歩き方が変だと言われた話
なんでそんなに飛ぶように歩くの?
なんて声をかけられても、僕にとってこの両足の動きは、生まれて二足歩行が可能になってから変わってないはずなので
歩いてるだけだよと少し的の外れた返答をした。
どうやらその彼女が言うには、僕は片足を前に出して、僕の軽い体重を受け止めもう片方の足を出すために
力を込めたその爪先は真っ直ぐ前に身体をおしだす事ができていないようで
有り余った力は僕の身体を歩くごとに上に跳ねさせて少しずつ前へ進んでるらしい。
そんな風に言われたのは初めてだし、気にしたこともなかったが一度言われてしまうと、なんだか自分がバカみたいで気になって足を止めるしかなかった。
僕はお気に入りの真っ白なハイカットスニーカーを履いていたし、空は綺麗な冬晴れで空気も澄んでいたし、朝は運良く電車の席に座れていた。
おそらくそれらが原因だろうと決めつけ僕はまた歩き出すことにして、ただ両足の動き方を精密に制御した。
そんな話。
+コーヒー(奢ってくれた)