網口渓太|KeitaAmiguchi

もっと読書が面白く感じられる方法を探しています。

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最近の記事

『我が家の新しい読書論』9-3

ESくん  んで、どうだったのよ土日は? 網口渓太  ん? 嗚呼、ふたり共会えたよ、緊張してあまり話せなかったけどね。 EMちゃん  それはよかったわね、普段愛読している本の著者に会いにいくのも、我が 家の本の読み方のパターンのひとつだもんね。 網口渓太  坂口恭平さんは会場の入り口当たりのベンチに座られていて、自分の第一 声は「『けものになること』が一番好きです」だった(笑) まぁ、本当だし。 EMちゃん  しっかりあがってんじゃん(笑) めずらし 網口渓太  い

    • 『我が家の新しい読書論』8-3

      ESくん  またDo As Infinityだ. EMちゃん  ずっと聴いてるよね。ずっと寝転がって本を読んでもいるし。まぁ、 Do Asは私たちの好みでもあるから聴こえてくるのは構わないんだけど、ち ょっとは私たちと遊んで欲しいわね。 ESくん  特に『陽の当たる坂道』と『冒険者たち』と『深い森』でしょ。もうしば らくは仕方がないよ、しばらくそっとして、あとで温泉にでも連れ出そう。 EMちゃん  そうね、だからしばらく巣籠りするつもりだったのか、食料と飲み物、そ れと

      • 『我が家の新しい読書論』7-3

        ESくん  最近気になってるのは、将基面貴巳さんの『従順さのどこがいけないの か?』かな。結局自分たちは誰のルールに縛られて生きているのかを再検 討したいと思っていたし、ま、その誰ってのは単体ではないんだろうけど ね。目次はこんな感じ。  【目次】  第一章 人はなぜ服従しがちなのか  第二章 忠誠心は美徳か  第三章 本当に「しかたがない」のか  第四章 私たちは何に従うべきか  第五章 どうすれば服従しないでいられるか  第六章 不服従の覚悟とは何か 網口渓太  背景

        • 『我が家の新しい読書論』6-3

          ESくん  安定のUNCHI CAFFEEだね。おつかれ~ EMちゃん  おつかれー、予定通り終わったのね仕事。 ESくん  うん、でも今日もハードスケジュールだったよ。つかれた~、お腹がペ コペコだ。食べよ食べよ。 EMちゃん  そうね食べましょう 。渓太くんと私はウォーターヌードルとカフェラ テにした。 ESくん  じゃあボクはそれのゆずにしよ、それとアイスコーヒー。EMちゃんは 今日は仕事は? EMちゃん  今日は休み。だから温泉行って、この辺りでゆっくりとお

          『我が家の新しい読書論』5-3

          ESくん  最近何に凝ってる? EMちゃん  メイクとコスメ集め。それとレベッカ・ソルニット。 網口渓太  んー、北野映画、バンライフ。あと路上の本集めかな。 ESくん  へぇ、ついに路上の本を集め始めたんだ。ヨウジヤマモトだな。新宿な感 じ? 網口渓太  もちろん。新宿つながりでいえば、森山大道さんとか北大路翼さんもだし、赤瀬川源平さんと都築響一さんはマストだよね。あとはざっと、 村田あやこ 藤田泰実『はみだす緑 黄昏の路上園芸』雷鳥社 石川直樹『STREETS

          『我が家の新しい読書論』5-3

          『我が家の新しい読書論』4-3

          網口渓太  では(3-3)の続きです。 ESくん  「癖」は「型」になりえるか。弁証法運動の再認識と、相似律という未知 の思考スタイルを知ってもらう仕立てだね。 EMちゃん  弁証法だったら、『何か分かりずらいチャンネル』の三島由紀夫の『金閣寺』を題材にした解説がとても分かりやすかったわ。主人公が現実の金閣寺 (B)を見たときに、元々想像していた金閣寺(A)と違って困惑をするん だけど、さらに理想の金閣寺(C)を作り出して、その違和感を乗り越える って話し。 網口渓太

          『我が家の新しい読書論』4-3

          『我が家の新しい読書論』3-3

          網口渓太  とりあえずダーッと書いてみたよ原稿を。いつも通り好きな字数の6000字で。流れはだいたい出来た気がするけど、しばらく一人で作っていたから、一端ふたりに見てもらって、意見をもらおうと思って。 EMちゃん  仕方がないわねー。いいわよ、私たちの原稿でもあるからね。 ESくん  ハイハイ、網家の「ハイパー・スコア・リーディング」のプレゼンの物(ブツ)ね。あがってきましたか。ダーッといいつつ、2、3カ月は待ちましたよ(笑) 網口渓太  他の仕事もやってるから遅くなっ

          『我が家の新しい読書論』3-3

          『我が家の新しい読書論』12-2

          網口渓太  何度も何度も読むようになってるんだったら、その本はもはや、本というより本(ブツ)と読んでいい代物に変化してるからね。その人にとっては。 ESくん  本(ブツ)っていうのは、つまり仏ってことね。拝みたくなるような。 EMちゃん  推しよ。推し本よ。 網口渓太  たしかに似てるかも。ある日偶然出会って恋に落ちた、拝みたいような有難たいような存在って意味で。そして、この好きな本(ブツ)を、日本的に多神多仏な世界にしてしまうのが、家の読書の好みだよ。束の間は一神教、

