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良し悪しを言いたい

なんだかいろんな方向に喧嘩を売る文章を書いてしまいました。 (私はどのタイプのうどんも大好きです) NVCをやっていると、まるで「評価判断をすること」が悪であるかのように、「あくまで自分の好みの問題であってそれは自体を悪く言うつもりはないんです」と言いながら、めっちゃdisっている表現に会うことがよくあります(他人事のように書いてますが、自分もやります)。 ただ、本音って自分が思っている以上に、態度や言葉のはしばしに滲み出るもんです(少なくとも僕はダダ漏れらしい…) そ

    • 使い方を間違えると大変

      NVCというコミュニケーション手法では、 人が本来誰しも有している「自分も相手も思いやる気持ち」を大切にするために、 「観察(Observation)」 「感情(Feeling)」 「ニーズ(Needs)」 「リクエスト(Request)」 この4つを使って表現することを推奨しています。 ですが、先日これのわかりやすい例文を、と思って書いた文章がこちら。 観察:私は、あなたがお年寄りに席を譲っているのを見て 感情:なんだかほっこりと嬉しい気持ちでした。 ニーズ:それは、配

      • 事実と意見―あるコンサルタントの体験②

        前回はこちら→https://note.com/hironari_kawata/n/neac32b210afc 事実と意見の区別が難しいってどういうことだろう? 腑に落ちない感覚でいたら、表情に出ていたのか、先輩がいたずらっぽい顔をして聞いてきた。 「源頼朝が鎌倉幕府を作った。これは事実?意見?」 「えーっと、事実だと思います。」 「うんうん、そしたらそれは何年でしょう?」 「なんか最近は1192(いいくに)じゃなくて1185(いいはこ)で覚えるようになったと聞いた

        • 謝らないでほしい

          「申し訳ございませんでした。」 男女二人が突然やってきて、男の方にずっと頭を下げられている。 髪についているのは恐らくジェルか。 整った髪にきれいに剃られたヒゲ、一方ぼさぼさの頭に無精髭の自分、はたから見れば百貨店かレストランの責任者vsクレーマーとそれを眺める女が一人。 こう表現すると、どこぞのチンピラが連れの女性とのデートで、なにかの不手際にネチネチと絡んでいるかのようでもあるが、当然違う。 ただやり場のない感情を持て余して固まっていたのだ。 随分長い間音信不通に

          謝罪しない&自己責任②

          来てくれた警察官は手際よく事故状況を記録してくれていた。 その様子を見て少しホッとして、「あ、そうだ」と気がついて保険会社に連絡を入れた。入っててよかった自転車保険。 保険会社との電話をしながら、相手方の保険会社の情報もと思い、話が通じるか一抹の不安と、込み上げてくる怒りを抱えながら、男に声をかけた。 「あなたの保険の情報を教えてください」 相手はきょとんとした顔をしていたので、腹立ちついでにこう付け加えた。 「恐らく100%あなたの責任なので、そちらで全額払ってい

          謝罪しない&自己責任②

          謝罪しない&自己責任①

           自分の目の前には、ひしゃげたカーボンフレームが横たわっていた。 自分自身の体は…というと、落車した際に擦りむいた肘から血が滴っていた。とはいえ、転倒した先の茂みに突っ込んだおかげで、擦りむいた程度で済みそうではある。 さて、いったい何が起こった? 車の音が急に近くなったと認識した瞬間には自分の横に白い大きな塊があって、気がついたら茂みの中にいたので、それで起き上がって…「事故った」ことは間違いなかったが、あまりの衝撃にまだ事態をよく飲み込めていなかった。 呆然としている

          謝罪しない&自己責任①

          事実と意見―あるコンサルタントの体験①

          「なぜ売れなかったかって、それがわかれば苦労はしない!失敗の嫌な思いを蒸し返すのか?俺に恥を晒せというのか!!」    取引先社長の声が今も耳に残る。シンプルに売れなかった原因をどう認識しているかを質問しただけだったのに。背もたれに身を預けながら天井を仰いでいると、出張帰りの先輩の姿が視界の片隅に入った。一人で考えてもグルグルするだけだ、そう思い立ち上がって声をかけてみた。   「先輩、取引先のA社長とのやりとりで相談があるのですが…」 「帰ってきて早々人使い荒いやっちゃな、

