[夜な夜な彷徨う鎧武者の亡霊…]――薄れゆく街の記憶、暮らしビトの昔語り…〈ホリコーの怪談〉。二条城を擁す堀川通。面して建つ“市立堀川高校”、略して〈ホリコー〉。“えっ、ホリコー敷地が本能寺跡!? …実際、信長主従が業火に包まれたのがホリコーってコトかー!?”――なら出るよねぇ。
大徳寺、寺領借地のわが母校。高2で〈オバケ屋敷〉を文化祭で。“やるなら本格派で!”──と、通学チャリで正伝寺へ。〈血天井〉初見。伏見城落城、徳川家臣の連座自刃。血痕夥しき廊下板を天井に弔う。養源院のは、哀しいほどのヒトガタだ。頬、腕、刀の鞘、脚──くの字に突っ伏した、無念の紫痕。