水上伊織

はじめまして。水上伊織と申します。これまでビジネス誌やライフスタイル誌系の編集プロダクションで編集記者をしてきました。経験を積むなかで、自分の好きな分野で書いていきたいという思いが強くなってきました。自分のこだわりの分野で物書きとして生きていければと思っています。

水上伊織

はじめまして。水上伊織と申します。これまでビジネス誌やライフスタイル誌系の編集プロダクションで編集記者をしてきました。経験を積むなかで、自分の好きな分野で書いていきたいという思いが強くなってきました。自分のこだわりの分野で物書きとして生きていければと思っています。

最近の記事

歯科矯正で自分の歯を知る

前歯が出て来た  ある日、歯科矯正をしてみようかと思い立った。  若い頃はまったく思ったこともなかった。歯並びはよいほうではないが、日常生活に支障をきたすようなほどではなかったし、費用も高額になるため、今の歯でいいかなと思っていた。  急に矯正してみたくなったのは、前歯が出て来たからだ。ずっと上の前歯2本はきれいに並んでいたはずなのに、右の前歯だけが少しずつ前に出てきて、そのうち唇が引っかかったり噛んだりするようになってきたからだ。歯並びを元に戻せるなら、お金がかかっても

    • 日本にいる外国人は全員殺人鬼!?

      本を読む手が止まった隣の会話  週末のある日、美術館へ行こうと都心に向かう私鉄に乗った時のことだ。運よく座れたので本を読んでいたのだが、隣の親子の会話に釘付けになってしまった。  30代半ばくらいの父親が小学2年生ぐらいと思しき男の子に、繁華街には一人で行ってはいけないと教えていたのだが、その内容があまりにぶっ飛んでいたからだ。 外国人は全員凶悪犯 「〇〇(息子さんの名前)は、一人で✖✖(繁華街のある駅名)に行ってはいけないよ。✖✖はとっても危険で怖い所だからね。✖✖

      • 明治神宮で概念を覆される

        もうすぐ落ち葉の季節  つい先日まで秋が来るのだろうかと思えるような夏日が続いていたというのに、あっという間に朝晩は冷え込むようになり、ようやく秋らしくなってきた。  秋晴れだった文化の日、明治神宮ミュージアムへ行ってきた。参道は多くの人でごった返していたが、幸いミュージアム内はそれほどでもなく、ゆっくり鑑賞することができた。  企画展「明治を描く―壁画に挑んだ画家たち―」を観に行ったのだが、それ以上に興味を持ったのが、常設展で展示されていた明治神宮の鬱蒼とした緑の成り立

        • 彩雲、みぃつけた

          大人は空を見ないって本当?  確かまだ20代前半だったころに、どこかで「大人になると空を見上げなくなる」と書かれているのを読んだことがある。その言葉がずっと心に引っかかっているのは、個人的にはよく空を見上げるからだ。  その後にお笑いタレントの太田光氏だったと思うのだが、空(雲?)の写真を撮るのが好きだと話していたように記憶している。その時は、他にも空を見上げるのが好きという人がいて(しかも有名人で)、少し嬉しいような安心したような気持ちになった。やっぱり「大人になると空

          次に流行るのはチェアリング?

          キャンピングはもう下火?  コロナ禍で流行ったひとつにキャンプがあった。だが、最近はメディアで下火になったとの記事を稀に見かけることがある。ただ、100円ショップに行くと、それなりのスペースでキャンプ用品コーナーがあり、ブームはまだ続いているのかとも思わせる。  個人的にはキャンプをしたことがないうえに、周囲にキャンプをする友人や知人もいない為、詳しい動向はわからない。ただ、個人的に自然の中でのんびり過ごすことに少し憧れるので、一度ぐらいは体験してみたいなとキャンプ用品の

          次に流行るのはチェアリング?

