Ayako Kohno

大学院博士課程。ミャンマーのボランティア精神研究&ボランティアいろいろ。

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最近の記事

ミャンマーを楽しむ-『僕の帰る場所』藤元監督&プロデューサーへインタビュー

4/16(土)から1週間、『映画を観て、ミャンマーを知るvol.2』が開催されます。 『僕の帰る場所』が全国公開された2018年、藤元監督とプロデューサーの渡邉さん、共同プロデューサー/俳優のキタガワさんをお招きしてインタビューイベントを行いました。ひとりでも多くの方に、本映画を通じてミャンマーに興味を持ってもらえたらと思い、当時の様子を抜粋してお届けします。 *** ビジネス熱が盛り上がる影で、ミャンマーではどんな人々が、どう暮らしているのか、多くの日本人は知らない

    • ミャンマーを楽しむ-写真展「日常のミャンマー2」(中野)-

      3/26(土)まで東京・中野のギャラリー冬青で開催されている、写真家・亀山仁さんの写真展に行ってきました。亀山さんとは、かつてミャンマー語教室でご一緒したり、ミャンマーの地方ですれ違ったり、いろいろとご縁があります。 とはいえ、以前は話をする機会は多くなかったのですが、クーデター後に精力的に写真展をされている中で、写真を観に行ってお話を伺ったり、チャリティカレーイベントをお手伝いいただいたりと、交流が深まりました。 クーデター前の日常を中心に、シャン州インレー湖、最大都市

      • 移民と日本と辺境チャンネル。ウィシュマさんの一周忌に寄せて。

        昨日の辺境チャンネルで、高野秀行さんが、最後にミャンマーの現状を総括し、ミャンマーのためにできることを提案という流れのなかで、こうおっしゃった。 ミャンマーに関心を持ち続けようという結論を予想していたところ、移民受け入れと共存へ結論がもっていかれたことに、驚いた。ただ、内容そのものは、非常にもっともであると感じた。 特に、最近参加したセミナーや見聞きした移民関連のプロジェクトにリンクする部分が多々あった。せっかくなので、それらを簡単に紹介したい。 やさしい日本語 高野

        • 寄付をすること。時間と空間を超えた恩返し。他者と共存すること。

          いまウクライナ情勢が緊迫し、日本で多額の募金が集まっている。著名人による寄付の公表も相次ぎ、ウクライナ大使館には楽天社長からの10億円を含む20億円が、楽天募金には3億円があつまっているという。 日本の寄付市場を把握できていないが、体感としては東日本大震災以来の盛り上がりではないだろうか。 クーデターから1年。ミャンマー人によるクラファン そして、私は今日はこちらに寄付をした。 #READYFOR #クラウドファンディング こちらは、プロジェクトメンバーからのメッセ

        • ミャンマーを楽しむ-『僕の帰る場所』藤元監督&プロデューサーへインタビュー

        • ミャンマーを楽しむ-写真展「日常のミャンマー2」(中野)-

        • 移民と日本と辺境チャンネル。ウィシュマさんの一周忌に寄せて。

        • 寄付をすること。時間と空間を超えた恩返し。他者と共存すること。

          ミャンマーを楽しむ -手織りシルク&ハンドメイド品@手しごと展(神楽坂)-

          神楽坂で今日から2/23まで開催されている「ミャンマーの手しごと展 / Meet the Myanmar Artisans」に行ってきました。 ミャンマー・カレン州の工房「Hpa-An silk factory」のシルク製品と、dacco.myanmarの雑貨などが展示されており、その場で購入できます。 今日は「上州座繰り」という日本伝統の生糸の製法の実演がありました。 この「座繰り生糸」は、手紡ぎならではの風合いが魅力。草木染も、優しい色合いがとてもきれいです。 き

