The Catcher in the Electron ①
俺と出会おうが出会わまいが、きっと琴音は死んでいて、たまたま最後にそばにいたのが俺ってだけで、自責の念にかられる必要は無いんじゃないかと自分に言い聞かせている。だって死にたがりは死にたがりなんだから。なんなら取り残され記憶に苦しみ続けている俺は被害者なんじゃないか? 首を吊った琴音の姿は言葉でも表したくない。琴音は今まで、散々ロクでもない男にコケにされ体を売って、自ら不幸に飛び込むような人生を送ってきた。むしろ俺が琴音の人生の中でもっともマシな男で、他の男どもの方こそ罰を