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小林よしのり「戦争論2」日本はカミと死者の国!読後感
小林よしのり「戦争論2」日本はカミと死者の国!読後感
いやー、前作「戦争論」よりもずっと分厚いにもかかわらず、一気に読んでしまった。
これは前作を超えているのではないか?!
とても面白かった。文字数も多いし、読書に近い。というか、読書家としての力量がなければ、本質をつかむことはできないぐらい難しいマンガだ。
日本人は、皆、「戦争論」「戦争論2」を読むべきだと強く思った。
このマンガは、戦争論の本なのに、次の文章で終わる。
ごーまんかましてよかですか?
日本は「カミ」の国である。
そして
「死者」の国である
日本の国柄がそこから創られていることに
我々は
気づかねばならない
エピローグより
ボクは、自分が無宗教だと思っていた。しかし、自分の誤りに、この本のエピローグで気づかされた。
多くの日本人に気づきのある、エピローグなので、ここだけでも、立ち読みでもなんでもしてほしいものである。
カミとは、日本人が日本で日本人として成長していく内にゲットする、多神教の感覚のカミである。
ボクらは、神社にもいって祈るし、お寺にいっても祈るし、教会にいっても祈る。それはなぜか?
それは、我々が、カミを信じているからなのである。
日本人の感覚では、石ころから森羅万象に至るまで、すべてのものにカミはやどる。
だから、神社でも祈れるし、お寺でも祈れるし、教会でも祈れるのだ。
我々は、カミを信じてるではないか?無宗教でもなんでもないのである。
そして、
死者の国でもある。日本は伝統的に、祖先崇拝という伝統がある。
ボクの父は、昔から、祖先崇拝的で、「自分の肩の後ろに爺さんがいるんだ」とよく言う。
なんでそんなこと信じてるのか、ボクは、この「戦争論2」のエピローグを読むまで気づかなかった。
なんてことはない。日本人の伝統的感覚なのであって、ボクの父が特殊というわけでもないのである。
お盆には、死者たちが帰ってくる。ボクらは当然のようにそれを受け入れているではないか。
先祖の墓に祈るとき、ある種の独特な感情におそわれないだろうか?なるよね。