを撒いたとき、 虹とともに死んだ祖母が現れた話をする。 それだけで恋に落ちてしまったセリーヌ。 彼もまた彼女の笑顔に恋してしまう。 洪水のように話が湧き出る彼と彼女。 ウイーンは夕暮れになりやがて夜に。 観覧車の中で自然にキスをしてしまう。 「少年のよ
ディヌ・リパッティ。 33歳の若さで死んだ天才。 白血病で倒れたルーマニア人。 死んだ年は1950年12月2日。 死んだ場所はジュネーブ郊外。 最後のリサイタルはこの年、 9月のブザンソン音楽祭。 バッハ、モーツァルト、ショパン、 力尽きプログラムの最後まで 弾き切ることはできなかった。 シューマンの協奏曲が好きで リパッティが愛聴版だったが、 noteで知った和田大貴さんから ショパンのワルツ集がよいので 聴いてみたらと勧められた。 ショパンのワルツといえば、 華やか
一昨年のノーベル文学賞をとった フランスの小説家を知った。 アニー・エルノー、84歳。 何を読もうかなと目に入ったのが、 『シンプルな情熱 PASSION SIMPLE』。* 読み出したらどこにでもある 妻のある男との不倫話である。 彼女の小説は自伝的といわれるから、 自分の不倫を物語にしたのだろう。 淡々とした文章で面白味がない。 ところが読み進めるうちに この淡々さが普通ではないのだ。 男がいつ来るかと待つ女心、 いつ捨てられてしまうかという不安、 男にのめり込んだ女
自分がエトランジェということはわかっています。 大学のグループラインから抜けたときのこと。 十分にわかっていて自覚して退会したわけだから。 きっかけはあまりにくだらないことをアップする輩がいたこと。 自分が今日飲んだ居酒屋のメニューと写真を送ってくる。 どこの店にでもある、ありきたりのつまみと焼酎。 そんなものを友人たちに見せて何が面白いのだろうか。 バカじゃなかろうかと腹がたった。 そんなもの見なきゃいいでしょ、という女がいたりする。 見たくなくても目に入ってしまうの
妻の実家で実った 柿をたくさんもらった。 「柿の白和え」を作ろう、 そう思って作り方を見る。 木綿豆腐を買って、 電子レンジで水切り。 その豆腐をスプーンで グチャグチャに。 そこに砂糖と摺り白胡麻、 薄口醤油を入れて混ぜる。 賽の目に切った柿を 和えたらできあがり。 ちょこっと甘くて旨い。 麦焼酎のよかつまみ。 グイグイ呑んでも 柿を食べたから心配なし。 「柿の医者いらず」と noteのパラソルさん*が 教えてくれたっけ。 旦那さんも酒好きらしい。 ところで柿の白
高倉健の「駅 STAITION」は随分昔に見た。 いしだあゆみが列車に乗って高倉健と別れの時、 涙の笑顔で敬礼したシーンは美しかった。 倍賞千恵子が高倉健と一夜をともにし、 声がでかかったと心の中で呟くシーンに、 見ていた多くの人が笑ったのを思い出した。 映画館で見たのかもしれない。 それから何十年も経ってテレビで見た。 大して面白いと思わなかったこの映画が、 やけに胸に染みたのは歳を取ったからか。 高倉健の妹役の古手川祐子がかわいい。 殺人犯はセクシーな根津甚八、 その妹
ぼくがいるビッグバンドのバリサク担当、 たまみんがサックスアンサンブルに出演。 としま未来文化財団「みんなのステージ2024」、 合唱団などのあとラストステージを飾った。 「チョコサック」というグループで サックスばかり20人以上がステージに上がる。 ソプラノ、アルト、テナー、バリトンで アンサンブルを決めようというわけだ。 しょっぱなは「チョコサックのテーマ」、 次が「アメリカ野砲隊マーチ」、 おお。バリトンサックスが迫力満点。 いいぞ!たまみん、頑張れ! 坂本九メド
ハロウィンが過ぎて 我が家のジャック・オ・ランタンは 料理用の具材へと化ける。 悪霊払いの煮込み料理は 鶏もも肉とカボチャの甘辛煮である。 鶏肉を一口大に切って塩もみ、 水気を切ってフライパンで焼く。 一口大にしたカボチャを 電子レンジしてフライパンに。 水と酒と味醂と醤油と砂糖で煮込む。 ジャックと鶏の煮込みの完成。 ハロウィンは古代ケルトが発端だから これぞケルティックチキン料理! 勝手にそう思って作って食べるが 醤油と味醂が入れば和食である。 ならば無理矢理英語名
大河ドラマ、「光る君へ」の「川辺の誓い」の回。 道長が式部のもとを訪れて悩みを打ち明けたあと、 式部が記した歌は見るものの胸を打つものだった。 「もの思ふと 過ぐる月日も 知らぬ間に 年もわが世も 今日や尽きぬる」 この歌は『源氏物語』で光源氏が最後に詠んだもの。 「物思いばかりして月日が過ぎたことも知らぬ間に、 この年もわが生涯も今日で尽きるのか」と。 光源氏の死を道長の死へ暗示させたものだったのか。 それは道長と式部の恋も終わることを予感させるものなのだろう。 実際、