こういった写真は、フォトコンテストに応募しても入選しません。なぜなら「使われる」写真だから。旅行雑誌やパンフレット、学術書などの媒体に載せられる。一口に写真と言っても、フォトコンテストの写真とフォトストックの写真とは、まったくの別物。ロシア、ウラジーミル、ウスペンスキー大聖堂。
ロシア、ウラジーミル市。人通りが少ない夜9時56分。おばあさんが、路上で新聞を読みながら花を売っていた。その姿を見た瞬間、何とも言いようのない虚しさを感じ、思わずカメラを向けてシャッターを切る。一晩で一体どれくらいの花が売れるのだろうか?
日の丸構図。見せたいものを真ん中に持ってくる最も安定した構図。構図に変化がないので面白みに欠け、見ている人に飽きられやすい。この写真の場合、モザイク画を右や左に写すより真ん中のほうが見映えがいい。欲を言えば顔を中心にしたかったが、周囲に余計なものがあったのでこの位置になった。
モスクワから東へ約200km。小さな田舎町、ウラジーミル。街の中心部にあり、シンボルでもある11世紀に建てられた「黄金の門」。これ、見た目には大したことないようですが、実は世界遺産です。