マガジンのカバー画像

ほぼ月2『編集人の京都の朝をぶらぶら』

18
観光客で賑わい過ぎの京都をゆっくり楽しむには、早朝がおすすめです。自称"朝ブラリスト"の編集人モリタが、人混みでは見過ごしてしまう意外な京都をご紹介します。不定期ですが、月に2回…
運営しているクリエイター

記事一覧

編集人の京都の朝をぶらぶら◉紅葉と音楽散歩【嵐山•南禅寺|見頃目安編】

編集人の京都の朝をぶらぶら◉紅葉と音楽散歩【嵐山•南禅寺|見頃目安編】

例年にない暑い10月も終わり、ようやく秋らしくなってきた京都。そうなると気になるのが紅葉の見頃ですよね。今回は、私が早朝によく訪れる場所から、京都の西の嵐山と東の南禅寺の紅葉の色づき具合を、写真とお気に入りの音楽と一緒にお知らせします。

音楽は、第65回グラミー賞で最優秀新人賞や最優秀ジャズ•ヴォーカル•アルバムの2部門を受賞し、若干24歳にして世界から絶賛を集めるニューヨーク出身の女性ジャズ•

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉京都芸大移転で変わる源氏物語ゆかりの地

編集人の京都の朝をぶらぶら◉京都芸大移転で変わる源氏物語ゆかりの地

京都駅から近い崇仁に、昨年10月に移転し、ちょうど1年の京都市立芸術大学(以下、京都芸大)のことは前回お話ししました。

今回は崇仁から北へ。京都芸大の移転で影響のある河原町五条から鴨川沿いの南東のエリア、昔「五条楽園」と呼ばれた場所をぶらぶらしてきました。

まずここは、源氏物語ゆかりの地「六条院•春の町」と重なる場所でもあります。写真は、光源氏のモデルとされる源融の邸「六条河原院」の中にあった

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉10月は京都の新しい芸術のまち•崇仁から

編集人の京都の朝をぶらぶら◉10月は京都の新しい芸術のまち•崇仁から

朝のお散歩が気持ちいい、七条大橋から鴨川沿いをぶらぶら。ようやく秋らしくなってきた10月は、移転からちょうど1年を迎えた京都市立芸術大学がある崇仁から。

昨年の10月に京都市西京区の沓掛から、京都駅の近くの崇仁に移転した京都市立芸術大学(以下、京都芸大)は、ほぼ同時期に移転した京都市立美術工芸高校のすぐ側に鴨川が流れていて、芸術を学ぶにはアクセスも自然環境にも恵まれた閑静な場所にあります。

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉外から二条城を見てみると【神泉苑 編】

編集人の京都の朝をぶらぶら◉外から二条城を見てみると【神泉苑 編】

京都在住の編集人のモリタです。最近は少し観光客で賑わい過ぎの京都ですが、早起きして、じっくり街を歩くと意外な京都が見えてきます。

今回は6月16日に投稿した「二条通 編」に続き、NHK「絶対行きたくなる!ニッポン不滅の名城」の『二条城』の放送回で紹介された『神泉苑』の視点からぶらぶらしたいと思います。

まずは、二条城から押小路通を挟んで南側にある神泉苑へ。

神泉苑は、延暦13年(794年)、

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉9月は近代京都の名庭師作庭!? 円山公園から

編集人の京都の朝をぶらぶら◉9月は近代京都の名庭師作庭!? 円山公園から

早いもので9月も半ばになりましたが、少し遅めの最初の投稿は、祇園の八坂神社の東側にある円山公園から。

ここは、八坂神社が江戸時代以前に神仏習合の祇園社(祇園感神院)であった頃の東山側の境内地とその先の山沿いの一帯(真葛ヶ原、六阿弥)。神社仏閣の境内地が分け隔てなく人々が賑わう場所であったことから、明治6年(1873年)の太政官布達で公園になっていった経緯があります。

この瓢箪池と言われる橋から

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉お盆、夜明けに大文字を眺めると

編集人の京都の朝をぶらぶら◉お盆、夜明けに大文字を眺めると

京都在住の編集人のモリタです。最近は少し観光客で賑わい過ぎの京都ですが、早起きして、じっくり街を歩くと意外な京都が見えてきます。

京都の夏のはじまりを告げるのが7月の祇園祭とすると、夏の終わりは大文字送り火。お盆8月16日の夜、巨大な文字・記号が五箇所の山々に輝きます。今朝は、その中で東山連峰の一角、大文字山の西斜面を火床とする「大文字」を賀茂川と高野川の合流点"鴨川デルタ"から眺めてみました。

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉8月は朝涼みの糺の森から

編集人の京都の朝をぶらぶら◉8月は朝涼みの糺の森から

8月は、朝ぶらでははじめての糺の森と下鴨神社から。

京都の夏が7月の祇園祭からはじまるとすれば、夏の終わりは8月16日の大文字送り火。8月はその大文字について話そうと思いましたが、あいにくの雲空となり良い写真が撮れなかったので、日陰のない鴨川デルタからすぐ近くの糺の森へ。

