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摂食障害の長い長いトンネルを抜けて~元摂食障害当事者からのメッセージ~219


今出来ることを一つ一つ積み重ねること、そして今出来ないことは、無理してやらないこと。これらはつまり、

今の自分の限界を認めて

今の自分の状態を見極めて

ありのままの自分を否定することなく

無理をしないことで自分を大切にする

ということに繋がっている……それでいいし、それしかないし、それが全て。

私は、何となくではあるけれども、摂食障害の克服に向けて、ほんの少しだけ先へ進むことが出来た、そんな気がした。

……こんばんは、この2週間は、いかがお過ごしでしたか?ご自分が幸せになれること、笑顔でいられること、キラキラ輝いていられること、楽しいと感じられること、を意識して、考えたり行動することは出来ましたか?

「はい、そうですね……いろいろと考え事ばかりしていて、なかなか行動に移すことは出来ていなかったのですが、この前やっと意識してやってみたことがあります」

そうですか、どんなことをおやりになったのですか。

「はい、どこかへ出かけるあてもないし、まだちょっと友達を誘う勇気もないし、欲しい物も特に思い浮かばなかったので、とにかく買いたい物、食べたい物を、過食するかしないかなんて考えないで買ってみることにしました」

なるほど。それで、どうでしたか。

「店に入った時に思い出したことがあって、以前吐かないで食べられる物って何があるかなぁ、って考えたことがあったのですけど、実際に買ってみたことがなかったので、とりあえずそれを買ってみることにしました。それで、サラダチキンと、糖質0のカップ麵、ブランパン、蒸し鶏サラダ、あとこれは『お約束』なので、コンビニスイーツとカロリーや糖質の低いアイスを買って帰りました」

そうですか、それで、吐かないで食べる、ということについてはいかがでしたか。

「はい、ブランパンを食べ始めたら、何か妙に味わい深くて『おいしいな』って感じたのです。今までも、パンなら散々食べてきたのですけど、過食の時は、ただただ詰め込んで、流し込んでいるだけだから、甘みとクリーム感くらいしか感じなかったのです。それが、パンの味を感じながら、味わって食べることが出来たのです。そのことが嬉しかったのか、感動したのかわからないのですけど、お酒を結構飲んでたみたいなのです。その後の記憶が曖昧で、はっきりとは覚えていないのですけど、その日は吐くことなく、そのまま寝てしまったんです。夕飯を吐かずに食べたのなんて、何年ぶりかで、胃の中に食べ物が残っている感じはちょっと許せなかったのですけど、それでも吐かずに食べることが出来たことと、味わって食べることが出来たことは良かったなぁ、って思いました」


今日もありがとうございます。

よろしければサポートお願いいたします。いただいたサポートは、今後、摂食障害で悩む方々のサポート活動に、大切に使わせていただきます。