かよわい女性になってしまったいま、無敵の男性時代をなつかしむ。

女性ホルモン始めてからのほうが

明らかに生きやすくなったし

生涯ずっと付き合うしかないと思っていた

持病も克服できたし

ぶっちゃけパス度も高いので

たぶんこのまま

SRS→戸籍変更→埋没

というルートを辿ると思う。



いまの生活環境で、

わたしのことを

男性だと知っている人はごくひと握り、

会社関係の人達だけ。


それ以外の、

見ず知らずの人々からは、

ほぼ確実に女性認識される日々。

自分でも、鏡に映った姿を見て

(※全身像、顔のアップどちらでも)

『これを見てオトコだって思うのムリだろ!?』

ってふつうに思います。




こんなふうに、

女の子として暮らすようになって。

ああ、ちなみに下着も含めて服装はすべて女性物です。というか男性時代から全く遠慮なく女性物の服を着ていた。男性時代のわたしは何というか。ちょっと人として不可解なほど、他人の目を気にしない性格だったので。服は何の疑問もなくレディースしか買ってませんでした。

そういうわけなので。

唐突に女性化が始まっても、それに合わせて服装を変えるとかは、ほとんど無かったのです。




でね、

女の子として暮らすようになって。

情緒不安定と自己憐憫と自己嫌悪が

容赦なく襲ってくるようになって。



これは、

以前は体験したことのない感情なので

いちいち新鮮です。


新鮮ですけど、、、、、

身体には良くないですね💦




性自認:女性のわたしが

実際に女性として暮らすようになって。

そうすると、

驚くべきことに、

この世界にはたくさんの

『ほかの女性たち』が

棲息しているわけです。


いやもぅ


ほんとうに驚くべきことなんだけど。


『ほかの女性たち』に対して


『どぅせ純女には勝てない』とかの


劣等感が出てくると、


それはそれは、


手に負えないほど苦しい。






男性時代、というか、よもや自分が女性化する日が来るなどとは想像すらしなかった頃から、交友関係の大半は女性でした。

いや、修正。

男性との交友関係を持ったことがないので

交友関係は100%女性だけです。



でね、だからこそ、

女性というのは、

ささいなことでも劣等感を持ってしまう

ということを、

わたしは知っているわけですよ。



わたし自身は『女性として』

純女=生まれつきの女性ではないことに

ひどく劣等感を感じますが、


じゃあ純女に生まれていれば、

こんな劣等感とは無縁だったかと言うと、

絶対にそんなことはありません。





劣等感というのは

基本的に『ないものねだり』なので

持っているものについては

思考の範囲外なのです。


つまり、

生まれつき女の子に生まれていれば

『女の子に生まれられなかった場合』

については、

そもそも、

まったく、

意識が向かない。




そういうわけなので。

じゃあ、

MtFならMtFで仕方ない。

すでに持っているものに目を向けて、

劣等感を緩和させよう!

という話になるわけですね。



MtFならではの長所といったら

これはもう

『男性経験がある』

ということでしょう!

それはもう、文字通りの意味で!!



性体験としての男性経験ではなく

文字通り『自分が男性だった』

わけだから、

使いようによっては

この経験は

ものすごく使えます。



具体的には、

ぶっちゃけ、

『オトコに夢を見ない』

のは、絶大な強味でしょうよ!



(※あたしはレズビアンなので、オトコに夢を見ない、ということの効力は半減しますね。ダメンズに食い物にされたりDV男に殴られまくったりモラハラ男に頭おかしくされてしまう危険性は、そもそもオトコと付き合わなければハナからゼロですから)

(※ごめん、もう一個余談。レズビアンなら女の子に夢を見ているのか、というとその要素は確かにあると思う。けど、純情な男性=MtF含む=に比べたらあたしはオンナの汚さ・卑しさ・えげつなさをかなり知っているほうだと思う)





でね、

女性としての自分は

いろんな意味で劣等感でいっぱい。


じゃあ、

男性時代の自分はどうだったのか??

ちょっと、振り返ってみたら、

けっこう、とんでもない答えになった!!