糺の森は、下鴨神社の楼門内の本宮エリアに向かう長い参道を囲んでいます。ここに来ると耳から入るのは蝉の音と砂砂利を踏みしめる

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉本能寺の変と祇園祭

編集人の京都の朝をぶらぶら◉本能寺の変と祇園祭

京都在住の編集人のモリタです。最近は少し観光客で賑わい過ぎの京都ですが、早起きして、じっくり街を歩くと意外な京都が見えてきます。

今週末は(7月13日)、祇園祭の山鉾が多く建つ四条烏丸周辺へ。

7月10日からはじまった鉾建て。早朝の6時台なのに、一眼レフカメラやスマホで写真を撮る方々がけっこういらっしゃいました。特に人気の長刀鉾の前には、厄除けのちまきを求める行列が授与前からできており、八坂神

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉7月は祇園祭がはじまった!?の八坂神社から

編集人の京都の朝をぶらぶら◉7月は祇園祭がはじまった!?の八坂神社から

7月最初の朝ぶらは、3月末以来の八坂神社から。

7月の八坂神社と言えば祇園祭。
でも境内には平然とその高揚感はありません。

ほら、このとおり。
7月14日〜16日の宵山や7月17日・24日の山鉾巡行はまだ少し先で、今は社殿で神事が執り行われているからなのでしょうが…。

でも、そういうことでもない感じがします。

1970年代に京都の新興住宅地エリアで幼き頃を過ごした私の祇園祭のイメージは、四

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉外から二条城を見てみると【二条通 編】

編集人の京都の朝をぶらぶら◉外から二条城を見てみると【二条通 編】

京都在住の編集人のモリタです。最近は少し観光客で賑わい過ぎの京都ですが、早起きして、じっくり街を歩くと意外な京都が見えてきます。

今週末は、京都・二条城へ。
今回は、NHK「絶対行きたくなる!ニッポン不滅の名城」の『二条城』の放送回で紹介された二条通からの視点でぶらぶらしたいと思います。

まずは、二条通を東へ向かって、烏丸御池の北西角にある京都国際マンガミュージアムへ。

烏丸通から一筋西の両

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉6月は雨あがりの路から

編集人の京都の朝をぶらぶら◉6月は雨あがりの路から

6月最初は京都・北嵯峨の朝をぶらぶら。
雨あがり、足元を気にしていたら
美しい水鏡に出会いました。

沿道の脇を流れる水路も美しい。

梅雨を迎える6月ですが、水はねを気にしつつも、こんなふうに朝ぶらを楽しみたいと思います。

編集人の京都の朝をぶらぶら◉擬宝珠に刻まれた文字の意味は? 京都・岡崎をぶらぶら

編集人の京都の朝をぶらぶら◉擬宝珠に刻まれた文字の意味は? 京都・岡崎をぶらぶら

京都在住の編集人のモリタです。最近は少し観光客で賑わい過ぎの京都ですが、早起きして、じっくり街を歩くと意外な京都が見えてきます。

今週末は、京都・岡崎へ。

まずは、三条通から新緑が美しい白川沿いを北に歩いて、びわこ疏水の上に架かる慶流橋を渡り、京都市京セラ美術館へ。

京都市京セラ美術館では「村上隆 もののけ 京都」が開催中で、東の庭園には村上隆の「お花の親子」という金箔の巨大彫刻作品が展示さ

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉ ゼロエミッションで水を運ぶ、幻の都市水道「本願寺水道」の水源地をぶらぶら。

編集人の京都の朝をぶらぶら◉ ゼロエミッションで水を運ぶ、幻の都市水道「本願寺水道」の水源地をぶらぶら。

京都在住の編集人のモリタです。最近は少し観光客で賑わい過ぎの京都ですが、早起きして、じっくり街を歩くと意外な京都が見えてきます。

今週末は再び京都・蹴上へ。

新緑が美しい南禅寺から蹴上インクラインを疏水上流に向かい、蹴上船溜をぶらぶらすると、「ここは本願寺水道の水源地です。」という案内板が目に入ってきました。案内板に本願寺水道とは…

明治30年(1897)に埋設された京都・東本願寺の防火用水

もっとみる
編集人の京都の朝をぶらぶら◉光と新緑のè GRAPHIE

編集人の京都の朝をぶらぶら◉光と新緑のè GRAPHIE

京都在住の編集人のモリタです。最近は少し観光客で賑わい過ぎの京都ですが、早起きして、じっくり街を歩くと意外な京都が見えてきます。

日の出は5時台から4時台に、景色を彩るのは桜から新緑に変わり、"朝ブラリスト"には早起きしがいのある季節の到来です。

GWは真ん中の4月30日〜5月2日を休めば10連休とは言いますが、ほとんどの方はカレンダーどおりではないかと思います。休みを過ごすには、遠くより近場

もっとみる