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ほんとうに奇妙な話なのだが 『男という生き物が存在する』ことを 女になって初めて知った、 という感じなのだ 男性時代、正常な性機能を持たず、性衝動を体感したことが無かったわたしは 同性愛とも性同一性障害とも異なる “性別のない存在”だったのかもしれぬ それは世界をモノクロにする

男性時代の自分(=“彼”)は 現在のわたし(女)とは全く別の存在 あの頃のあたしは“彼”の胸の奥に眠る小さな女の子、つまりは仮想存在であり 身体を操縦する権限は無く、この世の現実にも関与していなかった え?だから今この身体に宿っていても、あたしはこの世の存在じゃないってこと!

カーテンレールがクローゼット代わり たくさんの服が並ぶあたしの自室 愛用している(女性物の)服の多くは 5年前に買ったもので あの頃どんな気持ちだったんだろ? “彼”は世を去る直前 大量に服を買い漁っては 女性のあたしにプレゼントを遺した “彼”に代わってこの世を生きるあたしに

そういや男性時代はホームレスとかやってたね、都心の億ションの“庭”が一般人出入り可のフリースペースになってて、そこで寝たりしてた 無職でホームレス、ではなく働き始めた途端に実家の態度が悪くなってホームレス あの頃ほど極端じゃないけど、いまも“波瀾万丈癖”は変わってないよね急展開

人の名誉は命よりも重い 他人の名誉をみだりに穢してはならない それを理解できない愚か者とは問答無用で縁を切る方針だが、問題は名誉感情のあり方は人それぞれである事 男だった過去は黒歴史そのもので 話題にされるだけで あたしにはひどく屈辱的だ ならばこのアカウントは何故あるのか?

男性時代の悲願は親と縁を切ること それにしては最後はじつにあっさり 親に許可なく引っ越しして 新居の住所を教えずにいたら あちらは追いかけて来れなくて はい!絶縁完了 なんでこんなにあっさり片付いたのか ずっと疑問だったんだけど え?スキンヘッドの怖いおじさんだったから💥💥💥

ウチの彼は艶福家で 近所のセブンイレブンの女の子に きょうはプレゼントを届けに行った 女の子にちゃんと(不審がられず)受け取らせる力量があるのは大したもの 男だった頃なら一緒に行って彼女に『かわいい💕』って言ってれば済んだけど 女が同伴しちゃまずいから あたしは駐車場に隠れてた

性転換前夜の2019年 使い切れないほどお金を稼いでいたわたし(というか“彼”は)LGBTについて調べる傍ら、女物の服を買い漁っていた 現在愛用中の服の多くはあの頃の品 しかも未だに未開封多数 何を買ったか全く憶えてないので ダンボールからの底から プレゼントが突然出現する感覚

実直に言って自分の身体がオトコって地獄、よく耐えたね あの頃自分の身体で柔らかい部分ってペニスの先端部(亀頭)くらいしか無くって、この柔らかさはいいなって思ってた。硬いちんぽでオンナを犯すって話とずいぶん違うねって 男性時代の亀頭部と いまのあたしの顔の素肌 柔らかさ同じくらい

テストステロンに象徴される 男性的闘争心が尽きてしまうと 外界と闘争する能力が尽きてしまって この世は怖い場所になる 暗い場所が怖い 見ず知らずの他人が怖い 家の外で物音がするだけで不安 知らない人が家に侵入してきたらどうしよう 男性時代には想像したこともなかった 根拠無き不安

かつて男性だったその人を同じ自分とは到底思えず、見方によれば“彼”はあたしの唯一の肉親 この世を生きるのに適さないあたしが なんとか生きてゆけるようにと あたしでも出来る仕事に就いて業界資格も取って生活を安定させてから“彼”は死んだ 遺産で生きているあたし 資格者証はあの人の遺影

この世から出てゆきたい という夢を叶えよう! そのために真剣に努力しよう 男だった頃は何とも説明しがたい、この世そのものへの責任感があった気がする。男尊女卑を考えれば、今の世の中を作ったのは100%男 女なのかオカマなのか知らんけど 男じゃないあたしには この世への責任はない

わたし自身は首尾よく逃げ切れたから良いものの、中途半端な位置に不時着して動けなくなってしまって人生台無しになってしまったMtF(男→女)に対し恐怖心を伴う共感を覚えるのは ほかならぬわたし自身が かつては中途半端オカマだったからだ ゲイ/オカマの二択しか許されない 悲惨な男性時代

思い出すことも無い男性時代 ホモにモテまくった話は何度かしたが ノーマル異性愛者として 女と恋仲になると 究極の問題にぶち当たる 恋愛感情が高まり性衝動が生じても 女を突く棒が使えない そこをどう回避する? ムリゲーじゃん!! 最初から女なら棒なんて無いのさ! ざまーみろ!!!

