マガジンのカバー画像

日々

14
日々の日記的な、工芸から離れる話題もあると思いますが、工芸中心に。
運営しているクリエイター

記事一覧

懐かしいうつわ

懐かしいうつわ

長年使っているうつわをご紹介。

膨大な数が棚にありますが、その中で今、秋に使ってみたいうつわを少し並べてみました。

経年変化のサンプルにもなればと。

普段はモノクロのものが多いですが色ものはこう言った曖昧な色味がお料理には合わせやすいですね。

以前からずっとこのようなフェードした色味が好みです。

伊豆で作陶されている村木雄児さんの7寸鉢。

最初の色はもっと明るかったですが粉引のように変

もっとみる
経年変化

経年変化

明日、11/9(土)より藤原ヒロミツさんの個展を開催致します。

うつわの外側は焼締めで、内側には施釉してあるこのタイプ。

僕が数年使っているカップかこちら。

内側に貫入が入ってきていますが、焼物をたくさん扱ってきて思うのがこの綺麗な貫入の入り方です。

難しい工程や高価で希少な素材ということに縛られず、

必ずしもそう言った難解な条件が美しい経年変化を及ぼすとは言えません。

この藤原さんの

もっとみる
寒くなるこれからの時期に

寒くなるこれからの時期に

外部でのイベントや自店での展覧会など。

また我々は10月は大きなオークションがいくつもあるシーズンです。

そんな10月に入荷してきたアイボリーな急須をご紹介。

多治見にて作陶されている鏡原愛莉さんの作品です。

写真は後手急須。

【鏡原愛莉 プロフィール】

1997年香川県出身

2020年 京都府立陶工高等技術専門学校卒業

2023年 多治見市陶磁器意匠研究所卒業

現在、岐阜県多治

もっとみる
目白コレクション2024秋 その2

目白コレクション2024秋 その2

開催まで2週間を切ってきた目白コレクション。
渋谷の店舗では浅井庸佑さんの展示会も行っており準備に追われている毎日です。

今回メジコレでは向田邦子さんにフォーカスしたラインナップで出店しようと思っています。

脚本家でもあり、エッセイストでもあり、また彼女のライフスタイルを特集した書籍、ムック本などなどいろいろありまして、

そのどれもに影響を受けてきました。

なかでも、現在はかごしま近代文学

もっとみる
目白コレクション2024秋 その1

目白コレクション2024秋 その1

今年の秋も。目白コレクションが行われます。

僕も行く側として並んで行っていた時期があります。

10年程前でしょうか。

その時の熱量たるやすさまじく、みんなが骨董を買いたくてたまらないといった空気でした。

その頃から比べて少し落ち着いた感じのメジコレ。

どういったものをご紹介すべきか考えていた時にふと目の前に現れた品々に、これを今やるべきなんだなと。

大袈裟にいうと点と点がつながる品物に

もっとみる
古いものと新しいもの

古いものと新しいもの

毎週月曜日更新を目標にblogを書いています。

「古いものと新しいもの」

今やよく聞き慣れたワードとなり、そこまで珍しくもない組み合わせですが。

自分もずっと時代を超えた合わせを楽しみ、またお客様へご提案も続けてきました。

そんなことを続けていると稀にラッキーな場面に巡り合うことがあります。

古いデッドストック、未使用のものと新品の組み合わせです。

古いもの、のネックはいろいろあります

もっとみる
横川志歩先生によるなげいれ花ラパン教室のご案内

横川志歩先生によるなげいれ花ラパン教室のご案内



なげいれ花教室のご案内です。

多岐に渡りご活躍の横川志歩先生によるなげいれ花のラパン教室。

普段から人気のお教室をラパンアートの花器を使って過ごす特別な一日です。

この日は同日より開催の浅井庸佑さん @asaiyosuke の作品(写真で使用されている作品)を実際にお使い頂けます。

初心者の方も大歓迎とのこと。

貴重な機会ですのでぜひ気になられた方はご参加下さい。

※お申し込みは

もっとみる