          美術展「没後300年 英一蝶~風流才子、浮き世を写す」を観て

          サントリー美術館で開催中の英一蝶展  現在サントリー美術館(東京都港区)で11月10日まで開催中の英一蝶(はなぶさいっちょう)展へ行ってきた。実はそれまで英一蝶の絵はもちろんのこと、名前さえも知らなかったのだが、チラシにも掲載されている「布晒舞図(ぬのさらしまいず)」とマゼンタ色の文字に惹かれてのことである。  この英一蝶なる人物、チラシを見ると「元禄年間(1688~1704)前後に、江戸を中心に活躍した絵師」とあり、最初は狩野派に学ぶものの「菱川師宣や岩佐又兵衛に触発さ

          美術展「没後300年 英一蝶~風流才子、浮き世を写す」を観て

          水虫?いえ、劣化です

          浮雲のようなものが爪に…  先日より、綿のようにも見える雲のような白いモヤモヤしたものが足の親指の爪にできた。少し様子を見ていたが、消えてなくなるわけでもない。日によって少し中央へ移動したかと思うと、端っこのほうへ移動しているようにも見える。痛くも痒くもないのだが、なんとなく気になる。  インターネットで調べてみると、「水虫は、カビの一種である白癬菌が、皮膚の角質層に寄生することによって起こる皮膚の病気です」とある。水虫といってもいろいろな種類があるようだ。「爪」の項目を

          水虫?いえ、劣化です

          ふるさと納税で多良木町の梨「新高」を楽しむ

          ふるさと納税デビュー  実はふるさと納税を始めたのは昨年である。それまでは、自身の住む街の税金が減ってはいろいろ困ると思ってしていなかった。だが、ようやく我が街でもふるさと納税制度を導入したのと、一度くらいはふるさと納税をしてみようという気になり、遅まきながら体験したというわけだ。  様々なところがふるさと納税の返礼品を出していて選択に迷う。食いしん坊で特に果物が好きなので、その中から選ぶことにした。好きなフルーツを基準に災害で被害を受けた地域なども考慮に入れつつ、いくつ

          ふるさと納税で多良木町の梨「新高」を楽しむ

          退化も進化のうち

          足首回しができない  最近、運動不足が続いており、もう少し体を動かしたいと地域の体操教室に通い始めた。受講生はハイシニアも含め100人ほど。先生の動作に合わせ、ストレッチやリズム運動など1時間半を使って全身運動をしていく。  教室の終盤に、床に寝転がって足首をまわす、という動作を、先生と一緒になってしていたときのことだ。 「今どきの小中学生は、この足首回しができないのだそうです。同じ方向に回すのはできても、外回し、内回しをするのができないと聞きました。みなさんはできていま

          退化も進化のうち

          邪魔なので伐っていいですか~街路樹の変遷から~

          政治家が語る「街路樹は切ってしまえ」  もう何年も前の事である。仕事上のつきあいでしぶしぶ某政治家の講演会に行った。その政治家の地元では、街路樹として植えられたイチョウの木が大きく成長し、伐採するか否かでたびたび話題になっていた。  伐採派のその政治家が語っていたのは「とにかく根上りで道路がデコボコになっていて危ない」「落ち葉問題もある」ということだった。「車椅子やお年寄りのことを第一に考えている」ことを強調したうえで、「街路樹なんていらない。どうしても緑が欲しいなら、伐

          邪魔なので伐っていいですか~街路樹の変遷から~

          秋の七草、新しく選ぶとしたら?

          季節に関する事典で見つけたのは  つい最近まで暑い日が続いていた。昨年の日記を見ても、同じ週の気温が昨年より高いこともあり、年々気温が高くなるのを日記からも感じられた夏だった。もう10月が来るのにと思っていたら、あっという間に秋の気配。今年もすぐに冬が来てしまうのだろうか。最近は過ごしやすい期間が少なくなり、ゆっくりと秋を楽しむことも少なくなった。いくら暑いとはいえ、夏好きには寂しい限りである。  さて、先日新たに花の苗を買って来た。我が家にやってきたのは、ホームセンター

          秋の七草、新しく選ぶとしたら?

