【短編小説】異世界:魔法使い(補助系)が雇われて・下
■本文
「わかりました。私、伯爵様の覚悟に感動しました。それでは戦いでよく使う攻撃力を上げる『バキイルト』、守備力を上げる『スカラベ』、素早さを上げる『ピヨリム』、この三つを同時に掛けます」
「うむ。頼んだぞ」
私が精神を集中し魔法をかけた途端、伯爵様の目がかっと見開きました。
「オオ! コ、コレハ,ソウゾウイジョウノチカラガ…! コレナライケル、イケルゾオ!」
話す速度が速く、声色も若干高くなった伯爵様は物凄い勢いで文書に目を通してはサインをしていきます。