梶原靖元・石井義久 二人展より

梶原靖元・石井義久 二人展より

今回2回目となる、唐津の二人展です。

展示会3日目になり、落ち着いてきた店内です。

今日は気になった数点をご紹介します。

梶原さんは長年に渡る唐津焼研究の蓄積をベースに、近年では過去に無かった作品を次々と生み出されています。

黒の小杯。

てらいのない、自然な表情と質感です。

やつれた木地盆と、捻りの古いガラス徳利と相性よく、モノクロームな室内で使うイメージが広がります。

ご本人は茶杯

もっとみる
2024年8月

2024年8月

展示と展示の合間。

新たに作品が入荷しているタイミングで少しご紹介。

KANSAI NOGUCHI 野口寛斉さんの作品です。

広く知られているモノクロームの作品とは違い、茶っぽい、迷彩のような色。

限定で作られた、廃棄される真珠を素材に用いた作品です。

焼き上がった作品も極少で当店にはこの一点のみ。

モノクロの大きめな作品も入荷してきています。
黒の部分が広くこちらもすっきりしていてい

もっとみる
KANSAI NOGUCHI 2024 7/26

KANSAI NOGUCHI 2024 7/26

今年2回目の入荷になります。

デコレーションの意味で、現在支持されているミッドセンチュリーの家具との相性、インドアなグリーンとの相性、直線的な内装との相性がとても良い、KANSAI NOGUCHIさんの作品が入荷します。

割と大きめのものも入荷しますし、小ぶりなものも。

個人的には大きめなものと小さめなもの、高低差をつけて飾るとバランスがとれます。

お部屋にある本であったり、異素材のオブジ

もっとみる
Shoshi Watanabe Exhibitionにむけて

Shoshi Watanabe Exhibitionにむけて

暑くはなってきましたが、まだまだ夜は過ごしやすく、昨日もレストランのテラスで食事をしました。

2軒目のバーもテラス。今朝のカフェもテラスでした。

ただ都心のテラス席は通りに面しているとダメですね。

裏道に通じていないとなかなかいい雰囲気にはならないなと。(当然ですが)

さて、Shoshiさんの展示会が始まろうとしているのですが、先日知人と話している中でうつわの厚みの話になりました。

個人

もっとみる
篠田桃紅と新しいアカウント

篠田桃紅と新しいアカウント

当店はInstagramのアカウントがほぼ、と言っていいほど発信方法が限られていますが、

最近では古美術に特化させたアカウント

LAPIN ANTIQUES&ART

そして今回、ミッドセンチュリー以後、コンテンポラリーまでカバーするアート、絵画作品に特化したアカウント

laponartgllerytokyo

を新たに作りました。

現在ラパンアートでは現代工芸を主軸に、近代工芸、骨董古美

もっとみる
2024 初売り

2024 初売り

皆様あけましておめでとうございます

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます

今年の初売り商品をダイジェストで。

LAで活動されているShoshi Watanabeさんです。

東京のエッジの効いた若い世代のレストランから絶大な支持を得ている彼の作品を、うちの好みのカラーで入荷。

無国籍な感じがどの料理とも合わせやすく、ありそうでない色味などが魅力です。

現在カリフォルニア大学ロサンゼルス校

もっとみる
初代 徳田八十吉の作品

初代 徳田八十吉の作品

赤、青、緑、紫と様々な色を使い古九谷の雰囲気を再現した菱形向付です。

シャープな成形と調和の取れた色使い。
昭和の職人芸ともいえる贅沢で妥協なき作りは現代において代替えのない作品になっています。

令和になり、改めてこの頃の作りの良い作品をご紹介したくなりました。

過去1客で出てきた事がありましたが、今回は嬉しい5客揃い。三代八十吉の識箱が付属しております。
言うまでもなく初代八十吉の中でも珍

もっとみる