猫猫庵
You Tubeチャンネル「不思議の館」の主、星野しづくさんをイメージしたAI画です。
You Tubeのの星野しづくさんのチャンネル「不思議の館」と、ツイキャス(You Tube)の「怖い図書館」に投稿した、不思議な話や怖い話をほぼ週1回のペースで掲載しています。
AIを使って描いた美人画です
AIで描いた猫の絵です。写真風、水彩画風、お好みはどちら?
怪談風味の短歌です
私は小学2年生のときに、転居にともなって、市の中心部の学校から南部にある小学校に転校しました。 60年も前のことです。 今は住宅が密集していますが、当時周囲は田んぼや畑ばかりで、学校の建物はその中にぽつんと建っていました。 北側の正門を入ると、右手に体育館兼用の講堂があり、その前には備前焼の二宮金次郎像。 正面には校長室や職員室、音楽室などのある平屋の校舎があり、その向こうには東西に長い二階建ての木造校舎が2棟、さらにその向こうが運動場という配置でした。 当時でも創立1
これはマサミさんという女性から聞いた、彼女の幼い頃の記憶に纏わるお話です。 マサミさんが幼稚園に通っていた頃のことです。 彼女には小学生のお兄さんと、リカちゃんという妹がいました。 マサミさんは友だちと遊ぶのが好きな活発な子でしたが、リカちゃんは対象的に一人遊びばかりしている内気な子だったといいます。 リカちゃんは特に動物のぬいぐるみが好きで、お気に入りのぬいぐるみを、パパ、ママ、お兄ちゃんとお姉ちゃんと、それぞれ家族に見立ててままごと遊びをするのが大好きでした。 ある
これはFさんという女性から聞いたお話です。 彼女が中学生時代のことだと言いますから、昭和40年代頃の出来事だと思います。 当時Fさん一家は県中部の山あいの町に住んでいました。 周囲を低い山に囲まれた自然豊かな町でした。 特に山々が赤や黄色に美しく色づく晩秋から初冬は、Fさんがいちばん好きな季節でした。 彼女の部屋の窓から見える景色も、その時期は一幅の絵のような美しさだったと言います。 Fさんが中学2年生の12月中旬のことでした。 美しかった紅葉も終わりを迎え、山々は冬の
今回は結子(ユウコ)さんという女性から聞いたちょっと不思議なお話です。 結子さんは小学生のときから読書と文房具が好きで、地元の大型書店に行ってはお気に入りの本や文房具を探すことを趣味にしていました。 大人になってからも会社帰りや休日に、週に2、3度は本屋に行き、好みの本や可愛い文房具との出会いを楽しんでいたのでした。 結子さんが本や文房具が好きになったのは、読書家で万年筆のコレクターでもあった父親の影響が多分にありました。 早くに母親が亡くなり、男手ひとつで一人娘の結子さ
この話はイチカさん(以下すべて仮名)という60代の女性から聞いた彼女の若い頃の体験談です。 1984年の8月の終わり、大学4年生だったイチカさんは、仲のよかった友人、フミコさん、ミエさん、ヨシエさんと一緒にフィリピン旅行に出かけたのだそうです。 5泊6日の日程でしたが、旅の後半は運悪く台風がフィリピンを直撃したために、ホテルに缶詰状態になってしまいました。 インターネットやスマホがなかった時代のことです。 4人は暇をもてあまして、ホテルの一室でとりとめのない会話を交わすし
これは昭和35、6年頃の、私の古い記憶のお話です。 これまでにも何度か書きましたが、私は小学1年生まで岡山市内の中心部に住んでいました。 家の前の県道を渡ると、目の前は岡山千日前商店街のアーケードの入口です。 そのアーケードの入口の向かって左側には、地元の銀行の建物がありました。 石造りの立派な3階建てで、猥雑な商店街の町並みとは不釣り合いな、威厳のある雰囲気を醸し出していました。 そんな銀行の建物の横、アーケードを少し入ったあたりには、銀行に出入りする人を当て込んでか、
これは今年の春、病院勤務の50代の女性からら聞いた、彼女の息子さんの体験談です。 その息子さん(仮にAさんとしておきます)は20代独身で、東京の会社に務めています。 自宅は埼玉県にあるワンルームマンションで、毎日朝早く起きて、片道2時間近くかけて、都心の会社へ通勤していました。 しかしコロナが流行り始め、Aさんの会社でもその年(2021年)からリモートワークが導入されて、週に一度の出社でよくなったのだそうです。 行き帰りの通勤にかかっていた時間がなくなり、朝寝や夜ふかしが
今回は私が高校生の頃、仲が良かった友人の話です。 その友人(仮にKとしておきます)はごく普通の高校生でしたが、ひとつだけおかしなクセというか、一風変わったこだわりを持っていました。 【歩道橋は絶対に渡らない】それがKのこだわりでした。 歩道橋を渡れば近道になる場合でも、彼はかたくなに渡ることを拒んで、横断歩道のあるところまで遠回りをしていました。 私たち当時の遊び仲間は、別に高所恐怖症でもないKが、そんなおかしな行動をするたびに理由を尋ねましたが、彼はいつもあいまいな物言
これは10年ほど前に、当時40代だった前田進(マエダススム)さん(仮名)という男性から聞いたお話です。 1987年頃のこと、高校生だった前田さんは、郊外の最寄り駅から市内中心部にある学校へ電車通学していました。 ある日のこと、部活の朝練のため、いつもより早く家を出た前田さんは、早起きしすぎた眠たさもあって、電車を待つあいだ駅の待合室にぼんやりと座っていました。 ふだんあまりゆっくりと見たことがなかった待合室の中を見回していると、壁にかけられた伝言板に目がとまりました。 当
これは今から60年ほど前、私が小学1年生の時のお話です。 昭和39年の9月末か10月のはじめのある日の事。 学校から帰った私は、すぐに近所の空き地へ遊びに行ったのですが、なぜかその日は、いつも遊んでいる子どもたちが、誰も来ていませんでした。 しばらく待ってみましたが、誰も出てくる気配がないので、どうしようかと考えた私は、ふとデパートの屋上遊園地に行ってみようと思い立ちました。 大きな遊園地も全国で数えるほどしかなかった時代、デパートの屋上に設けられた小さな遊園地は、当時の