欄干公式見解

多分週一で更新

欄干公式見解

多分週一で更新

最近の記事

私と親友とひなこのーと

「ひなこのーと」の作者、三月がおかしいということは何年も前から知っている。「ひなこのーと」の連載が終了してからも、作者は登場人物を描き続けた。それ自体は、自分の作品を愛しているように見えて印象は良い。ただし、作者は明らかにセクシュアルな方向に向かっていた。Twitterのタイムラインを眺めていると、作者本人による「ひなこのーと」のエロ画像が流れてきて、こんな始末になっているのかと私は嘆息するのだった。そのイラストをリツイートした人もまた、素直に欲情するわけもなく非難することも

    • 加藤和彦はなぜ死んだのだろう ~「トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代」感想

      加藤和彦のドキュメンタリー映画を観ようという気になったのは、我が心の友から映画の存在を知らされたのがきっかけだった。映画が公開されるという話は以前から知っていたし、書店に行けば加藤和彦の本が平積みされていたから、意識しないではなかった。それなのに映画館に足を運ぶ気にはならず、いつしか忘れていたのはどうしたことか。映画の話を聞いたのは夏の頃で、心の友から改めて聞かされたのは十月だった。全国で上映される種類の映画でないことは明らかなので、もう手遅れだと痛感した。それでも衝動的に「

      • 湊あくあの卒業は悲しくなかった

        この記事で書かれていることは、港あくあが「卒業」した八月末の時点に思い起こしたことを、そのまま文章にしようと努めたものです。九月以降の想念はほぼ紛れ込んでいないはずです。今になってこの記事を投稿したのも、前回の記事の準備をしていた10月10日に湊あくあの名が出たことで、その関連として過去に考えたことを記そうと思ったからです。今さらのことかもしれません。しかしエルトン・ジョンは、親交のあったジョン・レノンが死んだ約一年半後に「Empty Garden」という曲を発表し、追悼しま

        • 苦手な言葉「推しは推せる時に推せ」【往復書簡風】

          冷笑という語が乱用される昨今のインターネッツで、造り上げられた文化に堰を止める言説を振るえばどうなるか、知っている。賑やかな場に溶け込めもせず文句だけ言う者として憫笑を受けるのだろう。各人の言葉が本当のところで通じないとは、石丸構文で充分すぎるほど学んだことだ。我々は移ろいやすい直感の中で生きているが、うたかたの風潮から多数派ができあがるのはどうしようもない。スヤスヤ教に入信することも糾弾することも気分に合わない私だが、時には手放しで受け容れられる物事もある。現に頭の中で、今

          バカが往くのはTwitterかBlueskyか?

          ドラマ化、映画化して大ヒットした「ミステリと言う勿れ」という漫画の、一番有名なコマといえば「子供はバカじゃないです/自分が子供の頃バカでしたか?」に違いない。よく見るコマは間違いなくこれだ。以前から「子供は言うほどバカではない」論をもっていた私は、良いこと言うなあくらいに思っていたが、最近どうも風向きが変わってきた。結局のところこれは女性作者らしい発想であり、女性読者に都合の良いことしか言わない理想像をアフロ頭の人物に言わせているだけだろうという意見が、引用リツイートに散見し

          バカが往くのはTwitterかBlueskyか?

          言うほどキモくないし、ウザくないし、キショイこともない

          Twitterをいつまでも続けていることに一切の罪障感を抱かない私は、今日もタイムラインを眺めていた。すると一件のツイートが飛び込んできた。誰かがリツイートしたものだ。 今となっては半ば残骸と化しているツイートだ(2024年10月17日追記:完全に消えた)。これは引用リツイートなのだが、元のツイートは削除されている。簡単に記すと、付き合っている女性と初めて夜を明かしたことの報告をした者がいて、そのあまりに恍惚とし、陶酔している文体が「気持ち悪い」とみなされ、多くの罵詈雑言を

          言うほどキモくないし、ウザくないし、キショイこともない

          先日、連続して雷迷テラさんについての記事を書いたところ、本人からフォローされまして「横転」です。本当にそれでよかったのでしょうか。未だに誤フォローなんじゃないかと疑っています。普段書いている記事が記事だけに、他人の環境破壊になりかねないですよ。

          先日、連続して雷迷テラさんについての記事を書いたところ、本人からフォローされまして「横転」です。本当にそれでよかったのでしょうか。未だに誤フォローなんじゃないかと疑っています。普段書いている記事が記事だけに、他人の環境破壊になりかねないですよ。

          ちいかわ、人面犬説

          この国には、人面犬というのがいる。こいつは体は犬なのに顔が人間(大抵は男)で、通行人と接触すると「ほっといてくれ」「勝手だろ」と捨て台詞を吐いて立ち去る習性をもつ。私はまだ見たことがないが、もし会うことがあれば絶対に嫌な気持ちになるだろう。私が子供の頃は特にそう思っていた。当時は講談社から出ていた「学校の怪談」を延々と読んでおり、怖いものが苦手だった私は始終震えていたが、人面犬にだけはキレていた。いやお前の見た目がおかしいからこっちがざわついてるのに何が「ほっといてくれ」だ、