『エーテル体とアストラル体』 過去のマガジンの名前です 女の子になりたい、と願うよりも わたしはオカルト修行に没頭していて 『エーテル体が大きくなりすぎてしまって』それ以上男性でいるのが不可能になって、女になったら悟りを開いた そんな無謀な経緯だから 男性時代の記憶は修行だけ

久しぶりにファミレスに行ったら 目の前に鏡があって テーブルの向こうの顔と 存分に見つめ合ってふと思う 性転換の体験談には登場しないけどさ 目つきや視線にも性別はあって 鏡に映るこの子は女の目つきで女の視線 女性ホルモンで? 否、もしかして男性時代も目つきだけ女だったのか??

ちょっと不思議な話、 睡眠からこの世に戻ってくるときにね、背中にフォークみたいなのを刺して、そこからムリヤリ肉体に潜り込むのね、 うまく刺さらなくて肉体に戻れなくて いつも寝過ごしていた男性時代 女性化したいまでは 着ぐるみに入り込む感じが無くて 背骨からすぐに肉体に戻れるの!

深夜、女の子とふたり旅

そっか人生は時間でできているんだね! せいいっぱい生きて 最期はたっぷり死を堪能すればいい これもまた経験、なんて言う気も起きないくらい真っ黒な黒歴史でしかない男性時代、人生の貴重な時間を無駄にしたとしか思えないんだけど たぶん残り寿命は数年 最後にやっと地上に出てくる蝉みたい

自分がどんな人生を生きてきたのか 思い出せない いくつか 『たしかに自分が体験したことだろう』 と思えるものが残っていても 事実関係を照合するのは不可能で 男性時代は被差別民で 子どもの頃は虐められていて いま初めて『女性としてふつう』だが この世には興味が持てなくなっていて

子どもの頃、自分が女の子ではないことに葛藤して、、という記憶はあたしには無い 男性時代の記憶がひどく曖昧で 親に虐待されてたことも 正確には思い出せないし あたしには少女時代が存在しないのと 同じくらい少年時代も存在していない やがてこの世から去り ついにこの世そのものを忘れる

男女の境界線、見た目の印象が男か女か じつはもうひとつ境界線があって それは男性時代のわたしを知る人がギリギリわたしを男として見れる臨界 そこを超えることは、あちらから見ると喪失体験でダメージも大きいらしい あの頃のわたしはもういない あの頃の関係は残せない 性転換は他者にも過酷

男性時代屈辱的だったこと 近くのファミレスに行くと テーブルと椅子の隙間が狭いわけですよ そのままだと座れないから 先に前足を突っ込んで 重心を移して着席したら 後ろ足をしまう これがひどく屈辱的だった 女は横向いて尻から座って 前に向き直すだけ! 尻を使った動作が出来ない屈辱

後から振り返れば 運命とはほんとうに奇妙なもので 現実では男なのに『女性として』全力で占星術の授業をしていた2020年 生身のこの肉体が女性へと変貌していった2021年は全く執筆できず 現実世界で女性として遇されるのが当然になった2022年の今、2年前の原稿が突然価値を帯びてきた

ホロスコープ読むのは思考力を使うから 『自分が』読んでる感じは確かにする 歌ってるときの『身体を貸す』感覚とはだいぶ違う でもさ、じつは2014年に 『占星術の妖精』があたしに “憑いて”くれたから読めるのよ 彼女に生涯そばにいてもらうための儀式は男でないとできないものだった、、

女性化が進行して 見ず知らずの他人からは 自動的に女性認識されるようになると 男性時代からの知り合いが 『わたしを男だと思っている』のが 許せなくなる 新しく出会った人は 全員わたしを女だと思う、 はずなのに 男だと思っている人が連れてきた初対面はわたしを男と認識、耐え難い苦痛

最高気温35℃の炎天下で働いている 男所帯の工事現場に女はあたしひとり そんなシチュエーションに慣れ 35℃の暑さにも慣れ ふつうに平然と働いている 男性時代は暑いと頭部が異常発熱して 体感温度40℃オーバー 女性ホルモンを始めた元々の動機は この頭部異常発熱を抑えるためだった

たしかライプニッツのモナド 人間は小さな暗い部屋に閉じ込められていて目という小窓だけで外界と接触 これは男性の見方だ 女性の触覚は全方位的に広がり、五感はすぐに感情に反映されるので、こんな極端な閉鎖性はない 男尊女卑、男性だけが人間だった時代の哲学は女性の生態を全く反映してない

男と女では生活様式がまったく別 物事の把握や記憶の仕方も別 混乱に満ちた端境期を踏み越えて 2年前存在していた男性はもぅいない 教団は元信者を連れ戻すのに熱心で 親子の絆だってそのためのもの だが元信者の彼はあくまで男で ここにいるあたしは女 三途の川を渡るとは これのこと?

