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新編 木漏れ日の下で

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1999年に発表した電子ブック『木漏れ日の下で』(FDに収められたttzファイル。2001年には増補改訂版を『ひとりの夜の愉しみは』として発表)の新版を編もうとする試み。今日まで…
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記事一覧

オジさんの愛は終わらない

 自身をギルバート・ブライスに擬していた小学校時代、アン・シャーリーが誰であったかは極秘…

hisahisa67
1か月前

電子書籍はステキだ──中高年の味方としての電子書籍

 電子書籍元年と騒がれた2011年。でもどうだろう。あたりを見回しても、あまり親しんでいそう…

hisahisa67
1か月前
5

ふみや書店があったころ

 思いっきりローカルネタなんだけど……。  ぼくが中学から高校のころ、友人との待ち合わせ…

hisahisa67
1か月前
4

おやじのせなか

 おそらくぼくたちは、誰かと出会うために生きている。逆に言えば、ぼくたちは必ず出会える。…

hisahisa67
2か月前
2

問われているのは既成メディアの存在意義か

 政権の存亡をも賭けた様な「小沢VS検察」バトル。ただの金権疑惑とも取れるし、権力闘争にも…

hisahisa67
2か月前
1

ぼくたちの問題

 朝刊の見出しに「辺野古提示し陳謝」とあります。現行案にほぼ戻る、と。  同じならなぜ事…

hisahisa67
2か月前
2

懐かしい『鳥かごの詩』

 北重人さんの『鳥かごの詩』(小学館)を懐かしく読みました。懐かしいというのは、ぼくも学生時代の一時期、主人公康夫のように新聞販売店に住み込みで働いていたことがあるからです。都合二年にも満たない期間だったけれど、あの日々の印象は強烈で、良い意味でも悪い意味でも今日のぼくがあるのは新聞屋体験のおかげです。  個性的な面々が顔を揃えた店にやくざのタケシが康夫を探して現れた時、仲間たちはそれぞれに康夫をかばい、タケシに相対する。社会の吹きだまりにおし込められているような彼らが、て

青春は終わる

 「青春は終わる。いつまでも続くわけじゃないわ」。つい三週間ほど前、私は研究室で四、五人…

hisahisa67
2か月前
1

粕谷正一展を観て

 昨日、お昼休みを利用して鶴岡アートフォーラムに行き、「粕谷正一展」を観てきました。彼は…

hisahisa67
2か月前

細谷亮太先生

 「暮しの手帖」を読んでいるので、小児科医の細谷亮太先生のことは知っていました。琴線に触…

hisahisa67
2か月前
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図書カード

 図書館で読んだ本の図書カードに、自分よりいつも先に同じ名前が書いてあるのを見つけてしま…

hisahisa67
2か月前
1

アノ時代を振り返る

 『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか…

hisahisa67
2か月前
1

ウィンディ・ストリート

 サラ・パレツキーの『ウィンディ・ストリート』を読了。やっと、という感じです。本が読めな…

hisahisa67
2か月前
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バランス

 23日朝刊。天声人語氏の語るところはいつものように冷静で、バランスのとれたものでした。これはこのコラムに限らない「朝日」の美点で、煽ることの多い他紙や映像メディアとはおおいに異なるところです。  氏はまず、山口県光市で9年前に起きた母子殺害事件被害者の夫に触れて、「煮えたぎるものを、これほど静かに、強く語れる人を知らない」と綴ります。続けて、NHKと民放の放送倫理・番組向上機構(BPO)の指摘を引くのです。  そして最後に、国民の大多数が満足するであろうところの極刑とい