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散文

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思い出や生活の中で感じたことを中心にした徒然なる書き物達です。
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2023年2月の記事一覧

タモリ倶楽部

タモリ倶楽部

 

ついこの間落書きしたばかりなのに…。

 長年に渡りずっと観続けてきた大好きな番組がまた一つ終わってしまう。私としては笑っていいとも終了の知らせと同じくらい、いや、それ以上に胸がザワザワした。

 タモリ倶楽部が終わるというニュースが出てから、Twitterでは各方面からタモリ倶楽部に対する感謝の呟きが溢れていて、とても寂しいのだが幸せな気持ちになった。

 タモリ倶楽部のおかげで洋楽を楽し

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言ってみたかったシリーズ1

言ってみたかったシリーズ1

(頬を赤らめて)
「酔っちゃったみたい…。」

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お酒を飲んで、すぐ顔が赤くなる人に憧れる。

お酒を毎日飲むわけではなく、気が向いたら飲むのだが、自分のペースを崩して飲むと疲れてしまうので、あくまでも自分のペースで、その日の気分でいい感じの量を飲むようにしている。
たまにしこたま飲む日もあるがいつも通り平常運転の顔色だ。

このいつもと変わらぬ顔色で、「

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本を読む

本を読む

いつの間にか本を読むことは難しいことだと思うようになっていた。
国語の授業のように文字を、文章を追って、読解力を必要として、理解ができなければ楽しめないものと思っていた。
読後は夏休みの宿題の読書感想文がしっかり書けるような感性がなければいけないと思っていた。
大人になってちゃんとした読書も出来ないこと、してきていないことを恥ずかしいと心のどこかで思っていたが、ちゃんと理解出来ないかもしれない怖さ

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風が強く吹く日は

風が強く吹く日は

風が強く吹く日は
飛ばされないように
家の中にいる

家の中でも風の音がする
風が窓を揺らす

温めたミルクを飲む
あの人の本を読む
わざと柔らかい文字で日記を綴る
布団に潜り込む

すぐにでも風に乗れれば良いのだけれど
風に乗る準備がまだまだ出来ていないので
もう少しだけお待ちください

心を整えて
私のタイミングで
いい風が強く吹いたら
飛んでみようと思っています

始発

始発

新大阪駅から東京駅行きの始発の新幹線に乗った。寒さ厳しいこの季節、夜明けまではまだかかる。始発でも自由席は意外と混んでいるものなのだなと思いながら、窓側の席に座った。

少しうとうとしながら30分程走っただろうか、外がだんだん白んできた。

私は空を見渡して季節を感じるのが好きだ。
はるか昔、平安時代の人が枕草子に『春はあけぼの』と残してくれているように、春は夜明けを、夏は夜を、秋は夕暮れを、そし

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名前のない読書感想文

名前のない読書感想文

あなたであってあなたでないような、日常と物語が境目なく繋がっていく思考が、一見硬質に見える文章を軽やかに感じさせるのかなと思う。
少し残る違和感もまたあなたの魅力なのだろう。

そしてあなたの物語にはやっぱり彼女がいる。
ここにもいる、ここにもいた、とあなたと彼女との風景や思い出を共有する。
全ては止まってしまったのに動き続ける思いは知らないうちに増幅する。そして知らないうちに大切だったはずの人を

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ごはんを食べるときはみんな幸せな気持ちでいてほしい

ごはんを食べるときはみんな幸せな気持ちでいてほしい

ごはんを食べる時には、その空間にいるすべての人が幸せな気持ちであってほしい。

言い争いをしている夫婦、子供に説教をする親、部下を罵り続ける上司、悪口を撒き散らす友達、苛立つ音の聞こえる調理場、ギスギスしているホールスタッフたち。

それぞれの事情もあるだろうから、それが全てダメとは思わないが、今じゃなくていいのに…といつも思う。

食事って、本当に気分で味が変わるから。

「いただきます」と言っ

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何故 〜電車の君へ〜

何故 〜電車の君へ〜

なぜだ。
なぜ君はこっちを向いているのだ?
私も含め、君以外のみんなはあっちを向いているんだぞ。
なぜ君はこっちを向いて立っている?

パーソナルスペースはかなり狭い。
身動きがとれないほどぎゅうぎゅうではないが、それなりに混んでいる。
なぜだ。なぜ君は私の目の前でこっちを向いているのだ?

君は真剣な眼差しでこっちのドアの上に流れるニュース映像を見ている。
いや、そのニュースはあっちのドアの上で

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