図書館で静かに承認欲求を満たしてね
有料で図書館に自己の承認欲求をひけらかせるサービスがあることを知りました。ヘッダ画像をお借りしています。
一般的にそれまで自分が読んできた本とは、自己を構成する全てを意味しており、それを知られることは自分が丸裸にされるようなものと同義なだけにこっ恥ずかしいように思えます。
しかしながら、ことSNSの世界とは何をか況やひけらかすだけひけらかす。誕生日が来れば自分のプロフィールに風船が飛んでいるスクリーンショットを貼り、「俺様は今誕生日だ、祝いやがれ」という無言圧力を押し付ける。そんな世界観がまかり通っていいのだろうか?
誕生日なんて暗証番号にも使われそうな個人情報だから秘して隠すべきであるのに、周囲に祝わせるために使う。当然周囲が祝うものであると捉えている。慣習化してしまう。そもそもなぜ誕生日とは祝われなければいけないのだろうか?その日とは、あなたの母が生死を彷徨うような思いをして、あなたをこの世に射出してくれた日なのではないだろうか?感謝の筋合い、祝の筋合いは母にこそ与えられるべきなのではないだろうか?お母さん、私を産んでくださりありがとうと……これが間違っているのであればその理由を知りたい。
そこまでして暗黒時代のような承認欲求をかなえたいのであれば、図書館を使ってみてはどうだ?というのがこのニュースの題意であるとぼくは受け取る。
図書館の本棚を1個、金を払うと借りれるわけです。静岡だけかと思ったら全国50もあるらしい。
(たった)月額二千円程度で、その地域の知識の源泉たる「図書館」に自己の分身たる「自分を形作った本棚」が作れてしまう。これ以上の承認欲求の解放方法があるなら教えてほしい。ぼくは恥ずかしいからやらない。自分を知られるのが怖いからです。
ところが当初は金を払って自分の本を他人に明け渡さねばならないなんて、詐欺だとか言われたらしい。人間の欲望とは浅ましい。
同人誌おいてもいいらしい。すごくない?そのなんだ、エロ本はないとしてもコミックマーケットとかでしか買えないようなクソ高い素人知識の専門書がタダで読めるなんて知識の源泉どころの話じゃない。なぜなら国立国会図書館以外に同人誌は収蔵されていないからです。
中には、自分の本棚の本を読んだ感想を書くためのメモを置く人もいるらしい。これ以上の承認欲求の満たし方がこの世に存在するのであれば知りたい。ミュージシャンとか陶芸家とかそういうのは覗いて、素人が簡単に手っ取り早く満たせるそれとして、だ。
むしろこれは、完璧に鉄壁にデジタルの産物であるSNSを、アナログで表現した場合のクソわかりやすいモデルケースなのではないだろうか?
人のアカウント(本棚)があり、それぞれの自己表現(これまで読んだ本)がある。それを見に来た人(別アカウント)がそれを読み、興味を持つも持たないも自由だ。お気に入りは本を借りる行為であり、リプライは上記メモ欄なりに書き込む行為を指すだろうか?
最後まで読んだら、勧誘行為さえしなければどんな宗教の本でも置けるそうだからたぶんエロ本も置けそうで驚いた。でもあれって全年齢が出入りできるとこに置くと公共猥褻なんたらでしたっけね。