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ヨミマシタホン

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読書後の感想を何とか文章で書いてみようと奮闘しております。
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#読書感想文

ヨミマシタホン No.15

ヨミマシタホン No.15

『かくれ繊細さんのめんどくさい疲れを手放す本』時田ひさ子(Hisako Tokita) (清流出版:2024年 1,500+tax)

またまた久しぶりの読書感想文(ヨミマシタホン)。前回を見返すと、三月、今回は九月。その間に何かしらのホンを読んでいるのだが、ニガテ意識のある”読書感想文”を書いて、チットでも文章力をつけたいのだが…あんまりムリがデキナイ体質なのでまあ、まあ妥協しつつ。

そんなま

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ヨミマシタホン No.13

ヨミマシタホン No.13

『塞王の楯(さいおうのたて』今村翔吾 (集英社: 2021年 2,000円+tax)

2021年下半期 第166回直木賞受賞作、である。
タイトルを見た時、中国が舞台の歴史モノ? と思ったがさにあらず、ごく簡単に言うと戦国時代の石垣を作る職人集団の話、であった。

お城などの石垣、と聞いて、思い出したことがあった。遺跡発掘のアルバイトをしていたときに見た、美濃の辺りの、確か信長が作ったとかいう山

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ヨミマシタホン No.12

ヨミマシタホン No.12

『金閣寺』三島由紀夫 (新潮社:新版発行 令和二年 670円+tax)

自身で決めている「名作いつかは読もうぜシリ〜ズ」の中の一冊であった。やっと読んだ、感が強い。もっと短い話と勝手に思い込んでいた。幸田露伴の「五重塔」と勘違いしていたようだ。(こっちはまだ未読)

新潮社の令和版の装丁はオシャレになっていた。カバーは明るいオレンジ色で、そこに金色の文字でタイトルと作家名。英語でも表記されている

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ヨミマシタホン No.11

ヨミマシタホン No.11

『もう死んでいる十二人の女たちと』パク・ソルメ(Bak Solmay) 斎藤 真理子訳 (白水社 2021年 2,000円+tax)

新聞で紹介されているのを読んで興味を持ち図書館で借りた。どんな風に紹介されていたかは例によって忘れてしまったが、読んで良かったと納得している。

この本は韓国の女性作家が書いた、八本のストーリーから構成されている短編集である。巻末にある解説によると本国で出版されて

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ヨミマシタホン No.10

ヨミマシタホン No.10

『推し、燃ゆ』by 宇佐見りん ( 河出書房新社 2020年 1,400円+tax )

いやはや、芥川賞受賞の報を受け、読んでみようと図書館にリクエストしたところ、待って待って待っててね〜の一年ホド待っててやっと順番が来たのでヨメマシタ。

どちらかと言うと短編になるのだろうかサラッと読んでしまえば、半日もかからないで読める量だと思う。一年待って、半日で読む。
まあそれはいいとして(よくよく考え

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ヨミマシタホン No.9

ヨミマシタホン No.9

『それいけズッコケ三人組』作/那須正幹 絵/前川かずお (ポプラ社 1983年 600円+tax)

今回、noteで開催されている「#読書の秋2021」(締め切り11月30日)に参加してみようと思ったとき、運のないことに11月は忙しい月であった。

この募集には課題図書が設けられている。時間が無くてもその中で比較的にすぐに読めるホン、ということで、児童文学であるこのホンを手に取った。

初版は1

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ヨミマシタホン No.6

ヨミマシタホン No.6

『やっぱり、それでいい。人の話を聞くストレスが自分の癒しに変わる方法』by 細川貂々&水島広子(創元社 2018年 1,200円+tax )

ヒト疲れすることが多いです。でもこれはホボホボ、己れの方に原因があるとここ数年で理解が深まってきていて、色々なヒントをもらいながら改良に勤しんだので、だいぶ昔よりは疲れなくなって、きてはいます。それと、たとえ疲れても、短い日数で回復できるようになりました。

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ヨミマシタホン No.5

ヨミマシタホン No.5

『英語独習法』by 今井むつみ (岩波新書 2020年 880円+tax)

実は英語の勉強を、趣味で細々と続けています。趣味なので、そんなに上達しなくてもいいのですが、ですが、ヤッパリちょっとずつでも上達したい、という無駄に思える欲望があります。

今までに、いろーんな「〇〇英語学習法!」的なホンも結構読んできました。でも「ダイエット」ホンと一緒で、読んだだけじゃ痩せないんですよね。読んで終わり

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ヨミマシタホン No.4

ヨミマシタホン No.4

『ウルド昆虫記 バッタを倒しにアフリカへ』by 前野 ウルド 浩太郎 (光文社 2020年 1,800円+tax)

この本は、光文社新書『バッタを倒しにアフリカへ』の児童書版だそうです。何故子供向けの本を読んだのかーーー。最近ホンは、ほとんど図書館で借りて読むことが多く(すみません…)、新書のリクエストの数がとても多かった、という理由からです。

それと、どこかの書評で『ウルド』について読んだ時

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ヨミマシタホン No.3

ヨミマシタホン No.3

『空気が読めなくても それでいい。非定型発達のトリセツ』by 細川貂々&水島広子(創元社 2020年)。

漫画家の細川さんと精神科医の水島さんとのやりとりを漫画にして描かれています。よって読みやすくて分かりやすい。

職場などのニンゲン関係で悩むことが多く、世の中の大勢を占める「定型」タイプではなく、「非定型」タイプ寄りのワタクシなのだなあと納得しました。”寄り”というのは、完全にではなく、「定

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ヨミマシタホン No.2

ヨミマシタホン No.2

図書館にリクエストしてから半年ほど待った「心淋し川」(うらさびしがわ)西條奈加さん、第164回直木賞受賞作(2021)をヨミマシタ。

時代設定は江戸時代。表題も含めた短編が六つ、一冊の本に収録されています。それぞれの話は基本独立していますが、茂十(もじゅう)という五十代がらみと思われる男性で長屋の差配(今で言う管理人みたいな?)人は全部の話に出てきます。

長屋、と言いましたが、実は長屋ではない

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ヨミマシタホン No.1

ヨミマシタホン No.1

「窓際のトットちゃん」をやっと読みました。表題のイラストは洒落て英語版タイトルにしていますが読んだのは日本語版です。あの玉葱頭の黒柳徹子さんの小学生の頃のお話、というのは多くの皆さんの知るところだと思います。

語り口は童話のようで読みやすいです。エピソードは楽しいことばかりでなく悲しかったり、へえ〜、ほお・・・っと感心してしまったりするようなモノなど多岐にわたっています。主人公のトットちゃんの、

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