自分を認めていく勇気 / 「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」 / オールタイムベスト映画16/100
人は誰しも、本当の自分をさらけだすことに臆病だったりします。対人関係では他人との関係の中で自分を抑圧せざるを得なかったり、自分自身でも、かっこ悪い自分、認めたくない自分を必死で隠そうとすることもあると思います。
それは仕方のないことです。
だれだってそんな勇気をもてればいいですけど、なかなかできないものです。でも、もしほんの少しでも勇気を持つことができるのなら。いや、勇気というものだけではなく、誰かとの出会いや別れといった新たな人生の局面に達したとき。
そんなときは、弱い自分の姿をさらけだせる、または、見つめ直すチャンスなのかもしれません。そういう局面では強がらず、弱い自分を認めることが、その弱みを克服していく大きな出発点になるんですよね。
そんな意味で、この映画の主人公ヘドウィグは、つらい経験を通して、最後には、自分を覆っていた殻をやぶって、本当の自分と向き合う勇気を手にしていきます。
これはおそらく、彼の横にいたメンバーも同様で。
ラストシーンで、全裸で路地をあるいていく彼の姿。それは彼自身の人生の新たなスタートがこの瞬間から始まるということを強烈に示唆しているような気がします。
ジャケットはけばけばしいですが、音楽もすばらしいので、映画が好きな方も、音楽が好きな方もぜひご覧になってみてください。
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