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写真詩

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HANA。の写真詩
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2024年5月の記事一覧

〖写真詩〗「FLAVOR…。」

〖写真詩〗「FLAVOR…。」

香りは季節を惑わした。

BURBERRYの香水。
缶に入った紅茶の茶葉。
赤い箱の煙草。

春も夏も秋も冬も。
季節を忘れて恋をしたのは
貴方がくれた香水のせい…。

春も夏も秋も冬も。
季節を忘れて恋をしたのは
貴方がくれた紅茶のせい…。

春も夏も秋も冬も。
感じる様になったのは
貴方が居なくなったから…。

HANA。

【コメント】
18歳の誕生日。
私は当時付き合っていた彼から、「BU

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〖写真詩〗「無題。」

〖写真詩〗「無題。」

哀しみを、黙って笑う人が居る。
寂しさを、隠して笑う人が居る。
苦しさを、受け入れ笑う人が居る。

「この花、綺麗」と笑い掛ける
人達も。

綺麗と、言ったその花も。
風に耐え、雨に濡れ、
どう生き、そこで「咲いた」かは。

みんな知らずに笑ってる。

HANA。

【コメント】
人は、どうしようもない哀しみや、寂しさ。
苦しさに出会っても、それでも笑って生きていかなければならない時がある。

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〖写真詩〗「空の遠くの上の方。」

〖写真詩〗「空の遠くの上の方。」

あなたが遺して逝った
「悲しみ」は
私が全て背負います。

他の誰かがあなたの死を
「若すぎた」と哀れんでも。

「仕合わせ」でしたと。
私は応えます。

空の遠くの上の方。
「笑顔で見ていてくれたら」と。
その為、つたう涙です。

HANA。

【コメント】
母は、35歳という若さでこの世を去りました。
若い時に慢性腎不全を患い、ずっと透析をしていたそうです。

きっと。他の友達たちが仕事や遊び

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〖写真詩〗「カーネーション」

〖写真詩〗「カーネーション」

他人から見た「不幸」も
自分から見たら「幸せ」だったりもする。

「幸」か「不幸」かは。
「見る角度」によって違うのだから。

HANA。

【コメント】
私はこの詩を書いた時、適応障害と診断され、自宅療養をしていました。
もともと花が好きでよく飾っていました。
病気になり、寝たきりの日々が何日も続きました。
ふと、飾ってあるカーネーションを見た時、一本のカーネーションがぽきっと折れている事に気が

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