本当の強さ
頑張りましたねー。
開放感がすごいです。
私手汗がすごかったんです。
私もです。
チームのメンバーで
私とほぼ同期の彼女。
真っ赤な頬の
きらきら笑顔の彼女と
会議室を後にする。
そう。
私たちは一緒に
頑張ったのだ。
私たちは
会議が苦手だ。
それぞれが
担当している業務について
会議で話し合うのだが
進行や説明が
上手くできないからだ。
いつも会議が終わると
私も彼女も
ひどく疲れた顔で
ブルーな気持ちになる。
今日も上手くできなかった…と。
そんなとき
彼女が私に言った一言。
一緒にカンペ作りませんか。
それから私たちは
会議の進め方について
話し合った。
この準備をしたらどうか。
この方にも助けてもらったらどうか。
この部分はあの方にお願いしたらどうか。
そして迎えた
何回目かの会議。
準備の甲斐あって
会議はスムーズに進行した。
今日とってもスムーズだったよ。
二人とも成長したね。
チームのメンバーから
たくさん褒めてもらった。
嬉しかった。
誰かと一緒に
気持ちを分かち合い
誰かと一緒に
乗り越えられたことが。
嬉しかった。
彼女の満足そうな
少しほっとしたような
表情を見られたことが。
過去の私は
ひとりで120%の完璧を
求めてきた。
自分が誰かより
劣ってはいけないと思い込み
高い向上心で
がむしゃらに走ってきた。
誰かと何かを成し遂げることは
過去の私にとっては
弱さの象徴だったのだ。
だけど
それは違う。
自身の弱さも
他人の弱さも
ありのまま受け入れる。
そしてともに
助け合い成長する。
誰かと何かを成し遂げることは
強さの証だったのだ。
私はもう
弱さを隠さなくていい。
弱さを克服しなくていい。
私は本当の強さを
見つけられたのだから。