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ハードボイルド書店員は「前例がない」に挑みたい

これだから人の世は面白い。

カンテレ・フジテレビ系で放送中の「モンスター」を見ています。

主人公・神波亮子は高校3年生で司法試験に合格したという設定。私自身が法学部出身なので、何度も落ち、法曹の道を諦めた優秀な友人を少なからず知っています。ゆえに「現実的じゃないけど面白い」という感想を抱いていました。

しかし「モンスター」は架空の存在ではなかった。いや、現実はもっとすごかった。なんと史上最年少の17歳=高校2年生で司法試験に合格した人がいるのです。

付け加えると「モンスター」のプロデューサーである加藤春佳さんは現在28歳。こちらもカンテレ史上最年少のドラマプロデューサーとのこと。

「やってやれないことはないのかも」

首の後ろをくすぐられました。

もちろん自分に同様のことができるかどうかは別の話。小説新人賞に10年以上も落選し続けた非正規の末端書店員です。能天気に自惚れるほど現実を知らないわけではない。

ただ。

比べる意図はありませんが、大谷翔平選手の二刀流を思い出します。多くの人が否定的でした。一定の理解を示していた業界の関係者ですら「メジャーで二刀流は難しい」と話していたのを覚えています。

現実は皆さまも知っての通り。

「前例がない」とは、単にいままでは一度もなかったということ。今後もそうとは限らない。少なくとも絶対的な不可能を意味しない。

書店業界には、アルバイトから店長になった方が何人かいらっしゃいます。作家デビューを果たした従業員も。私にはどちらも難しい。それでも「非正規雇用のまま、noterのままで職場と業界をいい方向へ変えられたら」という思いを抱いています。

「前例がない」は諦める理由にならない。「モンスター」には程遠い身だけど、自分なりにやってみます。

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