「寄付」がこれからの日本を助ける?
小学生のうちから「お金の授業」があれば
良かったのに、と思っています。
お金を上手に活用するより、使われている
(振り回されている)人の方が多いように
思うから。
”大人のつもり”の私にも参考になりそうです。
以下、
藤野英人『14歳の自分に伝えたい「お金の話」
』より抜粋引用してご紹介します。
「寄付」は困った人も自分自身も助ける
お金の使い方として、「寄付」という選択
を考える人も増えています。
君は「寄付」と言うとどういうものを思い浮
かべますか?
駅前などの街頭で「募金のご協力よろしくお
願いします」と呼びかける人たちを見たこと
はきっとあるでしょう。
コンビニのレジの横に募金箱が置いてあるこ
ともありますよね。最近はインターネットを
通じて、寄付活動をする団体も増えました。
2020年に新型コロナウイルスの影響で社会の
状況が激変したときには、収入が途絶えてし
まった人たちや、マスクなどの物資不足に困
る医療関係者のために、たくさんの寄付プロ
ジェクトが立ち上がりました。
君のお父さんやお母さん、あるいは君自身も
寄付に参加したことがあるかもしれません。
素晴らしいことだと思います。
僕が寄付を「素晴らしい」と考えるのは、困
った人を助ける行動だからというだけではあ
りません。
寄付は、社会全体の経済を活性化する行動で
もあるのです。
さらにいえば、その循環は、まわり回って自
分自身を助けてくれます。
そう、君が寄付したお金は、実は君のお財布
の中に返ってくる。
場合によっては、寄付した金額以上になって
返ってきます。
お金はまるでドミノ倒しのように影響する
寄付は自分のお金を誰かにあげる行動なのだ
から、お金は減るだけなのでは?
そう感じたかもしれません。
では、わかりやすい例を紹介しましょう。
NPO法人グッドネーバーズ・ジャパンが2017
年に始めた「グッドごはん」というプロジェ
クトがあります。
これは、困窮するひとり親家庭に向けて、食
品を定期的に届ける活動です。
個人や企業、学校などの団体から集めたお金
や食品が、食費を十分に払えない家庭に届き、
家族の健康を守るために役立てられています。
この活動の様子を報告する動画を僕は見たの
ですが、そこには「これまで食材を買うので
精一杯だったけれど、食品の提供を受けられ
たことで、子どもにゲーム機を買ってあげら
れた」という声が紹介されていました。
また、ホームページには「娘に暖かいコート
を買いました」というコメントも掲載されて
います。
つまり、誰かが誰かに行う寄付によって、ゲ
ーム機やコートを買うという“消費”が新たに
生まれたのです。
その消費は、やがてゲーム機やコートをつく
る会社、売る会社で働く人たちの給料になり
ます。その給料を受け取った人たちがまた、
何かを買い、そのお金がまた誰かの給料にな
り、世の中全体を潤していく。
このサイクルの起点の一つになっているのが
「寄付」。
そう、昨日、君がコンビニの募金箱に入れた
10円なのかもしれないのです。
そして、まわり回って、君のお父さんやお母
さんの給料にもなって、君のお小遣いとして
返ってくる。面白いでしょう。
お金はまるでドミノ倒しのように次から次へ
と誰かの生活に影響していくのです。
日本の未来は「共助」の循環にかかっている
NHKで放送されている「ピタゴラスイッチ」
という番組があります。
軽快な音楽とともに、わずかな運動エネルギ
ーをきっかけに様々な仕掛けが順番に動き、
最後は「ピ」の旗が上がる。
僕はあれを見るたびに、「お金の循環と一緒
だなあ」とワクワクするのです。
AがBを倒し、BがCを回転させ、CがDを転がし
て、最終的にZになる。
途中はどうつながっているのかがよく見えな
い場合も多いのだけれど、実は全部ちゃんと
連鎖構造になっている。
僕たちはこのつながりの連鎖によって、お互
いを助け合うことができるのです。
「自助・共助・公助」という言葉を聞いたこ
とはありますか?
一番目の自助とは、個人が自分で自分を助け
ること。
困ったときには、まずは自分でなんとかしよ
うと頑張ってみる。
これは、ファーストステップとして持ってお
きたい心構えですね。
三番目の公助とは、国や公的機関が個人を助
けること。
お金がなくなって困ったときに、国の補助が
あると安心ですね。
でも、皆が皆、国のお財布を頼ったらどうな
るでしょう。
国のお財布の財源は税金です。
日本は高齢化社会にすでに突入していて、働
く世代が減っているので財源にゆとりがある
わけではありません。
そこで、重要になるのが二番目の共助です。
民間の力での助け合い。ゆとりのある個人
や企業が、困っている人や企業を助けていく。
この共助の循環をいかに活性化していけるか
どうかに、日本の未来はかかっていると僕は
考えています。
共助の例の一つが、毎日の買い物であり、寄
付であり、投資というアクションでもあるの
です。
僕が経営するレオス・キャピタルワークスで
も、寄付の流れを促進する貢献ができないか
と考え、今まさにプロジェクトが立ち上がっ
たところです。
僕がやろうと旗を振ったわけではなくて、一
緒に働く仲間たちから、アイディアの提案が
上がってきたことはとてもうれしいことでし
た。
社会全体が苦しい状況になったとき、きっと
僕たちは試されているのだと思います。
お金を誰のためにどう使い、どう回していく
のか。
その先にどんな未来をつくれるのか。君もま
た、その輪の中に入っている一員なのです。
『寄付』がお金の循環を作り出す1つになる
という考え方が新鮮に感じました♪
「共助」を意識していきたいですね。
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