さまよよ

生活の切れ端を書き残します。 日記だったり創作だったり。

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最近の記事

コクハラについて考えてみた

脈のない相手に告白する事をコクハラというらしい。 Twitterのトレンドに上がっていたのを見て初めて知ったし、それに対して非難する人たちの意見をたくさん見た。 それはそれは酷い言い草だと僕も思う。 思いを寄せる素敵な貴方へ、その人は多くの時間と熱量を込めて持てる勇気を全て振り絞って、それを届けようとするその行為をハラスメントと呼ぶのだから。 ただ僕も思う所は一つあって、その思いを相手が受け止めてくれるかどうかを察知する能力は、ある程度備えていなくてはいけないものだと

    • ブラックコーヒーが飲めるようになった日

      初めてコーヒーを飲んでみたのが中1。 すごく背伸びをしたかったのだろうし実際していた。 だから両親の飲むコーヒーを僕も飲んでみたし、それ以降大学生になるまで口にしないほどに美味しくなかったのも覚えている。 大学生になると大人っぽい人が必然と多くなるわけで、その中で埋れたくない僕が大人っぽい事をしないわけがなかった。 トラウマに近いほど苦く刺激的なコーヒーを飲む訓練を始めた。 砂糖やミルクを入れるのは軟派だと勝手に決めつけて、ブラックコーヒーしか飲もうとしなかった僕は

      • 家にいるぬいぐるみ達の話

        僕は成人した男性であり、少女的趣味は無いことを先に弁解しておく。 そしてぬいぐるみを集める趣味もない。 ただ昔から我が家にまるで家族の一員であるようにして鎮座しているぬいぐるみが三体いる。 クマとヒツジとよくわからない謎のモジャモジャした三体。 クマが我が家にやってきたのは明確に覚えていて1番下の妹の一歳の誕生日だった。 彼はぬいぐるみを含めた我が家で1番の新入りで1番下の妹の良き添い寝相手として活躍した。 今では妹達のベッド片隅で彼女達の安眠を見守っている。

        • 歩き方が変だと言われた話

          なんでそんなに飛ぶように歩くの? なんて声をかけられても、僕にとってこの両足の動きは、生まれて二足歩行が可能になってから変わってないはずなので 歩いてるだけだよと少し的の外れた返答をした。 どうやらその彼女が言うには、僕は片足を前に出して、僕の軽い体重を受け止めもう片方の足を出すために 力を込めたその爪先は真っ直ぐ前に身体をおしだす事ができていないようで 有り余った力は僕の身体を歩くごとに上に跳ねさせて少しずつ前へ進んでるらしい。 そんな風に言われたのは初めてだし

          初めてタバコを吸った日の話

          僕はバイトというものを大学生になって初めてした人間で、それまで部活動もまともにしていなかったので先輩という存在をその時初めて手に入れた。 その先輩というのが僕の二つ上の大学生で、頼り甲斐がありお洒落で話も上手く女性にもモテていて、僕の目には何もかもが格好良く映っており、もはや信者と言えるようなレベルで尊敬の念を払っていた。 そして家も近所だったので夜のバイトが終わると一緒に帰るのが僕の楽しみであった。 帰り道にはコンビニエンスストアがあり決まって先輩はそこを通る時に『タ

          初めてタバコを吸った日の話

          -1.46等の彼との交信を続けている話

          僕の細い指の節々に皮膚の割れ目を作り痛めつけ、27センチの大人の足先をキンキンに冷やし、マスクをした口からガチガチと音を鳴らす事を強要する傲岸不遜な冬という季節が僕は好きだ。 これは僕がマゾヒストであるという事では無いし、そういった趣味に明るいわけでは無い。 また理由は一つしかないし、それ以外の点では嫌い(厚着をしないといけないし、枯れ木を見ると寂しくなる)なのだけど、全体効果というやつで好きなのだ。 その一つだけの理由が星が綺麗に見える事だ。 湿り気の少ない乾燥して

          -1.46等の彼との交信を続けている話

          夢の話

          『夢、ドリーム、レーヴ、ソーン、スエーニョ』どの言語でも響きが良く感じるのは意味を知っているからなのか、僕の感覚が変なのか。 夢は三つくらい意味がある。 寝てるときに見るモノだったり、叶えたいモノだったり、非現実的なモノだったり。 でもどれもが全部の意味を包括もしてるしどれもが全く別の意味をなしている。 日本語だと夢想だとか夢幻とか夢現となんだか捉えようのない語の枕詞になってる。 人の夢は儚いなんて使われすぎてすり切れた台詞もある。 まあこんな夢の外殻だけを語るの

          美味しい卵かけご飯の作り方

          僕は非常に怠け者で面倒くさがりで食へのこだわりがない人間なので三日間三食全て卵かけご飯で済ませた事もある。 そんな事をしていると流石に卵かけご飯に愛想が尽きてくるので、せめてもの温情で作り方を試行錯誤する事にした。 まずは先に醤油ご飯をつくるやり方。 これは非常にシンプルで醤油とご飯を混ぜ込んだ後、溶き卵を混ぜてそのまま飲み干す。 普通だった。 次に考えたのが醤油ではなく納豆のタレを使う方法。 納豆が余った。 そして万策が尽きた。 シンプルすぎると工夫するのも大

          美味しい卵かけご飯の作り方

          チョコレートを貰った話

          バレンタインデーなんてものは無くなればいいと思っていたのは高校の時。 ワックスで髪の毛を尖らせ、ワイシャツはズボンにしまわずに出し、カラフルな靴下を履いているいわゆるイケてる(何故かその時は僕もイケてると思っていたが今となってはあまりイケてないと思う)メンズがチョコレートちょうだい!と言って、当時僕が想いを寄せていた女の子からもらっているのを僕は横目で睨みながら、イケてない集団でまるで寒さを凌ぐために体を寄せ合うペンギンのように固まっていた。 家に帰ると母親と妹達がチョコ

          チョコレートを貰った話

          加熱式タバコを買った話

          昨日の大雨の日、いつもと同じように9時過ぎに目を覚まして、顔を洗っておにぎりとコーヒーを飲んでまた寝ようかとしていたのが10時ごろだったかな。 二ヶ月間吸わずにやめられていたタバコを無性に吸いたくなって、でも禁煙を続けられていたのに今吸ってしまうと勿体無いなという考え方もあるし実際そうだったのだけど、やはり吸おうと考えてしまうのが自分だった。 髪の毛が幾何学的形状をしていたので、お気に入りのキャップをかぶって、でも寝巻きのまま3人は入れそうな傘をさしてコンビニに出かけた。 僕

          加熱式タバコを買った話