頭痛の原因と対応方法(東洋医学編)
前回は西洋医学の視点から見た、頭痛の分類、原因、対応方法をお伝えしました。(https://note.com/dacapo_lovelive/n/nf50046be4a35)
そこで今回は、東洋医学の視点から見た頭痛の分類、原因と対応方法を書いていきます。
西洋医学は普段から接している医学なのでイメージも幾分しやすいと思いますが、東洋医学はなかなか触れる機会がないので、なかなか想像しにくいと思います。
中国で数千年前から発展してきた、全く異なる医学体系であり、前提も、考え方も西洋医学とは違っている東洋医学。
その分、西洋医学だけでは対処できない問題もカバーできることが多々ありますので、できるだけ初心者の方にもわかりやすいようにまとめていきます。
⑴東洋医学の基礎知識
東洋医学では「気」「血」「水」の3つの概念が重要になってきます。
気とは、いわゆるエネルギーのこと。
血はわかりやすく、血液のことです。
水というのは、身体を循環している血以外の水分の総称。
リンパ液や汗、尿などが含まれます。
この気・血・水が多すぎず、少なすぎず、滞りなく循環している状態を、東洋医学的には健康な状態と捉えます。
気・血・水が不足している状態を「虚」、逆に過剰になっている状態を「実」と表現します。
この虚・実が身体のどこで発生しているかによって、東洋医学的な診断名(いわゆる証診断)が決定されます。
西洋医学的では、例えば「過敏性腸症候群」「バセドウ病」など、〜症候群、〜病という診断名が付けられるのに対して、東洋医学の診断名は、例えば「風寒証」「腎気虚証」など、〜証という形を取ります。
(なお、最後の「証」という言葉は省略されることも多いので、実際は「風寒」「腎気虚」などと表記されることがほとんどです)
ちなみに、「風寒」は「風邪」と「寒邪」という邪気(身体に不要なエネルギー)が外から入ってきて、留まっている状態を表しています。
また、「腎気虚」は「腎」という臓腑(西洋医学的にいう腎臓を含めた機能)で気が不足している状態を表しています。
東洋医学では、これらの証診断を「脈診」「腹診」「舌診」などを用いて行い、証に合わせたツボの刺激や漢方薬の服用によって、身体全体を調和の取れた健康な状態に導いていきます。
なお、「滞っているものを流す、散らす、抜く施術方法」を「瀉法」、「不足しているものを補う施術方法を「補法」と言います。
⑵東洋医学的な頭痛の分類
先に図にまとめておくと、次のようになります。
①風寒
風邪と寒邪が外から体内に入ってきた事によって、体調を崩した時に頭痛が出ることがあります。
例えば、肌寒い夜に冷房や扇風機の風に長時間当たってしまった時などですね。
寒さや冷たい風に当たると誘発もしくは悪化する頭痛が特徴的で、それ以外にも悪寒、発熱、めまい、鼻づまりを伴うことがあります。
風寒の場合、風邪を抜き、寒邪を散らすことが施術方針になります。
なお、「抜く」「散らす」「流す」などは全て「滞っている余分なものを取り除く」という共通点があります。
ツボ刺激で施術するのであれば、風池、風門、大椎、肺兪などが検討されます。
漢方薬を使うのであれば、川芎茶調散(センキュウチャチョウサン)が候補になります。
②風寒+血瘀痰飲
風寒に加えて、血瘀痰飲が発生した時にも頭痛が起こることがあります。
血瘀とは、血流が悪くなって血が滞ってしまうこと。
痰飲とは水の流れが悪くなり、水が滞ってしまうことです。
悪寒、発熱、汗が出ない、めまい、のぼせ、足の冷え、首こり、肩こり、頭痛などが特徴です。
風寒+血瘀痰飲の場合、風邪と湿熱を抜き、寒邪を散らし、血を流すことが施術方針になります。
なお、湿邪は長時間滞ると熱を帯びる性質があり、湿邪の停滞によって熱が発生した状態を「湿熱」と呼びます。
ツボ刺激で施術するのであれば、風池、風門、大椎、肺兪、血海、膈兪などの状態を見て、反応点を使います。
漢方薬を使うのであれば、葛根湯(カッコントウ)や桂枝茯苓丸加薏苡仁(ケイシブクリョウガンカヨクイニン)などが候補になります。
③寒滞肝脈
外から入ってきた寒邪が身体の奥まで侵入し、肝に溜まってしまった状態を寒滞肝脈と言います。
悪心、嘔吐、腰痛、下腹部痛、下痢、頻尿、手足の強い冷え、頭痛などが特徴です。
肝に滞っている寒邪を散らすことが施術方針になります。
ツボ刺激で施術するのであれば、肝兪、陽陵泉などの状態を見て、反応点を使います。
漢方薬を使うのであれば、当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)が候補になります。
④痰湿
湿邪が外から入ってきて身体の中に溜まった状態を、痰湿と言います。
