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「1%の少数意見」かもしれないけど

楽しみな本が発売されます。

出版社は文藝春秋。著者は、2024年の東京都知事選で15万票を獲得した安野貴博さんです。

彼は2021年に自動運転をテーマに据えた「サーキット・スイッチャー」(早川書房)で作家デビューしています。昨年7月には、AIに習熟した女性が会社を起ち上げるお仕事小説「松岡まどか、起業します」(同)を上梓しました。

AIエンジニア、SF作家、起業家、そして政治の道へ。

作品紹介を読む限り「1%の革命」は、AIと政治にフォーカスしているようです。提唱する「デジタル民主主義」を、具体的にどういう形で実現させるか。そのヴィジョンを様々な角度からプレゼンテーションしている印象を受けました。

昨年、彼が掲げたマニフェストは「テクノロジーで誰も取り残さない東京へ」です。「誰も取り残さない」には、たとえ1%の少数意見でも耳を傾ける姿勢が含まれているはず。ならばその案が採用され、議論熟考を経て政策に反映される未来だって起こり得る。

最低賃金で働く非正規雇用の書店員です。

本屋がなくなっていくご時世。考えたことをnoteへ書いてきました。平積みする売れ筋や新刊の入荷数をAIにコントロールさせ、返品を減らして利益率を上げる。店員は一冊の棚差しに力を注ぐなど。

しかし現実には、大量に来て一等地へ置かないといけない本だらけ(ほぼ動かない&返品禁止)。不毛な本部注文も後を絶ちません。在庫が十分あるのにドカドカ入れられても困ります。すぐ売れるものなら別ですが。

身の丈に合わぬ数を無理に抱え、返さない代わりに報奨金を得る。そんな後ろ向きなビジネスモデルに頼るよりも、現場のアイデアを活かし、売りたい本や良書を売ることで勝負したい。リスクもあるし、1%の少数意見かもしれません。だからこそ安野さんから学べることがあるはず。

発売は2月6日。お求めはお近くの書店にて。

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