          皇居三の丸尚蔵館の「水の情景・月の風景」展

          皇居の中にある「皇居三の丸尚蔵館」  皇居三の丸尚蔵館(こうきょさんのまるしょうぞうかん/東京都千代田区)は、大手門を入ってすぐのところにある美術館だ。こちらは「平成元(1989)年に上皇平価と香淳(こうじゅん)皇后により、皇室に代々受け疲れた美術品が国に寄贈されたことを機に、その保存と研究、公開のため、平成5(1993)年11月に」開館したそうだ。  これまで筆者は2回ほど訪れたが、いずれもほとんどの作品が撮影OKとなっていた。音声ガイドはないが、展示室1に入ってすぐの

          皇居三の丸尚蔵館の「水の情景・月の風景」展

          なぜ板谷波山の作品は白っぽいヴェールが掛かっているの?

          板谷波山に出会ったのは、まったくの偶然  先日、板谷梅樹のモザイクタイル(昭和モダーン、モザイクのいろどり展)を観に行った際に、この人物の父親が近代陶芸家の巨匠、板谷波山(いたやはざん)だということに気づいた。  以前から普段使いの陶器を見るのは好きで、近所に陶器市が出ると時間が合えばふらりと出かけるのだが、美術品となると敷居が高い。何をどう見ればよいかわからず、作品を前にしても「ふーん」「はぁ」といった貧弱な感想しか出ない。それなりに知識を蓄えればもう少し楽しめそうなも

          なぜ板谷波山の作品は白っぽいヴェールが掛かっているの?

          昭和モダーン、モザイクのいろどり展

          板谷波山の息子・梅樹のモザイク展  泉屋博古館東京(せんおくはくこかんとうきょう/東京都港区)で現在開催されているのが、「昭和モダーン、モザイクタイルのいろどり 板谷梅樹の世界」(8月31日~9月29日)である。板谷という苗字に「はて、どこかで聞いたような」と思っていたのだが、近代陶芸家の板谷波山(いたやはざん)であった。板谷波山は梅樹の父である。  波山といえば、出光美術館の創設者である出光佐三に「物、ものを呼ぶ」と語った人物である。この言葉は現在同館で開催中の美術展の

          昭和モダーン、モザイクのいろどり展

          自然のままの姿を見られる、国立科学博物館附属 自然教育園

          庭園美術館の隣は、緑豊かな自然教育園  庭園美術館を見終わり、いつも通りJR目黒駅から帰ろうと思ったのだが、ふと反対方向にある都営三田線の白金駅から帰ってみようという気分になった。どちらに出るにも徒歩約7分なので、違う道から帰るのもいいかなと思ったのだ。  美術館の門を出て右に行くところを左へ歩き始めた。するとすぐ隣に自然教育園の入り口があるではないか。庭園美術館のそばにあるのは知っていたが、もっと奥のほうへ入っていかなければいけないのだとばかり思っていたのだ。まさか並び

          自然のままの姿を見られる、国立科学博物館附属 自然教育園

          庭園美術館の「あかり、ともるとき」

          ほぼすべて撮影OKの建物展  東京都庭園美術館(東京都港区)で9月14日から11月10日まで「建物公開2024 あかり、ともるとき」が開催されている。前回の「竹久夢二展」では建物を含めて撮影できないが、次回は建物に関する展覧会で撮影OKとなる旨を伺い、ぜひ行こうと決めていた展覧会だった。  建物公開展には以前にも一度来たことがあるのだが、今とちがって携帯で気軽に撮影できるような機種などなく、デジタルカメラはあったものの常にに持ち歩くというよりは、旅行など特別な時に持って行

          庭園美術館の「あかり、ともるとき」