発熱、めまい、口渇、吐き気、胃内振水音、動悸、尿量減少、むくみ、水様下痢、低気圧で悪化する頭痛などが特徴です。
雨が近くなってくると発生する頭痛は、この痰湿であることが多いでしょう。
施術方針は、溜まっている湿邪を流すこと。
ツボ刺激であれば、陰陵泉、 三陰交などの状態を見て、反応点を使います。
漢方薬を使うのであれば、五苓散(ゴレイサン)が候補になります。
⑤肝陽上亢
ストレスなどで肝の気が滞り、熱を持つのが初期段階です。
その熱によって肝の血や水が不足(肝陰虚)し、身体の中の熱を冷やすことができなくなり、熱が上に上がってしまっている状態を肝陽上亢と言います。
肝気鬱結→肝火上炎+肝陰虚→肝陽上亢と進行してしまった状態ですね。
ストレスによる頭痛の多くが該当します。
めまい、のぼせ、高血圧、顔面の紅潮、ふらつき、頭重感、耳鳴り、目の充血、肩こり、頭痛などが特徴です。
施術方針は、肝の気を流し、また上がってしまっている気や熱を下に降ろすこと、そして不足している肝の血や水を補うこと。
状況によっては、肝気鬱結によって弱ってしまっている脾と胃の気を補うことも。
ツボ刺激であれば、足三里、三陰交、肝兪などの状態を見て、反応点を使います。
漢方薬を使うのであれば、釣藤散(チョウトウサン)が候補になります。
⑥脾気虚+湿邪
脾の気が不足し、水を流す力が弱まり、水が滞ってしまっている状態を指します。
この場合の湿邪は外から入ってきたものとは限らず、元々体内にあった水の流れが悪くなり、滞ってしまったものも含みます。
めまい、肩こり、鳩尾の痞え、嘔吐、食後のだるさと眠気、全身倦怠感、胃内振水音、頭痛などが特徴です。
施術方針は、不足している脾の気を補い、溜まっている水を流すこと。
ツボ刺激であれば、脾兪、足三里、陰陵泉などの状態を見て、反応点を使います。
漢方薬を使うのであれば、半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)が候補になります。
⑦脾胃陽虚
脾と胃の気が不足し、身体を温めることができなくなり、冷えが生じた状態を指します。
お腹の冷え、水様下痢、鳩尾の痞え、自然発汗、悪寒、発熱、頭痛などが特徴です。
施術方針は、不足している脾と胃の気、熱を補うこと。
ツボ刺激であれば、足三里、三陰交などの状態を見て、反応点を使います。
漢方薬を使うのであれば、桂枝人参湯(ケイシニンジントウ)が候補になります。
⑧胃陽虚+寒飲上逆
胃の気の不足による冷えに加え、その冷えが肝に影響して気が上に上ってしまっている状態を指します。
四肢の冷感、胃腸の虚弱、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢、耳鳴り、しゃっくり、頭痛などが特徴です。
施術方針としては、不足している胃の気と熱を補い、肝の熱を補い、湿邪を流すこと。
ツボ刺激であれば、足三里、三陰交、肝兪、陰陵泉などの状態を見て、反応点を使います。
漢方薬を使うのであれば、呉茱萸湯(ゴシュユトウ)が候補になります。
⑶当院の東洋医学的施術方針
当院では、施術前検査によって身体の状態を把握した際に、陰陽五行鍼灸を受けた方が良いのか、受ける必要がないのかを判断し、患者さんにお伝えしています。
現状、ほとんどの場合において鍼灸施術を行わず、オールインワン整体のみで良くなっていくことが多いので、それほど積極的に鍼灸を勧めているわけではありません。
もちろん、患者さんから鍼灸施術の希望があった場合は、対応させていただいています。
また、日常生活でできるセルフケアの一環として、術前術後の検査結果から証診断を行い、適応する漢方薬をお伝えすることがあります。
院内での販売は行っておりませんので、漢方薬の名前を控えていただき、お好きな薬局、ドラッグストアで購入していただく流れになります。
証診断の結果によっては、場所が分かりやすく、効果も出やすいツボの場所をお伝えすることもあります。
当院では漢方薬の販売は行っていないと書きましたが、医療機関であるM&Mクリニックと提携しており、オンライン診療と薬の配送サービスを受けることができます。
痛み止めを始め、ダイエット薬、高濃度ビタミン剤や医療用アンチエイジング薬品、医療用スキンケア薬品、花粉症治療薬、性感染症治療薬、ピル、CBDオイル・グミ(合法大麻成分。依存症の緩和、鎮痛・抗炎症作用、高血圧の緩和、痙攣の緩和、食欲改善、不眠症、不安の緩和、中毒の緩和、緊張の緩和)などを、オンライン診療を通して医師に処方してもらえます。
今後、漢方薬の取り扱いも行う予定があると聞いています。
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