図書館と居眠り
おはようございます、ハシモト トショカンです。
本日も数ある記事の中からこの記事を閲覧していただき、ありがとうございます!
春だから…でしょうか、最近、毎日眠くて眠くて、ベッドから這い出るのにも一苦労ですし、日中もうつらうつらして、気を抜いたらすぐに意識を失いそうなくらい、とにかく「なんでこんなに眠いの?」ってくらい眠いんですけど、この時期…に限ったことではないですが、図書館ではよく、居眠りをしている利用者さんを見かけます。
公共図書館でも大学図書館でも「居眠りをしている利用者は起こす」というルールになっているため、居眠りをしている利用者さんがいたら起こさなければいけないのですが(「目的外利用だから」と言うより、安否の確認と、貴重品を盗まれたり、体を触られたりするような、卑劣な犯罪行為に巻き込まれないように、という意味合いで声掛けしています)、これが案外難しいんですよねー。
と言うのも、大概の方はちょっと大きめに足音を立てて近づいたり、普通に「すみません」って声をかければムニャムニャ言いながら眠い目こすって起きてくださるのですが、問題は大いびきかいて熟睡、爆睡しているような方!
「寝てる人は起こさなければいけない」というルールと同時に「利用者の体に触れてはいけない」というルールもあるので、何回声をかけても、机をコンコンと叩いても起きてくださらない爆睡利用者がいた場合、肩を叩いたり、体を揺すったりなんてのは絶対にご法度だし、「さてはて、どうしたもんか…」と困ってしまいます。
かと言って「起きないから仕方ないか」と放置して、実は体調が悪くて突っ伏していたとか、犯罪行為に巻き込まれてしまった…なんて、取り返しがつきませんし、周りの利用者さんに「ここは居眠りしてても注意されないんだな」と思わせてしまってもいけませんしね…
ただ、現状は、カウンターで他のスタッフにも引き継いで、時間を置いて入れ代わり立ち代わり様子を見に行って声掛けをする、っていうくらいしかないんですよね~。
そんな私たちの気苦労を知ってか知らずか、起こした時に
「ちょっとくらい寝てたっていいだろ!」
「なんで寝てるだけで注意されなきゃいけないんだよ!」
と怒鳴られてしまうことが度々あります。
私が経験した中で一番大変だったのは、ある公共図書館に勤めていた時なんですが、60代くらいの男性から
「なんで俺だけ声をかけるんだよ!他にも寝てる奴いるだろ!俺に声をかけて他の奴に声をかけてないってことはないよな?今から俺がこの図書館中を見回って、1人でも寝てる奴がいたらお前、辞めさせるからな!」
と恫喝してこられた時ですかね~。
「いや、あの…」と言いかけた時点ですぐにいなくなってしまい、仕方なくカウンターに戻ったら10分後くらいにカウンターにやって来て、
「おい!1階に1人と、2階に3人、寝てる奴がいたぞ!どう落とし前つけるんだコラァ!!」
と仰ってこられたので、
「すみません、私たちは居眠りしている人を監視したり起こすことが仕事ではありませんので、巡回の際や本を棚に戻す時などに気づいたら注意喚起でお声がけをさせていただいていて、巡回は1時間に1度必ず行っていますので、その際に居眠りしている方がいた場合にはお声がけさせていただきますので…」
と答えている途中で
「だーかーら!そういうことを言ってるんじゃねえんだよ!…じゃあ、チャンスをやるから、今すぐそいつら起こして来い!それで俺に報告しろ!そしたらまた俺が見に行ってやるから、それで全員起きてたら許してやるよ!」
と仰ってこられて、不謹慎ながら(え、チャ、チャンス?!しかも、わざわざ自分でダブルチェックまでするの?それはちょっと面白いな…)と思いつつ、「申し訳ございませんがそういったことは…」とやんわり拒否したら、
「あっ、そ。はい、残念でした。はい、おしまいでーす。あなたには辞めていただきまーす。バーカ」
と捨て台詞を吐いて退館されました。
それからしばらくその方の姿を見なかったのですが、1ヵ月後くらいにまた何事もなかったようにしれっと来館されて、私は勿論辞めることもなく、普通に図書館で勤務を続けていたのでした。
めでたしめでたし?
…こういうことって、悲しいけど日常茶飯事なんですよね。本当に全国の公共図書館勤務の皆さん、めげずに頑張りましょうね!
本日も長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!