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アリバブダイアリー2.「体の変化」

昨夜の飲み会は人気のある多国籍料理店で開かれ、そこは参加メンバーの親戚が営んでいた。仕事帰りに飲んでいる会社員や若者達が集い、週末の夜を謳歌している様子が見えた。別れの多い季節は、笑い声が聞こえる楽しい席でもどこか寂しさが漂っていた。


夫の仕事仲間が集まり、私達夫婦を含め8人で仕事の打ち上げを兼ねての飲み会をする事になった。20歳くらいから45歳くらいまで年齢も国籍も様々な男女が集まって、大きなテーブルに対面し席に着き、それぞれが飲み物を注文した。人と話すのが不得意で、ましてや全員が初対面だった私は、気まずい時間を解きほぐすように強めのジンジャーエールを何度もストローで啜った。軽く自己紹介をしようかという事になると、求職中の私は突然その場を去りたいような気持ちになったが、それを察した夫が私達は仕事のパートナーでもあるのだと話してくれた。夫は気難しく扱いにくいところもあるが、本当に困った時や悲しい時に手を差し出してくれる事が私にとって救いである。


見慣れないカニの辛い炒めものや、やけにスパイシーな豚肉なんかを食べてはジンジャーエールを注ぎ込み、話すのが苦手な分笑ってごまかしては時間が過ぎるのを待った。その日仕事に繋がるような収穫はなさそうだった。いつものようにコンビニに寄って、デザートが並んだ棚からお互い好きなものを一つづつ選び家路に着いた。


今朝は、腹痛で目が覚めた。まだ午前5時半頃だった。 いつもなら夢の中だ。突然生理痛のような、子宮が引っ張られるような感じがした。 布団の中で痛みが過ぎ去るのを待っている間に、再び眠りおちた。 生理とは違った少量の出血と胸の張りがある。寝汗の量が多いし、 その汗の匂いがいつもよりきつく感じられた。今まで生理不順になった事はずっとなかった。明らかに体の調子がおかしい。

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