歌人藤原定家 後鳥羽上皇の熊野御幸にお供 殿上人だが二流貴族の定家 板敷もない土間の仮屋に寝て 早朝 先駆けし上皇一行の食事 儀式の段どり 宿の手配に 駆けずりまわる 本宮大社の神域を遠望 土下座 感涙禁じ難しと伏し拝む いまだ一事も書けず 日記『明月記』で嘆く