          ミャンマーを楽しむ -手織りシルク&ハンドメイド品@手しごと展(神楽坂)-

          女性初のミャンマー国軍からの離脱兵のメッセージ

          2/1クーデター後、総勢40万人といわれるミャンマー国軍から1500名以上の兵士が脱走し、市民側についたと言われている。 全体数からみると、まだ規模は小さいが、ここ数日で数十名単位の離脱兵が出るなど、その勢いは加速している。 そして、今日は女性初の離脱兵が出たということで、離脱兵を支援するグループのFacebookページ「People's Soldiers」にインタビューの手書き画像が掲載された。 この投稿を書いている現在は、その投稿が(おそらく軍関係者による)FBへの

          女性初のミャンマー国軍からの離脱兵のメッセージ

          ミャンマー国軍は、政治勢力か犯罪者か、それとも毒親か…。

          2/1クーデター後、何度か勉強会やセミナーでお話させていただく機会があり、ミャンマー国軍を毒親に、スーチー氏を親にたとえ、親離れが市民の抵抗の根底にある、という説明をしてきた。 こちらの記事では、クーデター後の状況と、市民が自分たちで未来を描こうとしている様子を伝えている。 一方で、今回のクーデターは、国軍とスーチー氏の権力闘争の帰結であり、政治勢力同士のぶつかりあいであるとの解説も目にする。 加えて、民主派政府「国民統一政府NUG」は、国軍は、国家を盗み人道への罪を犯

          ミャンマー国軍は、政治勢力か犯罪者か、それとも毒親か…。

          偽の往診依頼で、ボランティア医師5名をミャンマー国軍が逮捕

          昨日、ショッキングなニュースがミャンマーで報道された。 独立ニュースメディアMizzima(和訳:ミャンマー語の投稿を日本語で発信FBページより)によれば、ボランティアとして新型コロナの治療にあたっていた医師5名が国軍に逮捕されたというのだ。 偽の往診依頼で駆け付けたところを逮捕しかも、危篤状態で助けてほしいという国軍側の偽の電話があり、3名の医師が往診に訪れたところを逮捕。軍は、このボランティアグループのオフィスに残っていた2名の医師も逮捕したほか、市民から寄付された酸

          偽の往診依頼で、ボランティア医師5名をミャンマー国軍が逮捕

          ミャンマーの友人から届いたメッセージ「死ぬ時くらい人間として認めて…」

          ミャンマーで新型コロナの感染爆発が起き、毎日、友人や知人の家族、親戚が次々と亡くなっている…。 友人の一人からメッセージが届いた。できるだけ多くの人に伝えたいということで、ここで紹介したい。 *** 「死ぬ時くらい人間として認めて…」 今、ヤンゴンでは現地ボランティアたちによると1日のコロナ死者が1,000人越えといわれている。 2日前、私の叔母さんも移動中に急死した。死体はどこでどのようにされたのだろう… 私と同じく、家族や友人の死に最後の最後の別れも世の中とは違って

          ミャンマーの友人から届いたメッセージ「死ぬ時くらい人間として認めて…」

          ミャンマーへ寄付する方法 -7/16更新

          いまミャンマーで、民間の支援活動、特に海外からの支援は軍による取り締まりの対象となっており、支援する人もされる人も、命の危険が伴う。 そのため、寄付先を公表せずに募金を集めるなど、信頼によって支援活動が成り立っている状況だ。 支援先の人々の姿を公にできない分、どこへ寄付をしたらいいのか判断するのは、本当に難しい。 そこで、この記事では、私が関わっている、もしくは面識のある方が関わっている寄付先について紹介する。 ミャンマー新型コロナ基金(NGO SOSIA) 私自身

          ミャンマーへ寄付する方法 -7/16更新

          なぜ、ミャンマー市民は抵抗を続けるのか

          2/1の軍事クーデターから5ヵ月半が過ぎた。今日は、なぜ市民が長く抵抗を続けているのか、これまでの状況をもとに考えてみたい。 都市部での大規模デモと公務員ボイコットクーデターの理由として、国軍は昨年11月の総選挙に不正があったと主張。国軍総司令官が全権掌握したまま、今日に至る。 市民は、自分たちの投票を尊重してほしい、昨年の選挙で選ばれた政権に戻してほしいと主張し、平和的なデモ、教員や医療従事者など公務員らのボイコットで抵抗している。 なかなか収まらない抵抗に、国軍は逮