          『我が家の新しい読書論』12-2

          『我が家の新しい読書論』11-2

          ESくん  もっと競技人口が増えてもいいと思うんだけど、読書って。まぁ、他所は他所、家は家の価値観ではあるけど。 EMちゃん  競技って(笑)、まぁ確かにそうね。SNS だとたくさん見かけるのに、周囲には数えられる人数しか、習慣的に本を読む人っていないわね。   ESくん  読書って十種競技ぽくない? ボクなんか本を読んでなかったら、時間が大分と余って仕方がないけどね。 網口渓太  プロもアマもないし、読書をしていたってお金が儲かるわけでもない。むしろ部屋が狭くなって家族

          『我が家の新しい読書論』11-2

          『我が家の新しい読書論』10-2

          ESくん  今日の輪読の箇所を予習してたんだけど、そうしたら『夫婦茶碗』の筒井康隆先生の解説を思い出してさ。ここなんだけど最高なんよ、ちょっと見て。  「遠まわしに自分を褒めてる感じ」、確かに文学作品の解説を読むときに 毎回ちょっとそう思ってたかもって。違和感が言語化されてすごいスーッと した。 EMちゃん  今度から絶対解説をこの目で読んでしまうわ。流石は『悪魔の辞典』ね。 網口渓太  自分が書いた作品の解説を、自分が好きな作家が、自分と似た部分と重ね て書いてくれた

          『我が家の新しい読書論』10-2

          『我が家の新しい読書論』9-2

          EMちゃん  テイクアウトしたこのバナナジュース美味しい。最近ESくんずっと YouTubeのそれ観てるね。 ESくん  有難いことに、まとめてアップしてくれている方がいてさぁ。本人の喋り 方の特徴と、著書の書きぶりがすごく似ていて、面白いんよ。ブルーベリー も美味い。 網口渓太  何、誰々? ははぁ、ジジェクの動画ね。へぇ、尺が短いのもいいね。 ESくん  たとえばこれとか。 EMちゃん  ウケる。何でコックさんの格好なの(笑) ジジェクの享楽ってわけかしら。 網

          『我が家の新しい読書論』9-2

          『我が家の新しい読書論』8-2

          網口渓太  多読は可能な限りコンディションが良い時に始めたいね。落ち込んでいる ときとか、悩んでいるときとか、何とかしなきゃって義務感に縛られている ときだと、遊びになんないから。調子の良い時に、そこに何が足りなかった のか、そこがスタートラインになる。ちょっと横になって、休息をとろっか。 EMちゃん  そういえば以前、横になって心臓を休めることが大事って、坂口恭平さん がX(前Twitter)で呟いていたわ。記憶しておきたかったからノートにとっ ておいたんだけど、あ、これ

          『我が家の新しい読書論』8-2

          『我が家の新しい読書論』7-2

          ESくん  サードプレイスって、既存のAやBの場所で落ちつけないからどこにもないCを求めるパターンと、巨大なAとかBの中から準A準Bのように子や孫のCを派生させるパターンがあるよね。志向的には前者は未来と、後者は過去と共にある。 網口渓太  両方あるな。ふたりにとって家はどっちのタイプなんだろう? それとサードプレイスを外側から評価してるから、フォースアイだね(笑) EMちゃん  あら、しょーもない男。どっちもじゃない。 ESくん  入りは前者、入ってからは後者かな。ど

          『我が家の新しい読書論』7-2

          『我が家の新しい読書論』6-2

          EMちゃん  宮崎駿監督の最新作を観てきたあとに、小野先生のルースニングで身体を動かす……、ゆったりし過ぎて、日常のあれこれがあっちのことみたいよ。本当に贅沢な休日の過ごし方。 網口渓太  いや全く。もうちょっとでとろけそう。先生のリードが心地いいね……。 ESくん  視界が明るいよ。でも、よりよくするためとはいえ、プロのアスリートのみたいにトレーニングを日課にしている読書家って、相当珍しいだろうね(笑)  網口渓太  そうだね。家は多読を基本にしているから、情報の混線

          『我が家の新しい読書論』6-2

          『我が家の新しい読書論』5-2

          網口渓太  ドミニク・チェンさんは、主にデジタル・コミュニケーションを研究している研究者だね。研究テーマをまとめたご著書を何冊も出されているし、色 々な媒体で寄稿もされている。YouTube の動画も彼の活動の理解の補足になる。ジャンルを越えた着眼点がとにかく面白いね。「リグレト」とか「ヌカボット」とか「タイプトレース」とかユニークな人工物を作られてもいる。 EMちゃん  ドミニクさんは、渓太くんに教えてもらってから、ES君もそうだろうけどすごくハマっていて、新しい活動を見

          『我が家の新しい読書論』5-2

          『我が家の新しい読書論』4-2

          EMちゃん&ESくん  ただいま~ 網口渓太  おかえり~。朝食にモーニング食べに行ってたの? EMちゃん  うん、今日は駅前のマダムがやってる方の喫茶店に行ってきた。あともう蝉が鳴いてたことを報告するよ(笑) ESくん  スクランブルエッグとカフェオレ。あそこトーストの焼き加減が上手だね。渓太くんこれ、お使いのお漬物。 網口渓太  おっ、ありがとう。ふたり共、お昼ご飯作ってるからちょっと寛いでて。もう蝉か、早起きだなそいつ(笑) じゃあ、もうじき梅雨があけるのかもね

          『我が家の新しい読書論』4-2