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『科学の発見』(スティーブン・ワインバーグ)
『科学の発見』という本を読んだ。
ノーベル物理学賞受賞者のスティーブン・ワインバーグによる科学史だ。「本書は不遜な歴史書だ!」と大栗氏による帯コメントがあるが、私はそこまで気にならなかった。
プラトンやアリストテレスなど古代ギリシャ時代から始まり、中東へと変遷し、そして再びヨーロッパに戻ってきてニュートンによる近代物理学の確立で幕を閉じるという構成になっている。
ワインバーグが素粒子理論や宇
『ヒトラー演説』(高田博行)
今回読んだ本は『ヒトラー演説』(高田博之)
20世紀最悪の独裁者アドルフ・ヒトラー。彼の行った非道の数々は目を覆いたくなるものだが、そもそも、何故、あのような怪物が誕生したのか?彼は武力によって政権を奪取したのではなく、選挙を経て民主的にドイツの総統の地位に就いたのである。そして、その裏には彼の2つのファクターがあった。
第一次世界大戦後、疲弊した国民達は政権への不満を募らせていた。そんな中現
『スッキリ中国論 スジの日本、量の中国』(田中信彦)
こんにちは。島袋です。最近読んだ書籍の紹介です。
今回紹介する本は『スッキリ中国論 スジの日本、量の中国』です。
私は2018年4月に中国にやってきて、かれこれ2年経ちました。これまでに日本を始め、いくつかのヨーロッパの国に滞在してきましたが、中国はそれらの国とは異質な国です。
昨今は「爆買い」観光客やマナーの悪さで、中国と聞いただけで、ネガティブなイメージを持つ人も少なからずいるかと思いま
『正義論の名著』(中山元)
こんにちは。島袋です。
私の趣味の一つが読書なのですが、せっかく本を読んだら、自分なりに内容を整理するために読書記録を残していこうと思い、読書録シリーズを始めることにしました。
ちなみに、私がこれまでに読んだ本の記録は、こちらから見ることができます。
さて、今回紹介する本は『正義論の名著』(中山元、ちくま文庫)です。以前、『正義とは何か』(神島裕子、中公新書)や『社会契約論』(重田 園江、ち