マガジンのカバー画像

菜根譚

38
運営しているクリエイター

2021年11月の記事一覧

苦しんだ末に得た幸福は本物 (菜根譚)

苦しんだ末に得た幸福は本物 (菜根譚)

こんばんは。すっかり寒くなりましたね📚
今回は菜根譚から珠玉の人生訓をお届けします。

(今日の言葉)一苦一楽相磨練、練極而成福者、其福始久
一疑一信相参勘、勘極而成知者、其知始真

(読み下し文)一苦一楽、相磨練し、練極まりて福を成すは、その福始めて久し。
一疑一信、相参勘し、勘極まりて知を成すは、その知始めて真なり

(意味)時に苦しみ、時に楽しみ磨き上げられた幸福は、長続きする。
時に疑い

もっとみる

口はすなわち心の門なり。意はすなわち心の足なり。(菜根譚)

 口に出す言葉には気をつけないと大事なことが漏れてしまう。
 よく考えて行動しなければ間違った方向に暴走する。

 気の緩み、浅い考えが災いをもたらすことに対する戒めです。

耳の痛い言葉を聴く覚悟はあるか?(菜根譚)

耳の痛い言葉を聴く覚悟はあるか?(菜根譚)

こんばんは。今日も菜根譚から、珠玉の言葉をひとつご紹介します。

(今日の言葉)耳中、常に耳に逆らうの言を聞き、
心中、常に心に払るの事ありて、
わずかにこれ徳を進め行いを修むるの砥石なり。
もし言々耳を悦ばし、事々心に快ければ、
便ちこの生を把りて鴆毒の中に埋在せしむるなり

(意味)常に耳に痛いな諫言を受け入れ、
常に思い通りにならないことを心に抱え持ってこそ、
自分の徳を磨く砥石となるのだ。

もっとみる
違う視座から見えてくるもの(菜根譚)

違う視座から見えてくるもの(菜根譚)

こんにちは&こんばんは。秋の読書で夜ふかしもいいものですね📚

菜根譚より、ものの見方に関する言葉をご紹介します。

(読み下し文)冷より熱を視て、然る後に熱処の奔馳の益無きを知る。
冗より閑入りて、然る後に閑中の滋味の最も長きを覚ゆ。

(意味)落ち着き冷静になれた後に熱狂していた自分を顧みると、あたふたと動き回っていたことが無駄だったと気づく。
多忙な時間が過ぎ暇になった時、そこで初めて心が

もっとみる
ボタニカル哲学(22)静中に道を秘めて

ボタニカル哲学(22)静中に道を秘めて

動き回ることが好きな人は、雲間に轟く雷鳴や風に揺れるともし火のようだ。
静かで落ち着いている事を好む人は、動かない雲や流れない水のようだ。
大事なのは、鳶が飛び、魚が躍るような好機を捉えるまで動かず、好機と解かればガンガン動くのが正しい心のありかただ。

つまり、君子は心眼で気を捕らえ、無心に動く者。

言い換えれば、人は、動かないで止まっている雲や、流れないで止まっている水のような静かな境地の中

もっとみる
ボタニカル哲学(36)小人を憎まず、君子といえども媚びず

ボタニカル哲学(36)小人を憎まず、君子といえども媚びず

未熟者にその短所や欠点を責めることは簡単だが、その欠点を包容して憎まないようにするのは難しい。
これに対し、上に立つ者に対し媚びるようにその長所や美点を尊敬することは簡単だが、礼をつくすのは難しい。

つまり、君子への道は、己を鍛えることなのだ。

言い換えれば、安きに流れてはならないということだ。

自他の関わりについての四つの言葉 (菜根譚)

自他の関わりについての四つの言葉 (菜根譚)

こんにちは。

野村監督も愛読する珠玉の人生訓「菜根譚」から、自分と周囲の関わり方についての言葉をご紹介します。

(原文)✅ 勿因群疑而阻独見。
✅ 勿任己意而廃人言。
✅ 勿私小恵而傷大体。
✅ 勿借公論以快私情。

今回も同じ構文、同じ字数でまとまった言葉が並びます。
「勿」は、「なかれ(してはいけない)」です。

(読み下し文)✅ 群疑に因りて独見を阻むなかれ。
✅ 己の意に任せて人の意見

もっとみる
逆境の時にチャンスは芽生える(菜根譚)

逆境の時にチャンスは芽生える(菜根譚)

こんばんは。
読書の秋ですね📚

菜根譚の言葉は、原文の形が美しく、そして、対句となっていることが非常に多いです。読めないのですが、ご紹介します。

(今日の言葉)恩裡由来生害。故快意時、須早回頭。
敗後或反成功。故払心処、莫便放手。

(書き下し文)恩裡に由来害を生ず。 故に快意の時は、須らく早く頭を回らすべし。
敗後に或いは反って攻を成す。 故に払心の処は、便く手を放つなかれ。

(意味)失

もっとみる
今現在に集中し、将来の失敗に備えよ(菜根譚)

今現在に集中し、将来の失敗に備えよ(菜根譚)

こんばんは。秋🍁も深まってきましたね📚。

(原文)図未就之功、不如 保已成之業。
悔既往之失、不如 防将来之非。

(読み下し文)未だ就(な)らざるの功を図るは、已(すで)に成るの業を保つに如かず。
既往(きおう)の失(しつ)を悔(く)ゆるは、将来の非を防ぐに如かず。

(意味)未来の計画をあれこれ考えるより、現業に注力すること。
過去の失敗を悔やむより、将来の失敗を防ぐことだ。

注意点 

もっとみる
賞罰は曖昧にせず、好き嫌いはあからさまにしない(菜根譚)

賞罰は曖昧にせず、好き嫌いはあからさまにしない(菜根譚)

こんばんは。読書の秋も深まってまいりました📚

 今日は菜根譚から珠玉の言葉をご紹介します。

(今日の言葉)功過は少しも混ずべからず。混ずれば則ち人、惰堕の心を懐かん。
恩仇は太だ明らかにすべからず。明らかにすれば則ち人、携弐の志を起こさん

(意味)賞罰は微塵も曖昧にしてはならない。そんなことをすれば、人はやる気を失う。 好き悪いの感情をあからさまにしてはならない。そんなことをすれば、部下の

もっとみる
高く飛翔するために備えよ (菜根譚)

高く飛翔するために備えよ (菜根譚)

こんばんは。関東は秋晴れ、気持ちのいい日々ですね📚

さて、本日は菜根譚から成長に関する言葉をご紹介します。

(今日の言葉)伏すこと久しきは、飛ぶこと必ず高く、
開くこと先なるは、謝すること独り早し。

これを知らば、以って蹭蹬の憂いを免るべく、以って躁急の念を消すべし

(意味) 長い間うずくまって力を蓄えていた鳥は、いったん飛び立てば、必ず高く舞い上がる。他に先駆けて開いた花は、散るのもま

もっとみる
決断の鍵(菜根譚)

決断の鍵(菜根譚)

こんばんは。読書の秋ですね📚

 今日は緊張感を伴う業務が続き、ヘトヘトになって帰宅しました。noteの記事はお休み!とも思いましたが、癒しの菜根譚を読んでいたら、今の気持ちをよく表す言葉があったので紹介します。

(今日の言葉)人常に事後の悔悟を以って、事に臨むの癡迷を破らば、則ち性定まりて動くこと正しからざるはなし

(意味) 常に事後の後悔を想起して、事前の迷いを断ち切れば、腹を括ることが

もっとみる