          事実と意見―あるコンサルタントの体験①

          ガワだけ真似ても…その②

           以前に、コネクションプラクティス(以下「コネプラ」)は「スキル」の側面が強いと書きました(※)。「スキル」なので、明確な手順とそれを記した教材も整備されています(そしてトレーナーになれば、その教材を使用して人に伝えることができます)。    統一された教材があることはある点において強みになっていて、コネプラのコースを受けて「いいこと」が起こった人のうち、一定の割合で、「自分もトレーナーになって伝えてみたい。教材があるから、自分でもきっとなんとかなる」と思う人が現れます。ここ

          ガワだけ真似ても…その②

          ガワだけ真似ても①

           このスキルはすごい! これをもっと早く知っておけばよかった! こんなに●●することが楽しくなるなんて!    世に溢れるワークショプやセミナーの体験記、こんな言葉がいっぱいだと思います。さて、そうやってスキルを学んだ人のうち、どのくらいの人がそれを実践し続けているでしょうか?むしろセミナージプシーと化して、いろんなセミナーに参加しつづけて疲弊し続けるなんてことないでしょうか?    なぜそんなことが起こるのでしょうか? そしてどうやったらそこから脱却できるのでしょうか? 会

          ガワだけ真似ても①

          牛丼屋、あるいは山岡士郎

           2023年8月現在、私が講座や読書会を開いてお伝えしているののうち、7割以上がコネクション・プラクティスとNVCに関してものです。    このコネクション・プラクティスとNVCはどう違うの?とよく聞かれることがあります。というのも、コネクション・プラクティスはNVCの中の、共感のための「4つの要素」を取り入れており、ざっくりと共感のプロセスだけを学ぶと、「どっちも同じことやっているな」となるためです。    これに対して、ある人は、「コネプラはクイックコヒーランスがあるか

          牛丼屋、あるいは山岡士郎

          ペンと付箋と不気味な笑顔

           金曜20時。仕事を終えて会社近くの定食屋で軽く夕食を済ませたのち、地下鉄で二駅行った先にあるいつものバーへ。ひょんなことから通うようになったバーは、気がつけば毎週末を過ごす憩いの場となっていた。    いつものように扉を開けてカウンターに目をやると、すっかり顔馴染みになったA氏が座っていた。A氏もちょうど先ほど来たところのようで、二人でまずは生ビールで乾杯することに。   「暑いねぇ」   マスターがぼやきながら慣れた手つきでビールサーバーを操作していると、A氏が穏やかな様

          ペンと付箋と不気味な笑顔

          目ん玉ガンギマリのきらきら詐欺②

          目ん玉ガンギマリになっている人は、人の話を聞けなくなっています。 ガンギマリ状態は要は何かに夢中な状態なので、夢中で没頭しているときに、人の話が頭に入ってこないこと自体は、無理もないのかな、と。   これが「きらきら詐欺」と魔合体すると、とてもひどい状態になります。   「本当のあなたはこんなものじゃない」 「退屈な人生にさよなら」 「あなたはもっと輝ける」   こんなセリフを目にしたことはないでしょうか?   これらをガンギマリの目で訴えかけて、相手が覚えるであろう違和感を

          目ん玉ガンギマリのきらきら詐欺②

          「目ん玉ガンギマリのきらきら詐欺」①

          以前facebookに冒頭の言葉を書いたところ、語感に面白さを感じつつ、 いまいち意味がわからないとのコメントを何人かからいただきました。 手始めにそのことについて記してみます。 「目ん玉ガンギマリ」。 Google検索をしてみると、こんな回答に行き当たります。 「いわゆる『クスリがキマッている』さま、またはそのような様子に喩えられるさまを、大いに強調して述べる言い方」 …我ながらひどい言葉をチョイスしたな。 とはいえ、メンタルケアや自己啓発、スピ系の領域でその予備軍

          「目ん玉ガンギマリのきらきら詐欺」①

          いろんな手法を学んでこじらせちゃったあなたに。

          はじめまして。「オモイヲハカル」という屋号で、いわゆる「講師」として活動している河田博成(かわたひろなり)と申します。どうぞよろしくお願いします。   簡単に自己紹介をすると、30前後から自分のスキルアップのためにビジネススクールに単科生として参加したり、社外の勉強会に参加したりして、気がつけば38歳で脱サラをして今(43歳)に至っているという経歴の人間です。   いろんな学びの場に行って新しい世界を知るのは純粋に楽しい体験なのですが、学びの場によっては、何らかの目的のために

          いろんな手法を学んでこじらせちゃったあなたに。