          なぜ、ミャンマー市民は抵抗を続けるのか

          ミャンマーの医療崩壊

          昨日の記事で、クーデター&コロナ禍のミャンマーで、もともと脆弱な医療体制が、崩壊といえる状況に陥っていることを書いた。 医療が立ち行かなくなっている原因のひとつは、クーデター後の抗議活動の一環で、公立病院の医療従事者がボイコットしたこと、その後に軍が、医療従事者を拘束・銃撃していることだと言われている。 今日は、もうすこし具体的な状況について、現地からの情報を交え、考えてみたい。 ボイコットした医療従事者が、市民の命を救うまず、どのくらいの医療従事者がボイコットしている

          ミャンマーの医療崩壊

          ミャンマー市民のコロナとの戦い

          いま、ミャンマーでは新型コロナ感染が急拡大している。 友人の親戚一家のうち4名が亡くなった、数日前に話したばかりの近所の顔見知りが亡くなったなど、身近なところからの訃報も相次いでいる。 軍の保健当局により、1日あたりの新規感染者5000名以上と発表されたが、検査を受けられない人も多くいるとみられ、実態はわからない。 この記事では、SNS等で公開されている情報から、市民が新型コロナと、どう闘っているのか、その一端を伝えたい。 もともと脆弱な医療体制が、クーデターで限界に

          ミャンマー市民のコロナとの戦い

          ブックレビュー3冊:『ミャンマー政変』(北川成史)、『ミャンマー危機』(永杉豊)、『ミャンマー権力闘争』(藤川大樹、大橋洋一郎)

          週末、立て続けに3冊読んだ。比較しながら感想を書いてみたい。 『ミャンマー政変―クーデターの深層を探る』東京新聞・中日新聞のバンコク特派員・支局長を務めた北川成史氏が、2/1クーデターへのカウントダウンともいえる数年間を丹念に取材したもの。 とかく、スーチーVS国軍の構図、あるいはロヒンギャの人権侵害のみに光があてられがちなミャンマー情勢を、非常に包括的、かつ足で稼いで、具体的に描いている。 ロヒンギャ側の視点だけではなく、ラカイン人、また訴追されたロイター記者の裁判の

          ブックレビュー3冊:『ミャンマー政変』(北川成史)、『ミャンマー危機』(永杉豊)、『ミャンマー権力闘争』(藤川大樹、大橋洋一郎)

          納豆の日とミャンマー

          7月10日、今日は納豆の日だそうだ。 ミャンマーの山岳地域と納豆は切っても切り離せない。 納豆は日本独特の食材だと思われがちだが、アジアの山岳地域は発酵文化が発達しており、ひろく独自の納豆がつくられ食べられている。 もっといえばアフリカにも納豆文化はある。こちらの書籍に詳しい。 高野さんの言葉を借りれば、日本は生でしか納豆を食べない「納豆後進国」なのだそうだ。 では、生以外に、どのように食べるのか。 貴重なたんぱく源であり、保存食として発達してきたからだろう。ミャ

          納豆の日とミャンマー

          ミャンマー チキンカレーのつくりかた

          日本でミャンマーのチキンカレーとして紹介される料理は、ミャンマー語ではチャッターヒンと呼ばれる。ヒンは、煮込み料理やおかずといった意味である。たとえばチキンカレーはチャッターヒン(鶏肉の煮込み)、豚カレーはワッターヒン(豚肉の煮込み)となる。 ヒンの多くは、油戻し煮といわれる調理法でつくられる。基本は大量の油でニンニクとショウガ、玉ねぎをよく炒めて、好みの具材を加えて、水分が飛んで油だけになるまで煮込み、スパイスで調味する。 今回は、日本で手に入りやすい食材でアレンジした

          ミャンマー チキンカレーのつくりかた