まず、

結論から言うと、

男性時代のわたしは

男性としての劣等感を持ったことは

一度もない。



しかし、

じゃあ優越感を持てるのかといえば

優越感は微妙に存在していたけど

それはしあわせとも喜びとも関係のない

まったく面白くも何ともない

ものだった。




性自認、つまり性別の自己認識は

ときに揺らぐものだと

専門家は言うけれど。



振り返ってみれば

わたし自身に関していえば

性自認はかなり確定的に女性一択で

徹頭徹尾、わたしは女性でした。


それにもかかわらず

男性として生きていると、

ほんとうに、

『人生ぜんぶが偽装』

という感じになってくる。




男性同士の優劣競争があることは知っているし、それはけっこう熾烈なものだということも知ってる。

男性時代、

ほかの男性たちが演じている、

優劣競争を冷ややかに見くだしながら、


何をそんなことに夢中になっているのかね、


などと思いつつ、

わたしには

そこに参加するための

『自分自身』が

そもそも存在していなかったのだ。



年収や学歴、会社での肩書きや、営業成績。

ほかに乗っているクルマの車種や、

はては身長や男性器のサイズにまで

オトコたちは競争を持ち込み、

優劣に一喜一憂していることを、

わたしは知っている。



しかし、

男性時代のわたしには

そこに参加できる

『(男性としての)自分自身』を

持ち合わせていなかった。



なので、

当時のわたしは

ありとあらゆる劣等感から自由、

だから

その意味では無敵といえば、無敵。



しかし、あの頃には絶対戻りたくない。



劣等感は苦しいし、

優越感というのは災いのもと。



そうだとしても、

他者との比較対照が可能になるような

『自画像』『自意識』を

そもそも持つことができない、

というのは、

まぁ

こういって良ければ


『想像を絶するほどの』地獄、


でした。




現実感覚がない、とか

自己感覚がない、という言葉で

それを表現していますけど、

そんな言い方で伝わることはないのは

わかっている。


でもさ、これって表現しようがないんだよ。

誰しも、

自分の人生を生きるにあたって。

まず

自分が、『いる』、というところを

起点にして、

物事を認識する。

『いない自分』を基準に

自分の人生を生きることなど、

不可能だ。




でもね、

男性時代のわたしは

ほんとうに

『自分で自分を認識できない』状態だった。




こんなの、、、、、

自分でも何と評して良いかわからないし、

自分の苦しみを

自分の言葉で説明できないのだから

自分でも、何に苦しんでいるのか、

自分でも、わからなかった。



男性としての自分自身を

まったくイメージできないのだから

男性として生きようとしても

『人生設計を考える』ことが

そもそも不可能だし、

どの方向を目指してよいのか、

そもそもわからない。

学校を中退してニートになり、

しかしそれが何を意味するのかさえ、

わからない、、、、、。





でね、

じつはわたしの家は宗教団体で。

幼少期からわけのわからない教義に洗脳されて、幼少期から頭おかしくなっていて、ほんとうに救いのない生き地獄だった。


そんな境遇にいたので。


男性としてのわたしが、


唯一、思い描くことができた


『人生設計』というか

『未来像』というか

『今後の目標』といえば


それはただひとつ。


両親/実家/宗教団体と縁を切ること!!!


──────だったわけです。






こんなことをして何になるのか??

という葛藤が

ものすごく強くあったものの。

そうは言っても、

ほかに人生の方向性を

まったく設定できないので

とにかく絶縁だけを目標に。


数年ががりで、


ニートから


社会人(ただしド底辺ブルーカラー)へと


クラスチェンジorジョブチェンジして。






そして

2019年6月に

ついに

『実家とは無関係な場所』へと

自力で引っ越しをして。



そしたらその場で

彼らには追跡能力は皆無だ

という事実が露呈して、

その時点で絶縁完了。




その瞬間、

男性としての使命は終わり、

それ以上、男性のままでいるのは、

不可能になりました。





これ以上、男性のままでいるのは不可能だ。

と理解してから2年未満。

女性ホルモン投与から1年未満。

実際に女性ホルモンの効果が出て

知らない人から女性認識されるようになって

まだ半年ちょっと。



こんな短期間しか

経過していないのにもかかわらず。

女性としての自己認識が、

わたしには

すっかり板についていて。

実生活でのRLEでつまづくことは

まぁまったくありませんでしたね。



専門家いわく、性自認は揺らぐもの。

その見解から言うと、

他者からの認識などは、

とくに揺らぎの原因になりそうなものですが

わたしに関しては、

ほんとうに、ほとんど揺らぐことなく

ほぼ100%確定的に

わたしは女性だったわけです。




揺らぐ余地なく100%女性なのに

男性の姿でいると

男性としての自分自身を

イメージできなさすぎて

かえって『無敵の存在』になれる、

という話。

しかしそれは

ただの生き地獄にすぎない、

という話。




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