ガワだけ真似ても…その②
以前に、コネクションプラクティス(以下「コネプラ」)は「スキル」の側面が強いと書きました(※)。「スキル」なので、明確な手順とそれを記した教材も整備されています(そしてトレーナーになれば、その教材を使用して人に伝えることができます)。
統一された教材があることはある点において強みになっていて、コネプラのコースを受けて「いいこと」が起こった人のうち、一定の割合で、「自分もトレーナーになって伝えてみたい。教材があるから、自分でもきっとなんとかなる」と思う人が現れます。ここまでは、コネプラを開発したラスールファンデーションインターナショナル(以下RFI)や、それを日本で展開するラスールジャパン(以下RJ)の意図した通りです。
これによってたくさんのトレーナーが生まれています(私もその一人です)。話がこれで済めば「めでたしめでたし」なんですが、そううまい話ばかりではありません。その「明確な手順」に沿って進めても全くうまくいかないことがよくあります。
これについては、いろんな原因がありますが、ここでは「意図」に注目して話を進めてみましょう。たとえば、あなたが何か自分にとって深い痛みを与えた過去の事例を表現して、それに対して、こんなふうに返ってきたとします。
「あなたはそのとき、悲しかったのでしょうか?」
あなたの痛みを慮って、その痛みに寄り添いながら発せられたものだとしたら、あなたの心に入ってくるかもしれません。一方で、言葉ではこう表現しながら、内心あなたのことを鼻で笑ってバカにして発せられていたとしたら、あなたはきっとそれを感じ取って、嫌な思いをされたり、怒ったりすると思います。
かなり極端な例を挙げましたが、言葉は何の意図を持って発するかによって、文字面は同じでも、相手に対して全く異なるインパクトを与えます。そのため、人と人とのコミュニケーションに関する限り、たとえ明確な手順の定まったものであっても、その手順を定めた意図を忘れて、手順を遵守することだけに意識が向きすぎていると、起こる結果は決して望ましいものとはならない可能性が高いことを忘れないようにしたいものです。
ちなみに最後に宣伝ですが、ストアカというサイトで、コミュニケーションにおける「意図の重要性」を語っている講座があるので、よかったら覗いてみてください→(リンク)
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