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Cun
2022年6月6日 23:13
『冬至』この日が訪れる瞬間、僕の心は黒く染まる恐れているのか‥‥夜を怖いのか‥‥暗闇が冬の寒さと一緒に連れてくる濃い群青の色がオレンジに染まっていた夕日を飲み込んでゆく北風のように強く、吹雪のように鋭い‥‥あぁそうだ僕は怖いんだ言葉を失う程に綺麗に黒く、青く‥‥染まる夜が僕の心が美しく‥‥黒く染まる
2022年6月6日 23:14
昼が短く、夜が長くなり秋空が濃く月が綺麗に見えた中菊の花が咲いている横を僕は歩く暑がりの僕にも過ごしやすくなって内心喜びながら空に手をかざす月明かりが綺麗だからか街灯の光がないからか自分の手じゃないみたいで儚く消えそうだった何もかも月の光で消えてしまいそうと怖くなったでもそれは意識と共にここに戻された隣にいる凛となる音によって僕はその音を聞きたくてそ
2022年6月6日 23:16
秋の訪れをどこで感じる?紅葉を見た時か?暑さが和らいだ瞬間か?それとも…モズの鳴き声が聞こえた時?僕は違う僕が秋の訪れを感じる時は新米を食べた時だその年に起きた出来事を沢山詰め込んで出来たお米沢山の身に浴びる恵みを受け…それがお米の味わいになっていくそれをいただく1年のこの秋にしか口にすることが出来ない、この年しかない味わい今しかない味新米を炊いたご飯を口に
2022年6月6日 23:17
『白露』人でごった返す街気づけば新しいビルが増えてゆっくり空が消えていくこの世界無機質な人や街に何か感じるものがあるのか音や目に見えるものばかりでうんざりしているその視界から見えたアスファルトに汗がしたたり落ちたアスファルトに落ちる前にその雫は熱気で見えなくなったこの熱はいつまでで続くのかとベンチに座わり日陰を堪能した生ぬるい温度の風が肌を掠めた中に感じた
2022年6月6日 23:18
『処暑』アスファルトの匂い人の匂い物が焼ける匂い独特な香りが和らいでくるゆっくりだが熱共に鼻から柔らかに匂い始めたその変化に一瞬、僕はホッとしたが変化のきまぐれさを知っているからぬか喜びそうと自分を抑えたただゆっくりと日々は変わる変わらないなんてことはない必ず、季節も僕も変わるだから今は季節と共に夏から秋へと変化を楽しむことにした
2022年6月6日 23:20
『立秋』静かな空間に扇風機の音だけがサーサーッと風の音を作る昼間の暑さから少し落ち着いたかなと肌で感じていたペラペラと最後、手を動かす度に手のひらにくっついてくる紙がくっつかなくなったからだカランと氷の入った麦茶のコップから音が生まれたもうすぐもうすぐ終わる『終了』という希望が見え、大体の時間を予測する水滴がついたコップを持ち上げ、もうひと頑張りを気合いと共に麦茶を
2022年6月6日 23:21
『大暑』喉が乾く心も乾く潤っているのは汗による肌くらいだ走っても走っても届かない掴むなんてもちろん、かすりもしない前に輝くひとつの影を捕まえようと空気を何度掴んだだろうか満たされない乾く乾く力なく伸ばした手にポツリと水滴が落ちた汗かと思えば体の上から落ちてきたものだった強くなっていく夕立がこんなにありがたいと思ったことはない『これだけ降れば、少しは潤う
2022年6月6日 23:22
『小暑』段々と触れている水の温度が上がり、手先が動きやすくなったその温度催促は私を上へ上へ、光へと導くようにと感じた水面へと顔を出した私は光の強さに驚いた体から光る水が消えてゆく体の温度が上がってゆくここから先は1番、私が輝く時限りあるからこそ、美しい私を見て?1番綺麗な私だから光へと伸びて開いていく蓮の想い
2022年6月6日 23:23
『夏至』透き通る雫に喜びを感じる紫陽花と違って僕の頬を流れる滴に喜びを感じることは出来ない紫や青、桃色と……彩度が低く淡く煌めく紫陽花の花達はまるで「今日も雨が降ってくれて嬉しいわ」と談笑してるように見えた街に住む僕にとっては不快でしかない雨はこの世界に必要不可欠なものと上を見上げて黄昏ていたら灰色の雲が、次第に薄く青に変わってきた太陽だ視界が白く、キラ
2022年6月6日 23:25
『芒種』ジメジメした今にも水が降り出しそうなこんな日にベランダで汗をかきながらガーデニングを始めた彼その姿は楽しそうで唯でさえムシムシと蒸し暑くイライラしている私には目もくれず、『種』と向き合っている『それ、何になるの?』と聞くと『花』と返ってきた花なんて好きじゃないくせにとぼやき、アイスコーヒーでも入れてあげるかとキッチンに戻ろうとした時『必ず、色とりど
2022年6月6日 23:26
『小満』毎朝、繰り返し歩く道のりに僕の心や目、足は飽きていた何も変わらない毎日何も変わらない繰り返す作業何も変わらなく繰り出される言葉すれ違う顔は僕のように飽きた顔に見えた単調に毎日を送る、僕は成長しているのだろうか。飽きてきた心に小さな不安が光る歩き慣れた道の途中で公園があるそこに生えている草木は色を変え、形を変え、大きくなっている目に見える形に1
2022年6月6日 23:29
首から流れ落ちたこの季節になると感じるゾワっとした懐かしいものとうとうこんな季節が巡ってしまったのかと嫌な思いを感じた矢先、目の前を掛けていく少年少女、持っていたカバンの中から水着が少しはみ出していた楽しそうに笑いながら風のように掛けて行ったのだ「今」しか感じられないもの私の頭の中でシャワーの音が流れ出した「あ……」声が出た水に触れる機会が増える季節子供だけじゃな
2022年6月6日 23:30
僕はひとつ、種をまいた何になるかわからないその種誰にもわからない不思議な種でも誰にでも、蒔くことが出来る種そうだ、この種は「未来」出来たそのものは不揃いだがとても美味しそうな「未来」だ
2022年6月6日 23:32
音が紡ぎ出す世界リズムが人の形をして踊り出す笑顔がこぼれ出す好き楽しい幸せ心が訴える音の世界は素晴らしい僕はこの世界で救われたんだ僕は君の手を取って走り出す今度は君が楽しむ番なんだ