アリバブダイアリー6.「病院へ」
電車で一駅西へ、駅前にある大きな産婦人科へと向かった。そこはアイボリーを基調とした建物で、外からは大きなガラス越しにエレベーターが見え、まるで都会のホテルのようなラグジュアリーという形容が似合う空間だった。私は待合室のある2階へと上がり、受付を済ませて診察の順番が来るのを待っていた。待合室は混雑していて、併設されている託児スペースからは幼い子供の泣き声が聞こえていた。私は1人大きなソファの端に座ったが、ソファは深く沈み込み居心地が悪かった。旅行雑誌を読み待っていたが、あまり集