性転換してよかった!工事現場に女なんてほとんどいないから、女の子というだけでびっくりするほどモテまくるよ!? と思ったけど男性時代から男性にはモテていたので💦あたしには男を誘惑する性質があるわけか💦 そういや男性時代の終盤はひたすら女の子にお金を貢いでいたけど恋仲にはならなかった

男がふらふら遊び歩いてるあいだ 女はテキパキ働いてたりするのは 古今東西変わらぬ真理なのか? 女性化の進行とともに忙しくなり いま本当に時間がない 男性時代はヒマだったのに ヒマ人ってどんな感じか思い出せない 本屋で立ち読みする時間を作れないし スーパーに行く回数も減らしたくて

オカルト&スピリチュアル方面 わたしはかなりの手練れだから アファメーションなどかなり詳しい アファメーションの文面は自作が良い 自分自身が心から納得できる文言を 自分で編む 念の為! 性別が一致してないと意味無いよ!? 男性時代、自覚なく女性用の文言を作ってて効果無かった💦

身体がギリギリ触れる至近距離を知らない人が通過していくのが軽くカルチャーショックで。あんた身体当たってるよ? 避けなくていいの?? 男性時代はスキンヘッドの凶相で 文字通り怖いおじさんだから 道ゆく人が勝手に避けてくれるのが 当たり前だった 無防備に身体を当ててくる女性に目を丸く

10代のとき睡眠がコントロールできなくなり2日くらい寝飛ばすのもふつうだった。あらゆる予定が立たなくなり、学業も就業も不可能な眠り姫 20代、最大限男性化していたこの時期、頭部の異常な発熱に悩まされた 30代、女性ホルモン常用。なのに過去最高に体調が良い。こんな人もいるのです

堂々と在職トランスしたから 男性時代をリセットできない 密かに女装願望を持っていた男が数名 『ミィミちゃんにお店に連れて行ってもらった💖』とか勝手に語ってて愕然 あたしは女装に興味無いし そーゆーお店ひとつも知らない💦 けど彼等はわたしを見て一世一代の勇気を出したのかもしれず、、

わたしは“2代目”だ いわゆるひとつの『魂が肉体に宿る』という見方で言うと、男性時代と現在のわたしでは、宿る魂がちがう だからだろうね、声が違うし髪質が違うし目つきも顔つきもだいぶ異なる 男性の魂を追い出して身体を奪い取ったわけじゃない。それをやるなら最初から女性の身体を狙うよ!

何度も話題にしている件の女性と 出会ってから最初の1年は 女の子同士『大大大親友』なんて呼び合う仲でした 彼女を騙してる感覚はまったくなく 真実のわたしが掘り出された感じ 彼女にリアルで会いたいと言われ そうなって初めて わたしは自分が女性の姿でないことに気づき 困惑し狼狽した

連続投稿365日達成しました!! 昨年の『冗談の日』に始めた 『秘密の打ち明け話』は なぜか1年続いてしまいました 女性として生きてゆく という以上に 歌姫として生きてゆく という決意を固めてしまっており あたしがかつて『男だった』話は ならばもう封印したほうがいいかな??

見ず知らずの男性の体験談、 その人、慢性的な内臓疾患を抱えていて、なおかつ体調悪いままで射精していて、想像しただけで気持ち悪くなった。 すこし経って、そっか! ふつう男性は気軽に射精できるもんなんだね! 男性時代わたしは全身から全力で絞り出すようにしてやっと1回分の液体を出してた

わたしに根深い悪意を向け わたしを心の底から侮蔑していた彼らは わたしを男性だと思っていた その者達(実の両親)と縁を切った2019年 同時に男性であることもやめた わたしが男性である理由は、彼らがわたしを男性であると決めたから。 ほかに根拠はない! 近しい他者の束縛は強烈で凶悪

きょうの勤務先は解体現場で そこの解体屋さん、2年前の現場で 何度も顔合わせて、見知った仲だったのよ そうです! 2年前あたしは男性でした カマっぽさを帯びたスキンヘッドの男性 午前中には2年前のあの子だ、 て見分けられてて 夕方には 『女の子になれたんだ!』 『よかったね』

古い週刊誌なんか売りたくても値段付かないから捨てるしかないんだけど 男性時代、美少女グラビアを気に入りすぎてて、大量に買い集めた雑誌が山ほど残ってて呆れる 女性ホルモンとか基礎化粧水のほうが大事だろ!? 知らない女の写真なんていらない はっきりいって あたしのほうがかわいい💥

仕事中、熱中症で倒れかけて早退させてもらった。早退といってももう夕方で帰り道はものすごく長い。 熱中症そのものは毎年恒例だけど、 去年までわたし男性だったんだよね。 男性はギリギリまで頑張ってとつぜん倒れる。女性は身体がおかしくなっても、おかしいまま稼働できる。女は苦しみに強い。

愛するあの人が姿を消してしまって、未亡人のようになってしまったわたしは、、、、

かよわい女性になってしまったいま、無敵の男性時代をなつかしむ。

実在の〝彼〟と、架空のわたし(女性)〜ひとつの身体を共有していた、わたしたちの奇妙な共同生活〜

本当に楽しかった男性時代