「心地良さの秘訣」を知りたい
最近は、ほぼ月イチで店舗にお邪魔しています。
クールなBGMの力も大きいですが、やっぱり一歩足を踏み入れてから時の流れがゆるやかになる感じがクセになります。
これぐらいの規模の書店は、大体レジ前に列ができています。お客さんもせかせかしているし。そういう慌ただしさと無縁なのは表参道という土地柄か、もしくはお店のカラーなのか。両方でしょう。心身に優しい「スローフード」ならぬ「スロー書店」。
電話対応をしていない点が大きいのかもしれません。コミックの取り置きとかアイドル雑誌の予約の問い合わせの量が、ここ数年は尋常じゃないので。それがない分、選書やフェアの準備、棚作りなどに時間を回せて、余裕を持って接客できるとしたら理想的です。
大きい書店で働いていると「PCの前に座っているだけじゃダメ」みたいな定型句をドヤ顔で従業員に伝えるのが仕事みたいな偉い人がたまに来訪します。中には品出しを手伝ってくれたり有意義なアドバイスをくれたりする方もいらっしゃるのですが、ほとんどはただ減点法の粗探しをし、あとは事務所に座って店長と談笑するだけ。
そう、まさに連中こそ「PCの前に座っているだけ」のダメな存在なのです。
本来は「PCの前に座っている」のがダメなのではなく、漫然とデータを見るだけでは、という話。むしろ私はもっと「PCの前に座るべき」と考えます。他店舗との売り上げ比較だけじゃなく、他の書店のフェアもチェックできるし。まあ家で時々見ていますし、休みの日もほぼどこかの書店に足を運んではいるのですが。
書店同士で従業員を交換する「一か月体験イベント」があったら面白いですね。お互いにヒントを得られるはず。青山ブックセンターはぜひ体験してみたい。選書の仕方が気になります。PCの前に座る時間がどれぐらいあるのか、どういう情報を元にしているのか。その辺りにもお店特有の「ゆるやかな心地良い空気」の秘訣が潜んでいると思うのです。
今月も近々買いに行きます。