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Bon Jovi体験談Vol.1 「80年代の名残」~ 「ワイルド・イン・ザ・ストリーツ」


80年代の名残

小学生を過ごした80年代。あの時代がどういう時代だったかは、大人になってから振り返るとよく理解できます。普通に考えると惑わされないようなことも、時代が動いているときはその流れの中に巻き込まれ全体が見えなくなってしまうのだという教訓を日本はあの時期に得たような気がしています。

でも小学生にとってはそういうことはあまり日常に関係が無く、無尽蔵にある時間をどのように使うかを考える日々が続いていました。いつまでも。

小学生も高学年になってくると、ませてくるのか音楽を聞く面々もちらほらと出てきます。なんとなく外国の音楽はグレードが高い印象がありました。不思議なものですが。海外へのあこがれもあったのかもしれません。

当時、繰り返し放映されているCMがありました。キャッチ―な楽曲とともに髪の長い外国人が歌っているCM。ソニーかカセットテープか何かのCMで、あのイメージが海外というイメージと合致していて、海外=アメリカという認識程度しかない年頃ですから、これぞアメリカ!と思っていました。


ませた友人曰く、これはボン・ジョヴィというバンドであり、アメリカはおろか世界中で人気があり、ボーカルはカッコよくもありとのこと。すぐに関心が湧いて音源を買い求めたかと言えばそうではなく。ただ、キャッチ―なCM音源がやたら印象に残っていて。いまだにボン・ジョヴィといえば、あの曲のサビのメロディが浮かぶくらいです。

この曲とは「Bad Medicine」。4枚目のアルバム「New Jersey」収録。


なんてことは、当時は知る由もなく、さしたる関心なく。その状態のまま、脳内にだけこの曲のサビが刷り込まれていたというわけです。

というわけで、今回はボン・ジョヴィについて何回かに分けて書いてみます。

どこかで聞いたことがある

中学にもなれば、ハードロックをたくさん聞くようになります。スキッドロウ、ガンズアンドローゼス、ミスタービッグ、そしてデフ・レパード、メタル寄りだとイングヴェイ・マルムスティーン、ハロウィンあたりが順当なライン。

そういうバンドを経たあとで、やっとボン・ジョヴィに到達しました。有名すぎるくらい有名だったので、後回しになっていたんですね。

その時、最初に買ったCDは「邦題:ワイルド・イン・ザ・ストリーツ」(英名「Slippery When Wet」)

ピンクと黄色のジャケットが時代を思わせます。アルバムの発表は86年ですから、まさにきらびやかな80年代をジャケットが体現しています。マイケルジャクソンがスリラーを歌って、ヴァンヘイレンがジャンプを歌ったのが84年。


ロス五輪も84年。中森明菜、松田聖子、チェッカーズが大ヒットを連発し始めていたのもこのころ。スペースシャトル・ディスカバリーの打ち上げも84年。世界は宇宙時代に突入するという希望に満ち溢れていました。プラティニがいたフランス代表が欧州選手権で優勝したのも84年。

尾崎豊がデビューライブをしたのも84年で、なんとボン・ジョヴィのデビューも84年。

84年の話題が続きましたが、86年はチェルノブイリ原発事故が起きた年。ボン・ジョヴィのアルバムを購入したのは91年でしたので、5年間で隔世の感がかなりあります。今、振り返ってみれば。

*ちなみに欧米盤ジャケットはこんな感じ。日本で使用されたジャケットにいろいろとクレームがあったようです。

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