          ちいかわ、人面犬説

          星街が言っていた『ともだち同盟』を読んだ

          星街すいせいというと、先日渋谷で路上ライブをやったことが話題になり、Twitterのトレンドにも上がっていた。私の環境では、トレンドに星街の件と、「みこのあな」と「音乃瀬奏クソコラグランプリ」が並んでおり、落差というか、大変バラエティー豊かだった。 星街は歌手として有名だし、有名な曲もあるのだが、私はまともに聞いていない。直近のヒット曲だと「ビビデバ」があるものの、私は未だにどんな曲なのかよく知らない。唯一「ビビデバ」にふれたのは、尾丸ポルカが星街風の声をつくって歌っていたの

          星街が言っていた『ともだち同盟』を読んだ

          雷迷テラ ワンマンイベント「1stBlitz」感想(あるいは反省)【後編】

          混沌オークション休憩時間中、本当は販売グッズをじっくりと見たかったのだが、他のテラリスと交流を深める政治活動に明け暮れて、まともに現物を見ることができなかった。そうこうしているうちに再びテラさんが舞い戻ることとなり、席に落ち着いた。 私達はこの後に行われるのが何か知っている。もちろん競りが行われる。私は知らなかったのだが、リアルイベントというのは財力で殴り合う会らしい。また一つ学んだ私は席につきながら、「皆さん、戦いましょう」と言った。すると両隣のソウマさんとぺこぺこさんから

          雷迷テラ ワンマンイベント「1stBlitz」感想(あるいは反省)【後編】

          雷迷テラ ワンマンイベント「1stBlitz」感想(あるいは反省)【前編】

          この記事を書くにあたり、テラさんのマネージャーであるマツさんに、記事を書くことの是非を確認しました。悪口でなければ良いという許可をいただきましたので、自由に振り返り記事を綴ります。 プロローグ生まれながらにして懐古趣味をもっている私は、好むものがことごとく過去のもの――全盛期を過ぎているものばかりだった。何事においても未来を見据えていない私は、物事の始まりを目撃したためしがない。そのことに特に不満を抱いているわけではないが、何か一つでもムーヴメントの発生と発展を見届けること

          雷迷テラ ワンマンイベント「1stBlitz」感想(あるいは反省)【前編】

          これだからインターネットはやめられない ~追憶の声

          YouTuberなんて賤業どころか、職業ですらないと思っていた時期が私にもあった。今から十数年前のことだ。あの頃はYouTubeのトップページを開く度に、ヒカキンの変顔が大きく表示されていた。私の心はどうしても穏やかではいられなかった。あれから、YouTuberの地位は看過できないくらいに向上している。警察に捕まる者が現れたとしても、認めざるを得ない職業となった。ヒカキンは未だに逮捕されていない。 誰でもわかっていることだが、ヒカキンのような成功者になるのは簡単ではない。下に

          これだからインターネットはやめられない ~追憶の声

          ポール・デイヴィスの『アイ・ゴー・クレイジー』は優れた作品か

          人並み以上に60~80年代の英米の音楽を聴いてきたつもりだが、特定のアーティストのアルバムをすべて所有しているということはごくわずかだ。あちこちに手をまわしていると、とても収拾がつかない。すべてのアーティストに同じ熱意を向けられる訳もない。気に入ったとしても、安定して入手できるとは限らない。すべてのアルバムが安定して手に入るということは、長年にわたって支持を集めているということだし、そこまで安定した活動ができている人のディスコグラフィーは膨大になりやすい。そうなると例によって

          ポール・デイヴィスの『アイ・ゴー・クレイジー』は優れた作品か

          さして重要でない出来事

          ・一日に同じ人間と三回会った。相手は私の知らない人間だったが、やたらと大きな荷物を背負っていて目立ったので、見間違いではない。その人間とほぼ同時に建物を出たのがはじまりだった。私は自転車に乗っていて、なんとなく同じ方向を目指したくなかったから遠回りした。そろそろ追い越しただろうと元の道に戻ると、しばらくして右側の歩道を歩いている姿を見かけた。こちらの存在に気づいたかどうかは不明だ。その後、私は直進して電気店で買い物をした後、全然違う道を選んで自宅へ向かっていると、またその人が

          さして重要でない出来事

          物忘れの瞬間 ~インターネットをやめようか~

          ネットサーフィン(笑)をやっていて、「そうだ○○について調べよう」と思い立ち、今見ている文字や画像や動画をキリのいいところまで見終えて、さあ検索語句を入力しようという時に、何について調べたかったのかすっかり忘れているということが頻繁にある。直前まで見ていたものをもう一度見直して、記憶を取り戻そうとしたり、ものすごく神妙になって静かに考え込んだりする。そうして思い出せれば良いのだが、思考の洪水から助け出せないこともよくある。 毎日こんなことがあるので、最近の私は物忘れがひどくて

          物忘れの瞬間 ~インターネットをやめようか~

          最近の私はおかしい

          近頃になって、欄干代表(=私)はおかしなことになっている。端的に言って、情緒が不安定になっている。自分でも認めざるを得ないことがあった。すべては私の暴走が原因だった。今回は己の不調を自覚するきっかけとなった事件を記す。 現在の私は冷静を取り戻している。自分ではそのつもりだ。ただし、事件を起こした人物と、その顛末を語る人物は同一人物で、どこかに認知の歪みがあるかもしれない。おかしな点があるのなら是非お聞きしたいものだ。 事件Twitterをいつまでも続けていることに一切の罪障

          最近の私はおかしい